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カテゴリ:映画
今日映画「300」を観に行ってきた。行く前から、レビューが惨憺たるものなのは知ってはいたが、イラン人を激怒させる映画がどんなものなのかを観にいった。
最初の30分を見過ごしてしまったが、何ともまあ、よくもここまでめちゃくちゃにできるなあ、と限りなくシニカルに感心できる映画。 話の筋というほどの筋はないが、古代ペルシャがギリシャ(スパルタ)に攻めて、スパルタ戦士300名が命令に反してまで大軍ペルシャに抵抗して戦う。映画のほとんどは戦闘シーンに割かれているといって差し支えない。しかも、戦闘シーンは本来人間対人間のはずなんだけれど、ギリシャ人(人間)対怪物(ペルシャ)に近い。わざわざ仮面をつけて人間らしくなくしてみたり、巨大サイや巨人が登場したり、半分映画「ロード・オブ・ザ・リング」にでてくるような主人公に敵対する怪物に近い。戦いの描き方も、ゲーセンででてくるような、ギリシャ人(プレーヤー)が怪物と戦う、という設定でもあるかのように、怪物を斬っては血が飛ぶ。時折ペルシャ側が矢を放っても、ギリシャ戦士たちが盾で身を隠せば、10本くらい矢が刺さっても無傷。(んなわけないじゃん)もちろん、こんな場面に流れるBGMはハードロック。(まさに、ちゃちそうな映画でしょ?) また、戦いに臨むにあたりせせら笑うギリシャ戦士あり、登場人物たちに人間と殺しあっているという意識を持っていないかのように描いている。一種の狂気を感じさせる。 一応、名分としては自由を尊ぶ共和都市国家ギリシャ対奴隷制、王政ありのペルシャ帝国、で価値観の違いを訴えたいのかもしれないが。。。あまりにちゃちすぎてそんなテーマを考えさせるような映画では既にない。 あまりにもばかばかしいので、みるところは、登場人物の衣装。シニカルにいえばここは意外に凝っている。何と言っても異常という以外にないのが、ペルシャ皇帝。スキンヘッドに、眉を細く書き、頬に5,6箇所ピアスをして、(当然耳も)ヘビメタ系の首輪5,6個つけている。服は金色のパンツ(ブリーフ)一丁なんだけど、鎖をじゃらじゃらつけている。何で?どういう時代考証してるんだ? イランが激怒するのも理解できる。だが、すでに異星人との戦いになっているので、いっそペルシャなどといわずにSFとしてみた方がいいくらいだ。個人的には怒る域を越えてあきれる方が正しいように思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
April 22, 2007 02:28:22 PM
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