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テーマ:政治について(19891)
カテゴリ:時事
今日は友人主催のアメリカ政治勉強会に行ってきた。こういうときは、米大統領選に関して疑問を投げかけてみると、アメリカ人の新聞記者がいるので、面白い答えが返ってくる。
例えば、 Q:何でマケインってオバマをつぶす戦略が効かないことが分かっているのに、固執する?アドバイザーたちは何をしてるんだ? A:むしろ、マケインの戦術はフラフラしてるよ。 Q:そりゃ、最近の経済政策は毎日いうことが違うけどさ。 A:マケインは、アドバイザーの意見をきいてはいるんだけど、1:1で話してる。アドバイザー間の会話はない。なので、マケインがあっちのアドバイザーの意見を聞いたり、こっちのアドバイザーの意見をきいたりして、そのとおりにしているので、フラフラしてる。そこへ行くと、オバマ陣営は違う。オバマチームは、戦略が一貫してるし、全員でシェアしてる。そこが大きな違い。 Q:オバマの戦略ってどんなの? A:選挙のルールをじっくり読んで運動してる。アメリカは純粋に人口で選挙人を選出するが、例えば人口が選挙人一人分にはちょっと多いと二人分選挙人を選ぶことになるわけで、そうした選挙区をしっかり押さえている。 Q:じゃ、ヒラリーとかジュリアーニとか、大票田と言われる大きな州に集中して運動したけど、失敗したよ。どう説明するの? A:むむむ。 Q:最近話題のエイコーン問題って何? A:大統領選の前に事前に登録しないといけないのだが、政府だけじゃ手が回らないので、エイコーンみたいなNGOが有権者に登録をするよう呼びかけて、有権者に書類を記入してもらい、政府に渡す。このときの書類で州によってはそこで民主党、共和党を選ぶかも書く必要があったりする。で、NGOが好き嫌いで民主党あるいは共和党を選んだ人の書類を政府に渡さないとかいう操作が可能なので、法律で全部とりあえず提出せよ、という規定がある。 で、中には有権者が重複して登録書類を出す可能性があるので、ごくごく一部重複の疑いがあるものがあると断りつつ、提出することになる。これを、マケインがわざと大きくとりあげ、エイコーンの信憑性を貶めるような発言をし、かつオバマが以前エイコーンの弁護人をしていたというので、話題になっている。 Q:なんだって、そもそも登録しないといけないの? A:日本の住民票登録みたいなものだよ(本当か?)。だけど、郡レベルで各住民登録が行われているわけで、各郡レベルで規則が違うし。(おそるべし、地方分権) Q:なんで全国統一できないの~? A:憲法で州またぎの事項は連邦議会で法律を作れるけど、州の中で閉じてるものは州議会、あるいはその下位レベルでルールを決めることになってる。が、グレーゾーンもあるので、結構問題ありあり。例えば、州によってゲイの結婚が認められてるけど、そのカップルが認めていない州に引っ越したりすると、その州では想定外の事例にぶつかるわけだけど、対処せざるを得ないとか。(どっかのタイミングで仕切りなおししないといけないのね。。。) Q:ゲイとか、中絶反対とか、大統領候補がどう思ってようと、州単位で決めることだし、中絶反対の人が大統領になったからって、別に中絶禁止令がでるわけじゃないし、ゲイ禁止令がでるわけじゃない。なのに、何でこんなに大騒ぎするわけ? A:実質的なものじゃなくて、有権者が大統領候補に共感をもてるかどうかの問題かな。(まあ、国会議員のプロフィールを見ると、血液型とか星座情報を書いてあるのと、同じレベルか?) 多少はみなさん、すっきりされましたか? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
October 22, 2008 03:14:30 PM
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