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テーマ:世界遺産紀行(1089)
カテゴリ:シンガポール 観光スポット
2015年に世界遺産に登録された「Botanical Garden(植物園)」はシンガポールでは唯一の
世界遺産です。東京ドームおよそ13個分と言われる広大な敷地で熱帯地方の植物や自然を満喫でき、またシンガポールの国花となっている蘭を展示する「Orchid Garden(蘭園)」も園内にあります。蘭の原種は1000種類以上、交配種で2000種以上、蘭園には6万本ほどの蘭が植えられています。 植物園のボランティアガイドをしている日本人の知人の方から、植物園に第二次世界大戦中に広島城公園で被爆した「クスノキの2世」があることを教えてもらい一昨年初めてそのクスノキ2世を見に行きました。 「蘭園」の入り口のすぐ左側にあり、一昨年見た時と同じように小ぶりのクスノキですが雨模様のせいか少し生き生きとしているように見えました。 英語名は「Camphor Tree」で説明のボードには以下のように書かれています。 『1945年8月6日の原爆の投下の中、生き残ったクスノキの2世です。母木は爆心地から北東にある広島城公園にあり何種類か原爆の中生き残った植物の一つです。「広島緑の遺産」からシンガポール国立大学の学生と植物園のスタッフがクスノキの種を受け取りここで養育されました。「広島緑の遺産」は世界中に平和のメッセージを広める目的で原子爆弾の投下の中生き残った木の種を広げる運動をしています』 前回気が付かなかった右側にある少し大きめのクスノキのプレートには「1983年首相中曽根康弘寄贈」と書かれていました。 このクスノキは邦人在星でも知らない人が多いと思うのですが、ローカルの人達にも是非伝えたい「宝物」です。 クスノキの近くに綺麗に蘭の花も咲いていて何故かホッとします。 シンガポール植物園の歴史は1822年にさかのぼり、元々はイギリス統治時代に果物、野菜、香辛料などを栽培する実験植物園として設立されたようです。そして実験の中にゴムの木の栽培というのも大きなミッションになっていて、ブラジルのゴムの木の種をイギリス商社を通して買い、最初は22個のゴムの木の種を植物園の敷地に植えたところ見事に成長し、その後イギリスダンロップ社への天然ゴムの提供もあり莫大な資産を作ったそうです。ボランティアガイドの知人によると「植物園はお金」のことを考えながら見るのも楽しいということでした。 1年以上振りで植物園に行って、実は一番驚いたのは蘭園までもう少しの距離の所に新しくオープンしていた「カフェ Prive」で街中で最近特に見かけるようになりましたが、まさか植物園内にあるとは驚きでした。結構広めでオープン席の前方には小さい滝の流れもあり、水音を聞きながら植物を眺めたりと癒し効果抜群です。ちょうど雨が強くなってここで「カフェラテ」で一息つきました。 海外からの観光客が早く戻って、ここで癒しの時間を過ごして欲しいものです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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