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カテゴリ:本
「子どもへのまなざし」児童精神科医 佐々木正美著 福音館書店発行から。
まずは、土台づくりがとても大切というお話。 >乳幼児期は育児のスタート。誕生してからしばらくの間は、その人間の将来を大きく左右する、特別な意味がある時期だといえます。新入社員のスタートもおなじ。最初に就職したところで、どのような職業的姿勢を教えられたかということは、その人の仕事にたいする、その後の基本的な態度を決定的に決めることになると思います。 そうなんですよね。何事もはじめが結構肝心です。第一印象とかも結構後を引くもので、一度受けたイメージとかって、なかなか変わりませんもの。 最初に就職したところで教えられた職業的姿勢。うんうん。あるかも。私の最初の職場は、同年代の方があまりいない所で、しかも一人職だったので結構孤独でした。でもその分、年上の方たちとお話するのが上手になったかも。話題の見つけ方とか、結構考えたりしました。社会人としての姿勢を教えてもらうことの多い職場環境でした。(ちょっと本来主旨から脱線^^;) >乳幼児期が基礎工事のときで、その後の時期を、たとえていいますと小学校、中学校、高等学校、大学、あるいは大学院、留学などというのは、あとから造っていく建築の部分です。そういう意味から申しますと、小学校や中学校ぐらいが柱や床かもしれませんし、高校ぐらいになりますと外装の工事とか屋根の瓦など、そんなものかもしれない。大学や大学院、留学なんていうのは、内装工事かもしれませんし、あるいはカーペットや家具かもしれない。そうすると、あとからやるものほど、やり直しがきくということが、おわかりになるでしょう。・・・(中略)・・・でも、「あのときちょっと不十分だったから、もういちど保育園に入り直そう」なんでことは、まずできないのです。家に帰って乳幼児のときの体験をやり直すということも、容易にはできないのです。しかし、治療上そうしたことを、そうしてもやり直さなければならないときが、現実の臨床上あるのですが、大きな努力をしても、成果はかならずしも十分とはいえないものです。 私の職場には、もしかして乳幼児期の基礎工事が少~ししっかりしていなかったかも。。。っというお子さんが複数います。基礎工事がしっかりしていなかった子育ての上に築き上げられていった人格は安定していません。もろかったり、崩れやすかったり。。。傷つきやすい子どもたちは、大人がどこまで自分を認めてくれるのか日々試してきます。しんどい割りに、なかなか。。。です。 >この乳幼児期の育児は、ひとことでいえば、子どもの要求や期待に、できるだけ十分にこたえてあげることです。・・・(中略)・・・子どもの要求にこたえてあげて、こちらから伝えたいことは、「こうするんでしょ、そうしちゃいけないんでしょ」と、おだやかに何回もくり返し伝えればいいのです。いらだったり、しかったりする必要はないのです。「いつできるかな、いつからできるかな」と、それだけのことで、だいたいいいのです。 >ところが育児の失敗というのは、子どもの要求をうっかりみのがしたり、あるいはわざとサボタージュしたり、相手の要求を無視してしまうことです。そのくせこちらの要求や期待ばかりを、すぐ成果があがるように強制的な伝え方をしてしまう、そういうやり方の結果なのです。 我が家の母は、スーパーとかで怒っている小さい子の母を見ては「小さい子相手に、あんなに怒ることないのにね」と、よく言ってました。そういえば、私は頭っから行動を否定するように叱られたことはありませんでした。「そうじゃない。こうだ」と、教えてもらっていたように思います。そんなに裕福な家ではなかったですが、思うようにならないこともあったりしましたが、当たり前に安心して暮らしていたように思います。“当たり前の安心”これってきっと、とっても大切なんですよね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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