|
カテゴリ:広島東洋カープ
『正随優弥』
それでは今回はドラフト6巡目で指名された亜細亜大学の正随優弥外野手について見ていきたいと思います。 この正随選手、実は祖父がかつて広島でプレーしていた選手で地元出身の右投げ右打ちの外野手、また高校時代は大阪桐蔭でプレーしており、広島にとっては初の大阪桐蔭出身選手が誕生した瞬間でもあります。 こう見ていくと何となくですが、かつての松浦氏のような選手としてというよりもそれ以外の理由で指名したのかなと思いがちですが、実は大学通算9本塁打を放ち、一回生の時から4番も任された経験も持っており、実力の部分でもしっかりした成績を持っており、中学時代は投手としても140キロを投げるなど肩も強そうですね。 まず今年の成績ですが、春は極度の不振で打率.053で0本塁打と全く振るわず、レギュラーからも外されてしまっており、秋も.208、1本塁打と少しは復調しましたが、やはり低調な成績に終わりました。 ただそれまでは.333の高打率を残すなど活躍しており、3季連続で2本塁打を記録するなど主力選手として成績を残しており、去年の平岡と同じく上昇曲線を描いてこれずに入団する形となります。 次にミート力ですが、262打数61三振で4.28、ここ3季の数字は3.00、3.80、4.36と正直ドラフト候補としては異常に低い数字と言わざるを得ません。 ただ一番良かった2016年秋のミート力は11を記録しています。 そして選球眼ですが43四球/61三振で.705とこちらはまずまずですが、ドラフト候補としては少し物足りない数字かなと思います。 ちなみに3季の数字は.500、.400、.4545とやはり低調な数字を記録しており、良かった頃からは程遠い出来です。 そして長打力ですが、IsoPが.187と.200に近い数字を記録しており、動画を見る限りはバットもかなり引き上がっており、打球の軌道も綺麗な放物線を描いており、巷では新井二世としてと期待されていますが、どちらかと言えば江藤二世を期待したいところで、打撃内容さえ改善すればスラッガーにもなり得る可能性があるのではないかと思います。 また、走塁面ですが下級生の頃までは足も使えていたようで、2015年~2016年の2年間で早くも通算10盗塁を記録し、三塁打も3本打つなど足が速かったようですが、長打に重きを置いて体も大きくして以降は盗塁や三塁打を一切打っていません。 正随が評価されたのは間違いなく長打力で、入団当時の下水流と似た印象を持ちます。 下水流も長打力を見込まれて入団しましたが、当時はホンダでも不動のレギュラー選手というわけではなく、打撃内容は非常に脆いものでした。 それでもプロでは長打力を発揮しており、二軍で本塁打王も受賞し、現在は外野陣の層が厚いこともあって一二軍を行き来していますが、出場すれば長打力を発揮しています。 ただ個人的には打撃の歯車が狂っており、まずは立て直すことが必要なのは必須ですが、プレースタイルの方向性も考え直しても良いのではないかと思います。 年々体を大きくしていることが分かりますが、その結果として打撃内容が年々荒くなっており、上手くいっていません(打撃フォームも長打仕様のフォーム?に年々変わってきています)。 そもそも体をそこまで大きくしなくとも下級生の頃から既に長打力はしっかりと発揮できており、体を大きくした後もそれほど長打が増えておらず、結果的には体を大きくしたことが逆にマイナスに働いているように思います。 寧ろ足を使えなくなったことで魅力が半減してしまっており、まずはそこの面でも本人と話し合って方向性を決めても良いのではないかなと思います。 下級生の頃の輝きさえ取り戻してくれれば長打力だけでなく、足にも期待が出来そうな選手ですが、立て直すところから始めなければいけないので即戦力にはなり得ないのではないかなと思います。 ただ下位指名の選手ということを考えれば面白い素材の選手ではないかなと思います。 選手評価:D(即戦力というよりは数年後に期待) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2018.11.04 22:53:58
コメント(0) | コメントを書く |