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テーマ:気になったニュース(30421)
カテゴリ:時事
中国と一日遅れて今日が北京オリンピック初日になります。で、こちらでも開会式をずっと放送してたので、見てました。多分もう日本ではこのトピックは過去の話になってるかもしれませんが。
ずいぶん大掛かりでしたねえ。かなり中国のオリンピックホストとしての意気込みが感じられます。 始まる前は、中国が公約した人権問題の改善が十分なされていないと欧米メディアは大騒ぎし、前々からいくと公言していたブッシュ大統領もかなり批判され、仕方なく前日、当日人権問題で中国を批判する演説をした。ミャンマーの軍事政権嫌いのローラ・ブッシュもここぞとばかり存在感を発揮し、ミャンマー政権批判をする。 また、北京の環境問題もかなり問題視され、公害は選手の健康に問題ないかとか、議論された。まあ、どんなにがんばってもある程度は仕方ないってば。 もちろん、他の会場のときにもきっと環境問題や人権問題(例えば、民主化を求めたデモを虐殺した韓国の光州事件はソウル・オリンピック直前)はあったろうに、かなり露骨な報道で、ちょっと辟易ぎみ。 そんな批判を猛烈な花火で吹き飛ばすような開会式でした。 日本ではどういう解説をしながら開会式をしていたのかわかりませんが、素直にみれば、用意周到な(胡主席が気合の入ったプロジェクトで本人の見てる前で失敗したら真剣に殺されそうな勢いだが)、あれだけのスタジアムをいっぱい使った、人海戦術的な、ものすごい演出でした。映画監督が指揮るだけの理由がわかります。 中国人は北京オリンピックでものすごく自信がついたのでは?とてもいいことだと思います。 ただ、当ブログでは、ただ単にすごいね、じゃ話になりません。 ので、開会式をプレゼンテーションという観点からちょっと考えたいと思います。 開会式のパフォーマンスを観ていて、これは世界へ幅広くただで宣伝できる(ってか放送権を払ってくれる!あ、これはIOCにいくのかしら?)ものすごくいいチャンス。ここで、日ごろネガティブに言われていることの多い中国のイメージアップを図らないで何とする? という思考でしょうが、中国は紙や羅針盤、印刷術などを発明した偉大な国ということを印象付けようとしていた。また、儒教や道教の思想を色濃く反映して、独自の中国文化を紹介してた。(多分この点はなじみのない人たちにはあまり理解されないかもしれない)NBCの解説はよくわからじ。スポーツ解説をやっている人で中国文化に造詣が深い可能性は、まあ低いですな。説明できても、短い時間で何の知識のない人にわからせるのは難しかろうが。アメリカ人に「和」を説明するってのもねえ。。。逆に、和を強調するのは、中国国内に調和があまりにないからだ、などと解説される始末。。。 また、床部分に液晶を使って、光らせるなど中国のハイテクを主張しているようにも見えた。 でも、ヒラリーと一緒で、中国が、中国が、という自己主張が目立って、ちょっと私的には引きます。こういうのって、案外共感を得ることができないと思う。 例えば、いかにも仕事でいやいややってます、っていう態度ってあまり見ていて気持ちがいいものではない。けれど、好きでこのことに打ち込んでいるんです、っていう姿勢は端から見ていても、共感できたり、頷かせるものがある。目には見えないけれど、その人の想い、情熱の存在に心を動かされることがある。 で、このパフォーマンス、確かに、きっちり仕事をしてるし、一糸乱れぬパフォーマンスは驚くべきマスゲームみたいだ。けれど、表情がない。 ビジネス用語的に言えば、一糸乱れぬパフォーマンスをすることを小目標にとらわれるあまり、観客にみて楽しんでもらおう、ちょっとでも中国を好きになってほしい、わかってほしいという大目標の存在を忘れている、といえばわかりやすいだろうか。 なまじ言葉がないだけに、想いの方が伝わってしまう。 オリンピックは政治が絡むとか、政治と切り離すべきとかいう議論はあるけれど、いろんな国の選手が純粋に同じスポーツで競い合い、同じ空間・時間を共有するという、わくわく感というか、オリンピックの持つ純粋な魅力を素直に楽しむべきだ、とNBCの解説者が言っていた。 本当にその通り。そうした場、雰囲気を作り上げられれば、一流のホストなのではなかろうか? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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