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テーマ:気になったニュース(30423)
カテゴリ:時事
昨日、今日とかけて北朝鮮関係のセミナー3軒はしごしてきました。
いろいろ錯綜中、というのが正直なところなのですが、根本的な問題は、 1) アメリカの北朝鮮問題に関する、最大の懸念は核不拡散である、 2) 北朝鮮に最も影響力があるといわれる中国は、地域安全保障が最大の懸念事項である、 3) ゆえに、北朝鮮が中東、アフリカに核拡散に貢献した場合、アメリカは烈火のごとく怒るが、中国はそれほどまでに協力的ではない可能性が高い、(この場合、どうなるかは不明。不思議なのは、こういうときは中国の専門家が何も発言しない。というところから察して、仮定の段階でアメリカを刺激したくない、ということだろうか、それともオバマ政権に呼ばれて策を練っているのか) 4) 北朝鮮は、アメリカ不信が激しく、ちまちまと一回核実験やミサイルテストと引き換えにアメリカと交渉するよりも、核の兵器化(核弾頭ができ、飛ばすミサイル技術があり、かつ核弾頭をミサイルに搭載できるまでにコンパクト化できる、の以上3点が全部満たすことを意味する)が完了し、核保有国ステイタスを得て、アメリカからの交渉依頼を受けるまでアメリカと交渉する気はない、 5) さらに、北朝鮮はアメリカの軍事力を低減させるため、アメリカに敵対する国、団体には核拡散を推進していく(要は核技術や武器を売る) もし、中国が消極的なので、中国以外の国際社会は何が出来るか? 経済制裁くらいしかないのだが、真っ先にあがるのが、PSI(公海で船を臨検する体制)がある。笑えるのが、北朝鮮の貨物船のほとんどはぼろいのか、長距離航海ができないらしく、しょっちゅう給油が必要で、どこかに寄港しないといけないそうで、寄港拒否、あるいは寄港したら足止めにしたら、結構効果があるという。が、飛行機の場合はどうするんだろうか?(明確な答えは聞かれない。打ち落とすわけにも行かないし。)他にも、北朝鮮の輸出に関係する第三国の会社や団体にも、北朝鮮との取引を扱わないようにする、とか、北朝鮮がもつアメリカ国内資産を凍結したままにするとか、北朝鮮の国連向けの外交官に国連から25マイル以上出てはいけないルールがあるんだそうだが、それを厳密に適用するとか。結構制裁といいながら、ざる法な部分が結構あるらしい。 が、スピーカーの一人が言っていたが、経済制裁というものは、ある程度政治的な進展があったから、制裁を弱めるとかいうことはできないシステム(実際に取引停止をするのは民間金融機関であるため、やったりやらなかったり、というのは金融システムの信頼性を損ねる)なので、やるならやる、やらないならやらない、の方向で考えてほしい、という。なるほど。 ちなみに、この間アメリカ人のジャーナリストが2名北朝鮮と中国の国境付近をうろうろしていたら、とっつかまって12年の禁固刑になりました。ワシントンでは、12年が重要ではなく、これは政治的な取引に使うための話だ、という意見が通っています。まあ、そうなんでしょうけど、そのために二人のボスのアル・ゴア元副大統領かリチャードソン(北朝鮮に朝鮮戦争時の捕虜の遺品とか、北朝鮮に迷い込んじゃった?アメリカの民間人の引き取り交渉をして成功している経験あり)を派遣するか?なんて半分冗談が飛び交ってます。が、当人たちは、時期尚早(話がまとまりそうにない)といっていく気配はない。 この二人のジャーナリストやその家族の話がぼちぼち新聞で取り上げられるようになっていますが、あまり家族は目立った動きはしていない。北朝鮮を刺激し過ぎないようにとの配慮らしい。 ので、この線からの話の発展はまあ、望めないようだ。 さて、明日ですが、NYに行ってきます。ので、明日はお休みします。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
June 11, 2009 12:59:03 PM
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