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カテゴリ:マンガ
『結界師』の新刊を読みましたので、その感想です。
良守は力足らずなのに、「俺が、俺が。」と突っ走るところのある単純おバカではありますが、可愛げがあるんですよね。 だから「頑張れ!!」って応援したくなる主人公。 そんな良守の面が良く出た23巻でした。 前に夜城と彩覚、後ろに彩子と絶体絶命の良守、時音、夕上。 自分で良守たちを倒すことに拘る彩子を、邪魔だと一瞬で殺す夜城。 夜城は精神系の異能者、その攻撃は目に見えない。 なんですが、作者は読者に、それを大きな真っ黒な鶴みたいな鳥であることを見せてます。 この描写が良いです。 夕上も攻撃に倒れ、人質に取られてる状態。 自分が大人しく洗脳されればと迷う時音に、「戦え、君なら大丈夫。」と夕上。 しかし時音は「私、大丈夫なんかじゃ・・・。」と涙。 これを見てぶち切れた良守。 時音を泣かせると、良守は怒りまくりですからね、絶界で夜城の攻撃をはじく。 夜城は神佑地狩りに係わっているのか?。 良守の力を見て、叶わないと思った夜城は自殺。 ・・・ってことで、この件は終わりました。 で、この後のやりとりがメチャクチャ面白い。 時音と夕上の関係に、良守、やきもち焼きまくり。 そして夕上は良守に、「男は包容力。」とアドバイス。 この「男の包容力」について良守が悩むですよ、これがもう可笑しくて。 時音は、自分もまた良守を頼ると言う事をせずに突っ走った事を反省してるわけですね。 一方、謹慎中の時音に会えないので、ちょっと会いたいと時音宅に忍び込んだ良守は、時音の入浴中の裸を見てしまう。 良守、それはストーカー及び変質者だよ。 ・・・っとてことで、謝りたい時音、後ろめたい良守は逃げまくる、それを「避けられてる」と思う時音と言う、恋愛マンガ王道のすれ違いですよ。 それでもお互いに「ごめんなさい。」が言えて、やっぱり閃ちゃんの言うとおり、二人は「似たもの同士」なんでしょうね。 可愛いったらありゃしません。 そして新しい話に。 校庭に大きな地割れ。 一方、トップレベルの神佑地・大首山が落ちる。 次に狙われるのは烏森か?。 神佑地を狩られて、土地神が暴れるのを夜行(たぶん)がおさえる描写があるんですけど、少ないページ数なんですけど、こう言う表現が『結界師』の良いところなんですよね。 『結界師』の話の世界をちゃんと描いている。 これがあるから、私はこのマンガが好きなんです。 その報告に来た翡葉、お久しぶりの登場だなぁ。 でもほんのちょっとだけ・・・。 もっといっぱい活躍して欲しいものです、せっかく『結界師』では数少ないイケメンキャラだし。 烏森を守るために夜行から送り込まれた3人、轟、巻緒、武光。 けれど裏会総本部からの助っ人が、好き勝ってやって良守たちを邪魔しないように、むしろ総本部からの者を追い返すためにやってきたみたいです。 その総本部から来た者、新キャラ登場で氷浦蒼士。 これが私はすっかり忘れてたんですけど、前に良守が神佑地狩りの地に行ったときに出会ってるキャラなんですね。 そして今巻でも、自決した夜城の耳から出てきた蛇?を回収したキャラでもあり、凄く胡散臭い。 けれど本人はただ命令に従ってるだけの、自分と言うものがないキャラです。 そして襲われる烏森。 で、次巻へ。 氷浦は志々尾に似ていると言う設定になっている。 閃ちゃんが烏森に来た時も、ポジション的に志々尾と被らせていた。 ただ私は、もう良守は志々尾の呪縛からは解き放たれて良いと思うのですよ。 私は志々尾が大好きだったし、だから死んだ時は本当にショックでしたけど、『結界師』では重要なキャラであった志々尾の死をちゃんと意味のある死にしていたと思うのです。 あれで良守は色んな事を考え、ちゃんと成長の跡を見せている。 烏森の為にもう誰も命を落とさせないと決意させている。 今回もただ反発するだけでなく、二体の内の一体を氷浦にまかせて、その力を見ようとしている。 そろそろ志々尾の事は出さないでも良いんじゃないかなって、思いました。 私は週刊ジャンプ読んでるんですが、展開が遅くてイヤになっちゃう時があるんですよね。 『結果師』はスピーディーな展開で、サクサク進んで、そんなところも好きです。 次巻が楽しみ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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