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カテゴリ:広島東洋カープ
以前犠打は価値がない無駄死にであるということを書きましたが、それはマネーボールという書籍に書かれていたことで、それらはセイバーメトリクスに基づいた考えです。
そして、もう一つ書かれていたのが盗塁でした。 今回は広島機動力野球を全否定されかねない盗塁の価値を書いてみたいと思います。 「マネーボールでは価値なしと言われているが・・・」 確かにその時代は盗塁は失敗のリスクもあり、有効性に疑問を呈して価値はないものとなりました。 しかし、盗塁を複数回決めれば安打一つと同等の価値を得られるというデータが証明されており、現在は盗塁の価値が再び微上昇しています。 そもそもなぜ盗塁が再び評価されるようになったのか? それは当時の捕手の盗塁阻止率が影響しているのではないかと思います。 日本のプロ野球でも2000年前後の捕手の盗塁阻止率は軒並み3割を越えた選手が多く、古田や谷繁などは4割、5割を記録するなど成功確率が6:4、もしくは5:5とほぼevenだったのです。 この比ならどちらに転ぶかどうかはかなり微妙であり、しかも盗塁複数回決めてやっと安打一つの価値にしかならないハイリスクローリターンであり、ならわざわざ無理する必要はないという発想へとつながったのではないでしょうか。 しかし、時代は変化していきます。 今は情報や映像などの科学分野が発展し、今は動作解析などで投手の癖を簡単に盗むことができます(現実に中日などはそれを打撃に使っているそうです)。 また、スパイクの軽量化なども重なり、科学の力で選手の脚力に+aがつき始めたのです。 しかし、捕手側の方はと言えば今でも勝負できるのは肩のみであり、+aとなるものが何も生み出されておらず、脚力:肩の比が年々乖離していきました。 現実に今年の盗塁阻止率はセリーグの阿部の.371、パリーグは細川の.361と低いとは言いませんが、かつてに比べるとやはり物足りない数字であります。 しかもパリーグの場合、1割というフリーパス状態の捕手もおり、今の時代の脚力:肩の比は8:2、もしくは7:3と走者側の有利へと変わっているのです。 つまり、今はローリスクローリターンへと移行し、殆どの確率で成功するため行かなきゃ損ということになります。 そこで広島機動力野球の次のステップは盗塁数になります。 1位を記録したとはいえ、119個と7、8割は成功する確率でありながらこの数字は機動力野球を推奨するチームにしてはまだまだであり、もっと行けるのではないかなと思います。 メジャーではどのチームも100~160個あたりを記録しているのですからもっと行くべきだと思います。 <付け加え> ちなみに広島の盗塁成功確率は89%とかなり高い数字を記録しています。 なのでデータ的に見ますと、日本のプロ野球であったとしても140か150あたりは行けるのではないかなと思います。
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最終更新日
2011.01.26 20:28:25
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