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白山菊理姫

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2018.12.09
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カテゴリ:歴史散歩
三人の事代主をめぐるもう一つの見方です。

京都の松尾大社や賀茂社に行けばわかりますが、京都を守る神様が東と西に鎮座しているんですね。
それが「西(松尾)の猛霊」であるオオヤマクイと、「東(賀茂)の厳神」、すなわちタケツノミと賀茂別雷神です。
「厳神」というわけですから、「厳の事代主神」が類推されるでしょ。
賀茂の神、すなわちタケツノミか賀茂別雷神が「厳の事代主神」である可能性が出てきます。
その場合、「虚事代」とは今度はオオヤマクイのことになります。
『日本書紀』では、あたかもオオナムジの子である「出雲の事代主」がイスズヒメの父親のように書かれていますが、ただのダミー(虚事代)です。
実際はオオヤマクイが「事代主」であるかのように見せかけています。
だから、「嘘」がつくわけです。
この場合は「玉籖入彦」は上の「虚事代」を修飾します。
ウソの事代主である、「櫛玉(ニギハヤヒ)」の血統のオオヤマクイという意味です。

でもここには、複雑な親子関係も存在します。
鴨王こと天日方奇日方、すなわち賀茂別雷神の父はオオヤマクイ(火雷神)で間違いないと思いますが、イスズヒメの父親はタケツノミである可能性があるからです。
つまり最初、タマヨリヒメはオオヤマクイと結婚して鴨王を産みます。その後、タマヨリヒメはタケツノミと結婚してイスズヒメを産むというパターンがありえたということですね。

実はこうした結婚は古代ではよくあります。たとえば開化天皇の正妃となったイカガシコメは、最初孝元天皇と結婚して彦太忍信(ひこふつおしのまこと)を産んだ後、今度は開化天皇と結婚して崇神天皇とミマツヒメを産んでいます。

実際、神社の縁起のどこを読んでも、オオヤマクイは賀茂別雷神の父であることを示唆する記述はあっても、イスズヒメの父親は「事代主」であるとしか書かれていません。
『古事記』においても、イスズヒメの母親であるセヤダタラヒメ(タマヨリヒメ)は最初、丹塗り矢と夫婦の契りを交わしますが、その後丹塗り矢が立派な男性に変(代)わって、丹塗り矢ではなくその男性と結婚して生まれたとなっています。
丹塗り矢はオオヤマクイで、オオヤマクイに代わってタケツノミがタマヨリヒメと結婚したのであれば、辻褄が合う話になりますね。

おそらくそのような物語・史実が、記紀神話や神社縁起の背景にあったのではないでしょうか。





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最終更新日  2018.12.09 17:09:54
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