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カテゴリ:時事
今日は年末あたりから再燃してきた北朝鮮問題。北朝鮮は六カ国協議の合意に基づき現在の核計画の申告、核施設の無能力化を年内に行うことが義務付けられているが、やはり北朝鮮はやらかした。
核施設の無能化については、最初技術的問題で年内は厳しいと伝えていたが、エネルギー支援の遅滞を無能化スピードの遅延理由にあげることにした。さらに、年末に核計画の申告の一環としてアメリカに提出していたアルミ管から申告書には載っていない、濃縮ウランの形跡が検出された。 となると、下駄はアメリカ側にある。アメリカが年内期限を大目にみてあげる気ならば、北朝鮮は付け上がって何かしら理由をつけてプロセスを遅らせようとしてさらなるエネルギーや食料支援を得ようとするだろう。が、多少のことなら同盟国(韓国や中国)に払わせればいい。 一方、アメリカが堪忍袋の緒を切ってしまうと、後は米朝間の責任擦り付け合い合戦に陥って、今年中には実質的なことは起きず、ブッシュ政権の外交レガシーはなくなる。これは、ブッシュ政権、ライス=ヒル路線的には大打撃。まずは避けたいところ。 そう考えると、アメリカ側はまだ北朝鮮の遅延を非難しながらも容認していく方向性(あんまり北朝鮮に足元を見られるわけにはいかないのと、大統領選挙でも共和党候補に勝たせたいだけに民主党側に弱腰外交と非難されるわけには行かないので)なのが順当と考えられる。 そうはいっても、北朝鮮は遅延(まあ、そもそも年内なんて難しかったんじゃ?という気もするが)したということで、ヒルたちの宿敵、ネオコンたちに塩を送ったわけで、ヒルの形勢は弱くなった。そして、ヒルの立場が弱くなるということは、テロ国家指定解除のコンセンサスが国内的に得にくい状態になるということ。多少のエネルギー程度で本当に欲しいテロ国家指定解除や平和条約を手放しかねない、ということでもある。 さらに、韓国では2月に就任する新大統領、李博明はにんじんも大きくするが、要求ももっと大きくすべきという太陽政策からの脱却を公言しているので、今までのようにはいかないはず。 となると、日米韓がまた北朝鮮不信組に再結成されることになる可能性が高い。なので、あまり北朝鮮が駄々をこねても益するところは少ない。 が、長い目で見ればそうだが、自力では密輸くらいしか外貨獲得ができない北朝鮮。虎の子の核計画、できるだけ高く売らないとやっていけない悲しさで、瀬戸際外交をまだまだ展開しそうだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
January 6, 2008 01:07:25 AM
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