カテゴリ:小説
高木彬光『成吉思汗の秘密』(光文社文庫)を読んだ。
前回所感を書いた『邪馬台国の秘密』と比べると、やや説得力に欠ける展開であるような感じがあるが、それでも当時の「社会の心」に迫る論理展開には圧倒される。 いわゆる「学者」的な考え方の批判も痛快だ。文献主義というか、文献解釈のみに固執する態度は、どこかでよく目撃するものであるが、こんな態度では現実のいかなる問題も根本的には解決できない。 観念論的な輪廻を新装版までの最終結論にしている展開は、それだけにいかにもおしい気がする。 新装版では、新たな展開もあって、しまりがついた格好になっていると思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2012年06月28日 22時21分56秒
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