カテゴリ:彼の彼女になる条件 小説
久しぶりに小説書いた。実は自分の中で六月は小説&詩強化月間だったのに一回も書いてないんでヮラ
続き物です。だれも読む人いないかもですけど、見てくれたらこれ幸いです でゎ 彼の彼女になる条件 「契約ね。一個でも違反したら別れる」 「わかった、それでもいいよ」 あたし2-c組芝山カナは悪魔に恋をした。立川隼人、2年B組、美術部所属。彼には大好きな人がいた。それはそれは、大事な人が一人居た。だけどあたしは告白して、彼の目に少しでも映ろうと努力したのだ。結果は、成功。だけど、あたし=彼の好きな人というわけではない。 「カナ、あんた隼人に告ったんだって????」 「そぉそぉ、めっちゃ緊張したんだけどさ、成功してよかったよ」 「成功かよ!!!!ぶっちゃけ絶対振られると思ってた。だってさ噂じゃあいつ、なんか好きな人居るらしかったし」 「あぁ、うん居るよ」 「何????それノロケかよ!!!!その好きな人ってあんたのことだったんだ」 「あぁ、う~ん」 「何だよ、もったいぶりやがって、こんちくしょぉ!!!!羨ましいなぁ。あっ、噂をすれば何とやら隼人じゃん。移動教室なのかな、珍しいよね、もしかしてカナに会いに来たのかぁ????」 隣でニヤニヤと笑う親友、峰優子。腕をしきりにつつくけれどあたしは、あんまり反応を返さない。 「どうしたの?、カナ。念願かなって付き合えたのにあんまり嬉しそうじゃないね」 「いや、嬉しいことは嬉しいんだけど、実感わかなくてさぁ」 「あぁ、まだ現実感がないのかぁ、でもそのうち嬉しさ爆発して、暴走しそうだなッッ」 と、優子が喋り終わった途端に、予鈴がなった。今日は7月9日、次の時間は数学だ。 「やばいッッ、今日あたし当たるから宿題やんなきゃ。ごめん、優子。また後でね」 「ノート見せよっか?」 「あ~でも後5分で写せる自信がないからいいや。でもサンキュッッ」 「とりあえず、適当に数字でも書いとけッッ」 「おっけぇ!!!!」 とりあえず、窓際の前から4番目、後ろから2番目の席に着く。なんてくじ運が悪いんだろう、冬はいいが夏は日差しがあってかなり暑い。しかもカーテンは今保健委員会によって洗濯されている。あぁついてない。気温は31度。湿度はほぼ無いに等しい位のカラカラな空気。時折髪の毛を揺らす風は、熱を帯びて熱風へと変わっている。暑い暑い暑い。宿題、やんなきゃ。大体、あの数学のハゲたぬき袴田、通称ポンポンは今年で59歳、定年ギリギリの中年太りの先生だ。普通、7月9日っていったら、出席番号9番を指せばいいのに、何を血迷ったか7+9で16番を当てる。本当にいい迷惑、信じらんない。と、心の中で愚痴りつつ高速で手を動かし計算問題を解く。あぁうぜぇ。数学なんで必須なんだよ。うぜぇな。 ガララ 「授業始めるぞ、日直黒板消し忘れてるぞ、消しなさい」 白いチョークやら黄色いチョークで書かれていた文字が黒板消しによってどんどん消されてく。ナイスだ、日直。いい時間稼ぎ、後15問。あぁクソッッ後10問どうしても解かんない。 「おい、芝山。お前今日当たるんだろ?」 「多分、ポンポン日にち足すからね」 「ノート貸してやるよ」 「まぢ?あぁぁぁまぢサンキュ、後一問解かんなかったんだよね。まぢ、後一分しても答えでなかったら死ぬところだったわぁ」 「その代わり、昼休みジュース一本おごれよ」 「おっけ、ただしペットボトルは駄目だよ。紙パックね、紙パック」 「けちくせぇな、30円も、50円もかわんねぇだろ」 「星川、塵も積もれば山となるって言葉知らないの?あたしはねぇかなり切羽詰った生活してんだよッッ」 「あぁ、もう解かったよ」 「さぁ、じゃあそのノートを」 「芝山、星川!!!!さっきから何コソコソ喋ってる?お前らたるんでるなぁ。大体、芝山お前なんだそのスカートの短さは、それにその唇、校則違反だろう。てらてらして気持ち悪い、頭悪そうな顔が、もっと頭悪そうに見えるぞ」 こういう奴だ、ポンポンは。人のあら捜しをしてそこをとことん突く。でもとりあえず我慢してれば過ぎることだから下を向く。 「先生、そういういいかたってないと思いますけど?俺も、校則違反の腰パンしてるし、髪の毛染めて立ててるんで、芝山と二人仲良くバケツもって廊下に立ってまぁす」 「ちょっと、星川何馬鹿言ってんの?」 「自分が受け持ってる生徒のことをそういう風に言う馬鹿教師の授業なんて聞く必要ねぇし、まぁそっちがそういう風に人の粗探すなら、ねぇ先生。先生はメタボリックシンドロームを治さなきゃね、後肉ばっかり食ってるから頭皮がべたついて髪の毛が抜け落ちちゃうんですかねぇ?俺、ずっと疑問に思ってたんですよぉ」 「おおお前、そんなに私の授業に出たくないなら出てけ!!!!人を馬鹿にした態度取りやがって」 激怒して、頭の血管がブチッと切れそうな顔をしている。おもしろい、まるで酒に酔った醜い古だぬきみたいだ。まぁ本物のたぬきと比べたらたぬきがかわいそうだけど。 「芝山、行くぞ」 手を取って、教室の後ろのドアに手をかける星川。 「ちょっと」 ガララッッ 「美術準備室の鍵持ってんだ、一緒に行く?ここにいてもポンポン追ってきそうだし、それとももう帰る?」 「あんた、美術部だったの?」 「あれ、もう席となりになってから1ヶ月経とうとしてるのに、芝山さんったら僕のことなんにも知らないのね、渉さみしぃい~」 「キモいこというな」 「ぐさっときたぁ、胸に突きささったぁ!!!!」 「ねぇ、星川。あんた立川隼人と仲良かったりする?」 「あぁそこそこじゃない?何で?」 「あの人ってさ、好きな人とかいるの?」 「あれあれあれ、芝山ちゃんは隼人が好きなの?」 「チャン付けするなよ、ねぇ居るの?」 「止めといた方がいいよ、あいつは」 「それは、好きな人が居るから?それとも好きな人が居ても誰かと付き合おうとするから?」 「何、今度の彼女芝山なわけ?」 「違うよ」 「でも好きなんでしょ?」 「ううん、友達が好きなんだって」 「それってもしかして峰?」 すこしの罪悪感をかんじながら 「うん」 「あぁまぢで!!??じゃあさあいつら両想いなんだなぁ。へぇいいこと聴いた」 「本当だよね、凄いこれはさり気にくっつけてあげなきゃ」 「だな、んぢゃあ俺ら恋のキューピッドじゃん」 「ねっ、ってかそういう柄じゃなくない????」 「言えてる」 暑い、ぐわんぐわんする。頭がグワングワン。暑さで朦朧。 「ってか、準備室って結構暑いんだね」 「あぁ、5階だしね」 「ふうん、あっBan教室だ」 「後、5分じゃん」 ふと、携帯の画面を見ると新着メールが一件。暗証番号を入れてみてみると、隼人からだった。 今日一緒に帰る? 嘘吐きだ。あたしが優子の友達だったから付き合っただけのことなのに。 「どうした、貧血?」 「うん、保健室行ってくる」 一人になりたかった。星川はいい奴だけど、無神経だ。あんな言葉で思い知らされたくなかった。じんわり、じんわり汗が伝わる。 バタバタと後ろから足音が聞こえる。 「ごめん、芝山。俺わかってて言った」 「何を?」 腕をごつい手が掴む。汗がジトジト。カラカラ太陽。 「ごめんな、芝山」 体温が直に触れる。 「何すんのッッ!!!!星川離してよ」 「俺、好きなんだけど」 「はッ?」 「俺、芝山が好きだ」 「嘘、つかないでよ。それにあたしはさ」 「好きなんだろ?」 「だから離してよッッ気持ち悪い」 「やだ、俺だって見てたし」 「ごめん、まぢで離して」 何をしているんだろうあたし。外は元気になく蝉の声。ひいやり廊下、暑い日ざし。どうしてこんなに温かい体温がそこに。それは、あたしが望んでいる人のものじゃないのに、なんで温かいんだろう。しかも、この体温を嫌だと思いながらも本当はいやではないと思うあたしは何なんだろう。最低、最低。 「泣くなよ」 「誰が」 「本当は俺、芝山が隼人のことがすきって知ってたんだ。見てたから。だけどそれ結構悔しくて、あぁゆうこと言った」 予鈴の音 3時間目の休み時間 電源切った携帯電話 「あんたなんか、好きじゃない」 「知ってる」 だけど、抱きしめる太い腕 こんなの卑怯だ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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