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テーマ:最近観た映画。(39270)
カテゴリ:映画
昨日クラシック映画専門チャンネルでチャップリンデーをやっていた。本当にずっとやっているので、チャップリン好きとしてはうれしい限りだが、一日何もできないので、「独裁者」だけを通しで見た。
ちょっとしたしぐさがいつ見ても笑える。本当にチャップリンは芸達者。 以前にも見ているが、この映画はチャップリン映画の中では特に好き。最後のチャップリンの演説をするためにあるような映画だが、改めて聞いて、いつの時代にも通用することをいっているなあ、と感心。 ちょっと長いが、ラストの演説部分の訳文を拝借。 「私は皇帝にはなりたくない。支配はしたくない。できれば援助したい。ユダヤ人も黒人も白人も、人類は互いにたすけ合うべきである──他人の幸福を念願として。 お互いに憎み合ったりしてはならない。世界には全人類を養う富がある。人生は自由で楽しいはずであるのに、貪欲が人類を毒し、憎悪をもたらし、悲劇と流血を招いた。 スピードも意思を通じさせず、機械は貧富の差をつくり、知識を得て人類は懐疑的になった。思想だけがあって感情がなく、人間性が失われた。知識より思いやりが必要である。思いやりがないと暴力だけが残る。 飛行機とラジオは我々を接近させ、人類の良心に呼びかけて世界を一つにする力がある。私の声は全世界に伝わり、失意の人々にも届いている。これらの人々は罪なくして苦しんでいる。人々よ 失望してはならない。貪欲はやがて姿を消し、恐怖もやがて消え去り、独裁者は死に絶える。大衆は再び権力を取り戻し、自由は決して失われぬ! 兵士諸君 犠牲になるな!独裁者の犠牲になるな!彼らは諸君を欺き、犠牲を強いて家畜のように追い回している!彼らは人間ではない!心も頭も機械に等しい! 諸君は機械ではない!人間だ!心に愛を抱いている。愛を知らぬ者だけが憎み合うのだ!独裁を排し、自由の為に戦え!“神の王国は人間の中にある”すべての人間の中に!諸君の中に! 諸君は幸福を生み出す力を持っている。人生は美しく自由であり、すばらしいものだ!諸君の力を民主主義の為に集結しよう!よき世界の為に戦おう! 青年に希望を与え、老人に保障を与えよう!独裁者も同じ約束をした。だが、彼らは約束を守らない!彼らの野心を満たし、大衆を奴隷にした!戦おう。約束を果たす為に!世界に自由をもたらし、国境を取り除き、貪欲と憎悪を追放しよう!良識の為に戦おう! 文化の進歩が全人類を幸福に導くように、兵士諸君 民主主義の為に団結しよう!」 「世界には全人類を養う富がある。」 おっしゃるとおり、配分方法が間違っています。 「機械は貧富の差をつくり、知識を得て人類は懐疑的になった。思想だけがあって感情がなく、人間性が失われた。知識より思いやりが必要である。思いやりがないと暴力だけが残る。」 現代では、「機械」ではなく、兵器かデジタルか。でも、今でも通じること。最近日本でもよく騒ぐ猟奇的な殺人なんて、本当に思いやりがないことから生まれる話。ただ、日本の場合、思想さえもない。感情も人間性もない。いやいや宮仕えをしてくたくたになって帰るサラリーマンの哀愁そのものか。 「文化の進歩が全人類を幸福に導くように」 本当はそのためにあるのにね、邪まな使い方を考えるのは誰? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
August 5, 2008 01:07:54 AM
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