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我思う、ゆえに我あり

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yukie_yo

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February 6, 2010
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今回日本に帰っているときに、(ずいぶん外から日本を眺められるようになったもんだ)諦めモードというか、無常観な人たちに出会った。

きっと日本の将来に悲観しているのだろう。

彼らが言うには、(アメリカ型資本主義は終焉の時期を迎えている)、日本の産業、特にものづくりも、数年内に技術的に中国などに追いつかれていく、新しい基幹産業は未だない、金融業はイマイチだ、なのに、労働人口は減っていく、(移民政策はきっと単一に近い日本では受け入れがたいものがあるだろうから、失敗するであろう)=日本の終わり

という構図。

で、そこで止まっている人もいれば、

そこから一歩進めて、坊主的生活(欲をすてて、質素な生活を旨とする)を薦める人もでてくる。

で、勝手に私があだ名をつけました。琵琶法師って。坊主(的生活を自ら率先して行いつつ)になって、無常観(平家物語)を語っているみたいだから。

国際関係論だと、そっちの方向に行かずに、老大国は越される前に目障りな新興国をやっつけちまえ、というロジックがでてくるんだけど、そうならないのは、やはり草食系男子の風潮のせいなのでしょうか。まあ、やけっぱちで戦争しようというよりは、はるかにいいんだけどさ、ガッツがやはり足りない。

で、彼らのバックグラウンドを見てみると、共通していることがあります。(ま、母体数は小さいから、一般化してはいけないのかもしれないが)

それは、エンジニアの人たちであること。

で、思うんです、人間観察がもっともっとほしいよって。

そんな簡単に諦めてもいいの?というより、諦められるの?という疑問がまず湧いてきます。

諦められるんだったら、平安時代の終わりとか、応仁の乱の後とか、みんな日本人は坊主になってるよ。

そんな簡単に人間の欲って捨てられない。

それに、人間は完全にロジカルに動けない。そして、社会もすべての国においてイコールフッティングな状態であるわけじゃない。

例えば、中国で言えば、これから高齢化社会になっていく。今まで社会的セイフティ・ネットが実質ゼロの社会が4億人の高齢者を迎える時代がすぐやってくる。この負担、相当なもんだ。今年ようやっとGDPで中国が日本を抜くと言われているが、同じくらいの富しか生まれていないのに、日本の7,8倍の高齢者を養っていく必要がでてくる。しかも、今まで準備してないのに。

日本の公害問題と同様に、中国でも深刻になっているから、これらの補償もでてくる。今までの高度経済成長のひずみが、一挙にでてくる。

確かに、日本や欧米にいくような中国の技術者たちは優秀なのだろう。厳選素材でしょうから。だから、日本に早く追いついてくるというのは、理解できる。けれど、技術が優秀であるということと、富を多く生み出せるというのは、必ずしもイコールではない。

例えば、不思議なのは、中国に付加価値創造型企業の名前が聞かれない、ということ。いわゆる、模倣型経済成長が速いというのは分かる。技術者が優秀であれば、技術習得も早いから。けど、追いついた後、どうなるの?その後も伸びていけるんだろうか?

日本だと、例えばソニーがある。トランジスタの時までは確かに模倣型だったろうけど、その後、ウォークマン、ディスクマンなど、既存技術の組み合わせでも、コストを大きく上回って値段をつけられる付加価値商品を世に出した。しかも、別に日本がアメリカに追いつこうとしているときではない。

技術がよければ、即商売になるというわけではないのだ。そこには、ビジネスセンスが必要であり、それはMBAで教えたりもするけれど、教えられて何かなるものでもない。

子供がビスケットのマリーとチョコを一緒に食べているのを見つけた。何で?ときいたら、おいしいからという答えが返ってきた。自分で食べてみた。美味かった。これ、売っちゃおう。その商品名は、ご存知ポッキー。長年のベストセラー商品だ。(もちろん、グリコ的には、最適なチョコとビスケットの比率を研究に研究を重ねた上で、あの形状が生まれたと思われるので、まったく企業努力がヒントを得てからないというわけではない)

ビジネスのネタはそこらにある。それを儲かる仕組みに乗っけられるかが、大問題なのだ。

そして、そうした付加価値創造型企業が生まれないと、富は外資系企業に吸い取られたままで、環境汚染の場と安い労働力だけを提供した状態から脱出できない。

そして、政治という、非常に厄介でこれほど人間臭いものはなくて、観察していて一生飽きることはない、という代物がある。

政治は、ほっとけば弱肉強食の無法地帯になりかねない人間社会に、一定の規律を与えるべく強制力を持たせた社会装置であり、社会的に認められる範囲内で、弱者復活権を与え、市場原理による、富の分配の不公平さを是正するように意図されたものである。が、経済原理を超えて拘束力を持っているだけに、富のあるものによる悪用が悪知恵の限りを尽くしているケースが多いが、弱者にも団体戦によりその悪用を逆手にとって良用?・悪用する可能性を秘めた、仁義なき戦いの場、である。

ので、そう簡単に数式のようにはきれいなロジックで世の中は動かない。

そんなに簡単に日本の将来がないとは思わない。そりゃ、あほらしいことは日本の中でいくらでもおきてる。

けれど、それが全く中国やアメリカで起きていないわけではない。アメリカを見てれば、日本じゃ当たり前の国民保険制度を入れる、入れないで大もめだ。中国じゃ公害問題でどれだけ地方の暴動が起きているか分からない。

国際政治で大きく見せているかもしれないが、中をちょっと見てみれば、大変な状態がそこにある。何も日本だけのことではない。





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Last updated  February 6, 2010 02:33:42 PM
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