|
テーマ:気になったニュース(30421)
カテゴリ:時事
先日先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議が東京で行われた。せっかく日本のプレゼンスを示すのにちょうどいい機会だったのに、気持ちよく逸したようだ。
なぜいい機会かというと、日本が議長国だったのとは別に、次期米大統領はその4年の任期のほとんどか全てを不景気とイラク戦争終結方法で頭がいっぱいにする予定。政治面でいけば日米関係はあまり問題がないので、注意されることはまずない。が、日米関係強化という観点からいけば、米不景気は日本の不景気ともなるので、ここで日本が一肌も二肌も脱いで恩をきせておけば、次期大統領はとっても日本を大事にしてくれるはず。 問題はどうやって?ということだが、私、経済の専門家じゃないので、これから誰かいいことを言っている人がいないか、そのうち調べてみようと思います。 で、そう思う矢先にあったのが、今回のG7。ここで強いメッセージがでれば、かっこいいんだが。。。 サブプライムの影響がG7を中心に広がっている中、金融市場を含めみんなが期待したのは、何かしらサブプライム効果を最小限に食い止めるべく、納得できるような政策をコミットしてくれることのはず。 それなのに、共同声明の骨子を意訳してみれば、 1)世界経済全体のファンダメンタルズは引き続き堅固(世界とは、アメリカ他G7以外ってことですね)、 2)だが、G7の経済成長減速の予想(そりゃ、みんな知ってるから)、 3)中央銀行による流動性供給はGood job(だからドルがあふれてインフレになって必要以上に原油高騰にみえるんだよ)、 4)そしてなお一層の不透明性の軽減(はい、これからアメリカよりかは開示があまいヨーロッパ勢や日本が負債計上をするんですね)を進めるが、 5)為替レートは経済ファンダメンタルズを反映すべき(みんなでドル安を何とかしたいが、まずは中国が為替レートを操作して人民元を高くしてくれ)で、 6)OPECなどに原油の増産を促し(ドル安なのでサウジは石油を市場にだぶつかせて欲しい) 7)(景気がこれ以上悪くならないように)貿易、投資をさらに促進(してG7企業は儲けよう)し、 8)環境問題について日米英が国際的投資枠組みを創設したい(G7企業が環境規制の弱い途上国で環境汚染をするので、その埋め合わせは政府がいたします) ただ、若干具体的なのは、金融安定化フォーラムによる勧告。ま、事前にIMFに対策を練らせていたのを受けての話なので、具体的なのは当たり前といえばその通り。でも、項目を見てみると、徹底した開示、リスク管理、証券化ビジネスモデルの基盤強化といっても、サブプライムなるものは、そもそも支払能力のなさそうな低所得者層の住宅ローン債権を証券という名のもとに切り刻んでハイリターンだといって世界中に売りつけた。サブプライムがいかなるものか、事前にみんな知っていたはず。どんなに途中で美しいプロセスを踏もうと、出発点は非常に焦げ付き可能性がほぼ100%の金融商品だ。それを美しいパンフレットを作って、アメリカの一流金融マンが儲かるといって、売り込んだのを真に受けただけの話だ。 これって、リスク管理とか、徹底した開示とかいう以前の問題で、ハイリターンに目がくらんでやっちゃった、日本のバブル末期状態の財テクとかいってた、あの時代と一緒。いくら開示条件を増やしてみたり、うまい話はまゆつばよ、といったって、オレオレ詐欺がなくならないように、ペテンはなくならない。が、通常ペテン師は自分のペテンにはひっかからないはずなんだが、今回のサブプライムじゃ、自分までペテンになった感じ?それとも、ゴールデンパラシュート(頭取に就任する際に退職金を決めてから入る仕組み)だからいいやと思っていたのか。。。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
February 12, 2008 12:54:58 AM
コメント(0) | コメントを書く
[時事] カテゴリの最新記事
|