我思う、ゆえに我あり

今日行ったセミナーでの話から。今日は韓国人が、アジアの地域主義、統合について話していた。李政権になった当初、アジアの地域主義を持ち出してきて、日本と中国との仲介役を引き受けようとした。

ま、もちろん、どちらも興味がないというか、拒否したわけだが。

というより、このスピーカーの話を聞いていると、何で簡単に拒否られるのかも、分かるような気がする。

基本的に、日本は１９世紀半ばからアジア主義を言い続けて、未だにがんばっている、いわばアジア地域主義の元祖である。そして、日米同盟をその安保の基盤に据えている以上、アメリカとの協調路線は堅持する。

一方、中国は同じ地域内で日本と競うようになるから、中国の皮膚、感覚、政治体制的に不利な、日本式、アメリカ式の地域主義には反対。日本からアメリカを引っ剥がせば、中国の方が強い立場にいられると思っている。

なので、ここに綱引きが発生している。

で、韓国が仲介役になろう、というのはいいが、じゃ、日中のどっちの味方だよ？といわれれば、どっちとも当たり障りない話になってしまう。

それじゃ、無理だよ。軸足がどこだか分からないもん。

それに、韓国的には両国にはさまれているわけだから、どちらにもいい顔をした方がいいわけだから、はっきりと立場はいわないのが、戦略的にはかなっている。

と、逆に、アジアのリーダーの条件とは？と質問された。

まあ、アジア全体にとっていいことは何か、を政治的、経済的、軍事的に考えられる余裕があって、いざというときには軍を出し、カネを出せる国。

今までは、日本とアメリカのセットでやってきた。

けど、中国がだんだんとこの条件に当てはまってきている。

だから、問題なんだよね。