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透明な瓶に手紙をつめてインターネットの海へ            by雪虫の伝説

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2007年08月29日
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同じ枝に鳴きつつをりしほととぎす声は変わらぬものと知らなむ



帥宮の返歌です。


実はこの時彼は家の前で小舎人童を待っていたのでした。
すぐに返歌を書きましたが小舎人童に釘をさすのを忘れません。

男性が女性の元にやってきてこんな歌を返したなんて
いかにも・・という好色な男だという感じだから
このことを他の誰にも言うんじゃないぞ・・・・と言いつけています。
そしてさっと奥に入ってしまわれました。



帥宮は漢学に造詣が深い人でした。
同じ枝(枝)・・漢詩の常識では兄弟のことを意味します。


私は亡き兄宮といつも一緒に行動してしていました。
幼い頃より仲良く育ってきたのです。もちろん兄と私は個性も違うし好みも人間性も違います。
けれども声は兄と私はそっくりです。
どうか私のことも兄と同様と思ってください。
私のことも兄宮同様思ってください。少しは私に愛をください。




歌を受け取った和泉式部は「すてき」と感じたのですが。
「いつもいつもそうは・・ねえ」と考えてしまいました。

簡単な女だと思われてもねえ・・・・とも考えたのでしょうか
すぐにこの場で返事を書こうとはしませんでした。
返しの歌は書きませんでした。




彼女は無節操な女性ではありません。
彼女は愛情深い女性でした。親・兄弟・子・友人たちへの愛の歌はたくさん残されています。
そして彼女の好みに合わない男性に対しては大変手厳しいものがあります。
非常識な申し出でにはしっかりとはっきりと断りを口にしています。
彼女は言い寄られて情にほだされるタイプではありません。
イヤナものはイヤだったのです。嫌いなモノは嫌いだと口にする人でした。
行動で示す人でした。


もちろん私が見てきたわけではありませんが・・
お友達だったわけでもありませんけれども・・・・


好みの男性に対する行動は当時の常識からは
はずれていたように思います。

本当に情熱的で一生懸命でした・・・彼女はそれを隠そうとはしませんでした。
彼女は自分の想いを隠そうとはしなかったのです。



帥宮そちのみや敦道親王弾正宮の弟です。冷泉院の皇子です。
太宰帥宮だったところから帥宮と呼ばれていました。
このとき彼にはすでに数人の妻がいましたが
すぐに和泉式部に夢中になってしまいます。









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最終更新日  2007年08月30日 00時25分03秒
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