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テーマ:政治について(19760)
カテゴリ:雑考あれこれ
今日はスミソニアン博物館にお勤めの方とお話しする機会があって、面白い話を聞いてきました。
スミソニアン(一応国立)美術館グループがワシントンのワシントン・モニュメントと議事堂との間という一等地にどどーんと並んでいる。東京でいえば、永田町から日比谷公園くらいの感覚だろうか。 この美術館グループには、絵画を集めたナショナル・ギャラリー、鉱石や化石を集め、ホープダイヤで有名な自然史博物館から、アジア系の美術品を集めたフーリア美術館まで10前後ある。 で、この美術館は国立であるが、寄付金を募っていたり、ミュージアムグッズを売っていたりと、NPOのような、営利団体のような、かなり相矛盾した性質をもっている。 そのためか、ドナーたち(いわゆる、文化事業もやってますと善良な市民でありたい・みせたい企業や大富豪)にも良好な関係を保つ関係で、さまざまな要望が寄せられるらしい。 例えば、インドのイメージアップを図るべく、インド関連のイベントをしてほしいとか、閉館後にディナーイベントをセットアップして、インド進出を考えているアメリカ企業とインド人の有力者とが自然に合えるような場面を作ってほしいとか。 さらに、この美術館には、講堂もあるので、講演会もできるし、映画も見せられる。さらには、パーティーなどイベント会場にも貸し出せる。 ので、いわゆる、ソフトパワー外交にはとってももってこいな、場所なのである。 本当に、美術館外交って感じがします。 そして、そろそろ桜祭りがあるというのとちょうど時を同じくして、フーリア美術館では、ブライス・コレクションがきているそうで、伊藤若冲などがきているそうだ。 今日本でもはやりの伊藤若冲の作品は、日本で見ようとすると、押し合いへしあいの中、遠くに一部しか見えないものですが、今回は、持ち主のブライス氏自身の要望らしく、ガラスなしで直に見られる作品があるんだそうだ。 意外に、アメリカや外国で展示される日本の超有名な美術展は、日本と違って人ごみの中垣間見ることなく、空いている展示室に一人で長いこと独占できたりすることが多いので、基本的にオススメです。 こりゃ、見に行かなきゃ。 けれど、日本もこういう美術館外交ってやってるのかな?例えば、正倉院宝物を国立博物館で展示して、イラン大使館や在日イラン商工会議所かなんかを特別招待してそこにイランに進出したい日系企業の人たちもやってくる、とか。 源氏物語絵巻や写本たちを展示して、ドナルド・キーンセンター他日本美術専攻の海外研究家たちを招待して、日本の専門家との文化交流を深めるとか。 その道の専門ではないので知らないが、やってもいいんじゃないんでしょうか?一定以上の寄付金をしてくれる人たちには、こういう優待サービスもあったって。それなら国立でも大丈夫じゃん? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
March 12, 2008 03:50:07 PM
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