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カテゴリ:絵本の読み聞かせ
天野祐吉さんって、コマーシャルの批評を書いている人だとは思っていましたが、こんな昔話ふうの絵本もつくっていたのですね。寒い季節の読み聞かせに『ぬくぬく』はいかがでしょう。
(じつはまったく同じタイトルの『ぬくぬく』について以前書いたことがあるのですが、今回のは別の話ですので、念のため。) わらたばを体にまきつけた妖怪が、山道で、「ぬくぬく、ぬくぬく」と言いながら、旅人にからだをすりつけて来ます。これをやられると旅人は三日は寝込んでしまうのです。なるほど、一人で冬の山の中を歩いていると、寒さも身にしみますよね。 でも、この妖怪はワルモノじゃなかった。寒がりなのは、心がさびしかったから。 だから、妖怪をこわがらない女の子がついてくると、食べ物やわらたばを分けてやり、里まで連れてかえってやるのです。すると次の日、子供たちはみんなで妖怪の真似をして、「ぬくぬく、ぬくぬく」と歌いながら、ぬくぬくのところへやって来る。最後は子供とぬくぬくの大行進で終わります。 なんとも、温まるお話です。 もちろん、妖怪をこわがらないといのはかなり特殊なことで、女の子がぬくぬくと一緒に山に行っているあいだ、里では「神隠しにあった」と騒ぎになっています。 それにこの妖怪も、ほんとうは、集団からはみ出してしまった人間で、子供たちとの交流をきっかけに、里に迎えてもらえたらいいなあ、とか、そんな思いもよぎるのですが。 あまり深読みをせずに、「あいつがぬくぬく、どいつがぬくぬく?」と歌い続けてみるのがいいかもしれません。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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言葉だけで温まりそうですね。
寒い日が続いていたので余計にそう思います。 冬の季節ならではの絵本ですね! 表紙の絵がまた、ほのぼのとして良い雰囲気です^^ (February 3, 2011 06:52:51 PM)
ray*さま
「ぬくぬく」とか「ほのぼの」とか、やわらかい感じの言葉って、語感が暖かいですよね。 このお話は素朴で孤独な妖怪のがわからえがかれている点も、いい味が出ていると思います。 表紙は、妖怪についていった(「神隠しにあった」)女の子です。 (February 3, 2011 09:47:33 PM) |