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我思う、ゆえに我あり

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yukie_yo

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April 8, 2009
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カテゴリ:時事
昨日も触れましたが、ゲイツ国防長官が大胆不敵な軍事予算案を発表しました。

いやー、ゲイツは英雄である。成否はともかくとして。今日の新聞でも歴史に残る、とか書いてる人もいました。

何がそれほど歴史的か?というと、コントラクターといわれる、防衛産業(個人コンサルタントなども含む)を敵に回して軍事予算を15%減らすという。

ブッシュ政権時代から言い値でつけられた、海のものとも山のものとも知れぬ、あったらいいな系の兵器プログラムをばしばし切り捨てた。

こんなのが通ったら、ボーイングを始め防衛産業は真っ青だ。

けど、本来ならそりゃ、そうだよ。未曾有の経済危機の中、防衛産業だけ肥やす道理はない。ましてや景気刺激策であれだけの金額を注いだ以上、どこかにしわ寄せが行くことは確実で、その槍玉にあがったのが、ブッシュ政権のペットプロジェクトたち。ま、一言で言えば、税金の無駄。

その減らした分、(ペンタゴンで働く11,000ものコントラクターを排除)ペンタゴン職員として9000人を新規雇用する、という。

通常ならば、アウトソーシングの方がコストダウンにつながるっていうんですがね、ここの場合、コントラクターたちがあまりに働かないくせに、べらぼうに金をふんだくるから、賢明な措置です。

さらに、ゲイツが予算案を説明するときに、冒頭にいきなりペットプロジェクトを殺す、といわないで、最初に増額するプロジェクトを名指ししてるんです。

「まずは、人」
陸軍と海兵隊の増員(海軍、空軍は据え置き)、医療面のR&Dに4億ドル増額、戦傷者への手当てに3億ドル増額、なんてね。

前にもここで書いたけど、ブッシュ政権が見捨ててきた、弱者への配慮が見える。

ま、もちろん、政治的にいうなれば、オバマを支持した中産階級、下層階級へのいたわり、である。マケインに投票したであろう、防衛産業のCEOなどは、救済に値せぬ。

で、気持ちよく、彼らが恩恵に浴するはずの、あまり意味のないプロジェクトは伐採。

これをやろうと思うだけでも、勇気ある行為だ。日本の感覚だと、公共事業予算を減らして建設業を敵に回すようなものかな。

が、ゲイツの思うとおりにさせてあげたいところだが、ゲイツの分は悪い。

この激突は、予算審議権を持つ議会を舞台にする。で、全国津々浦々、選挙区のほぼすべてに工場を持つ防衛産業は、当然のことながら議員たちを取り込んでいる。

ので、ゲイツが戦う武器といえば、この経済危機にべらぼうな軍事費をアメリカは負担できまい、という正論と国民の支持、オバマ・バイデンの議会工作能力と民主党が議会で過半数をとっている(が、だからといって、簡単にオバマのいうことに従わない、と思うが)、ということ、くらい。

選挙キャンペーン中、オバマは、政府の予算案を一行一行見直して税金の無駄を排除する、と公約し、当然のことながら議員たちのペットプロジェクト(無駄な高速道路を作ったり、するやつですよ)も大幅に減らすか?と危惧されていたが、案外あっさり妥協。

ので、どこまでオバマ・バイデンがゲイツをかばえるか?ちょっと疑問。

そのため、ゲイツは、声を大にして、経済危機という正論を振りかざし、国民の支持を得る作戦にでる、だろう。

アイゼンハワーが警告する前から、アメリカで確立している軍産複合体に、戦いを挑んでいるのだから、苦戦を強いられるだろうが。(真剣に暗殺されないか、心配でもあるが)

ワシントンポスト紙がいい言葉で締めくくってました。

「何にでも、最初はある。」

本当に、軍産複合体解体の最初、であってほしいですね。





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Last updated  April 8, 2009 01:19:24 PM
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