犬のいる生活

Happy birthday, Mom

膀胱炎

ババが膀胱炎と診断された つい先日まで連日とても暑かった体が弱ってもいたのだろう普段ならおしっこの勢いで流してしまえるだろう量の菌が流せなかったんようだ 抗生剤を5日分もらってきたしっかり飲んでもらおう 

手紙はこれが最後

 　　　　　　　　　　いずれがアヤメかカキツバタ　　　　　かきつばた：花弁元に筋が1本　　　　　あやめ：花弁元は網目 ババの92歳の叔母さんからババのお手紙に返事が来た私たち親戚の者も大好きなKおばさん賢くて優しくて高齢になるってこういうこと？ 同じことが2回づつあちこちに書いてあって手紙の最後には次のようありました  「誰に手紙かいているのかわからないかきながらよみ返してばかりいますそれでも誰に手紙をかいているのだろうと又よみ返してもわかりませんもお手紙かくのはこで最後にしようと思います自分でわからない手紙かいても仕方ないもの馬鹿になったのかぼけたのか何が何やらわかりません6月3日手紙かき終わって誰に出すのかとても考えました」  ババはこれからも叔母さんに手紙書くつもりでいるなるべく写真を送ったら？と私が言ったら「そうだね」って 

高齢者マーケティング

　　 ババにずっと前から頼まれていた「軽い小さめのコーヒーカップ買って」 年寄にはモーニングカップみたいな大きなのはいらないんだって手の力が年々弱くなってきていて重いコーヒーカップ+液体が入ってさらに重くなったら支えるのが辛すぎるんだって で、瀬戸物屋さんでも探したし、複数のスーパーでも探したしけれど、小さいのはいくらでもあるが結構重い軽量がウリの新商品もあったが大きさが×  たまたま百均に行って見つけたのが写真のカップ瀬戸物だが軽いイチゴ柄赤いカップとこのピンクの2個しか置いてなかった赤じゃ、注いだものがきれいに見えないかもピンクをババに買って帰った いやあ、ババの喜ぶこと喜ぶこと赤いのも買ってきてだって。いくつか揃えようよ 2個しかなかったよじゃあ、お店の人に聞いてみたら？そうだね 百均で聞いてみてまで厳選しようとは思いつかなかったババ、使いやすいものには真剣なんだ    

桜満開

 　　　   左は生後2か月のＲｉｖｅｒ　　　　右は生後1年のＲｉｖｅｒ体重3キロぐらい　　　　　　　　　　　　　体重15～16キロ 当地でも桜満開になった。家の中ばかりにいるババには「え、もう？」の出来事。外へ連れ出さなきゃ。きょうは私の肺がん手術後の定期チェック日。予約は午後3時半。 「ババ、一緒に付いて行ってくれる？　うちの前の桜満開だよ。それ見ながらさ、病院の後は温泉に入って、ついで夕ご飯でも食べてようよ」温泉に釣られたか、夕ご飯に釣られたか、「行こうかな」 気分を盛り上げようとＹｏｕＴｕｂｅで森山直太朗『さくら』を聞かせたら「いい曲だね」どこかの高校の卒業式（と思う）に彼が突然現れるというびっくりでの『さくら』には女子高生が、あちこちで涙、涙。『生きとし生けるもの』なども聞かせた。 「歌には力があるよね。こういう歌を聞かされたら今回の地震で避難した人たちを励ませるよね」「そうだね」 「ジジに買ったハーモニカ、ジジ、ろくに吹かないうちに死んじゃったから、私が吹こうかな。肺のためにもなるし」 「そうだよ、やりな」 午前の診察と違って、午後の予約はいつもスイスイ。X線撮影後、外科に行って先生のお話を聞く。問題なし、とのこと。会計を済ませたら、ババ　「もう終わり？」きょうの温泉、岩風呂も古代桧風呂も湯温が少々高い。私「温度低くしたら灯油をケチっていると言われないため？」ババ「そんなこと誰も言わないずらに。でも熱いね」 浴室からババの手をひいて出て着替えのロッカーの前に着いたら、ババが「気持ち悪い」と言う。顔が青い。すぐスツールに座らせ、バスタオルを体にかけた。「横になりたい」。 長椅子がある。狭い。ともかくバスタオルを敷いて寝られるようにし、ババを連れて行った。「吐きそう」 「待ってて、洗面器持ってくる」浴室に戻り、空いた洗面器を一つ持ってきた。 間一髪、洗面器の中に胃液のようなものを少々吐いた。「みんな吐いちゃえば楽になるから」。吐きそうな動作はあるがなかなか吐けないようだ。脈をとってみた。特に頻脈でも除脈でもなく、力強く打っている。たぶん、急変することはないと思う。持参のペットボトルの水を飲ませたり、首筋を冷たい手ぬぐいで拭いたりした。「トイレに行きたい」。 室内にトイレある。もし下痢するなら、出してしまえば楽になる。５分ぐらいしてからトイレをのぞいて「出た？」「何も出ない。出たいんだけど出ない」「もうちょっと頑張る？」「頑張ってみる」「じゃあ、私は服着るね」 真っ裸でいろいろやっていたし、この後、もしやのときには服着てないと。（自信あるから見られてもいいけどぉ） トイレから出てきた。ババ、気持ち的に一応落ち着いたみたい。 ゆっくり着替えて、少し休んで、ゆっくり歩いてロビーに出た。ロビーのソファで少し休んで、「さあ、うちに帰ろ」夕ご飯どころではない。 車の中で、何が原因だったか、あれかこれか、先に食べたもの？　病院の食堂で軽食二人とも小チャーハン、中華スープ、小サラダ、を食べていた。スープとサラダのドレッシング、塩分高過ぎ、えらくしょっぱかった。そのせいか？　私は全部食べたけれど、ババはどれも残した。 「きょうの湯温高かったじゃん、のぼせたんだと思う」と私。 帰宅して、私がアイスクリームを食べると言うと「少しわけて」顔色もよくなって問題なさそう。 これがトラウマにならないことを切に祈る。    

ラブレター

 「逢いたいと思う心は一日たりとも消えたことがありません」「逢いたい逢いたいと毎日思い続けています」「いただいた手紙、奥の炬燵の上に置き何回でも読んでは逢いたい思いをつのらせています」 86歳と92歳　我が家にて  ババに来たラブレター。ババの叔母さん92歳から。ババに許可得て見せてもらった。ババのお母さんの一番下（？数が多かったり若くして亡くなった人もいてババに聞かないとよくわからない）の妹にあたり、年齢は近いけれどババの叔母さん。その叔母さんが病院に行くついでに会いに来るということでババは1週間も前から楽しみにしていた。  お昼ごろになるというので、私たちお気に入りのカフェ「木もれび」のランチに行こうと先方にも伝えていた。 きょうの魚はタラのチーズ焼きご飯をちょっと残しただけで全部きれいに食べてくれた。 ラブレターには次のような文もあった。「朝夕神仏に手を合わすとき是非早くおむかいにきて下さいとお願いしますがごはんやいろいろがおいしくてこんなになにもおいしいのに迎えが来るはずないと閉口しています」  閉口しないで。人柄がよく、聡明で、話が建設的で、正直で、上品私も大好きなおばさん。  前回来てくれたのはジジのためお線香を上げに。 腰の曲がりようが９０度以上ババ以上。いつも高齢だと思ってみていいるババがとても若く見える。 車の乗り降りを２回もさせてしまった、我が家とカフェと。帰る時にはほんとうに疲れてしまったようで心配になったほど。 今度はこちらから行くからね。 

おしも

 ひな祭りの翌朝のこと。散歩から帰って朝ご飯の支度をしていたらババが「大変なことが起こったぁ、来てくれやぁ」。 何、何、何？  大慌てで行った。「おならしたら中身が出てしまったよぉ」「ええ！　どこへ？　トイレの床？　おふとんの中？」「パンツの中」「よかったじゃん。洗うからいいよ、脱いで」 ババ、ズロースと長ズロースを脱いだ。二つを持って、こういう場合に備えてくつってある 洗面所の専用の深い流しに入れた。が、洗ってまた履くというより捨てるがベター。 ババのベッドに戻ったら、ズボン下とパジャマを着ようとしている。「染み出しているんじゃない？　洗うから」「染み出してない。 洗わなくていい」「ごちゃごちゃ言わないで、この際洗うから！」 しぶしぶ脱ぎだして見たら「あ、染みてる」「ほら！　言ったでしょ！　下着は洗わないで捨てるから」「そうしてくれや」 この後、ババがえらく落ち込んで「朝ごはんいらない、寝る」 「まあまあ、健康な人だってそういうことたま～にあるから（あるかな？）そんなに落ち込まないでいいよ」「そんなことないずら。だけど、何のせいかな？」「きのう、人さんからいただいたお寿司食べたよね」「もしそうならお前もなるはずじゃ」「じゃあ、私のせいかも。散歩から帰ったとき、ほっぺたが冷たいからって意地悪してババのほっぺたにくっつけたから。ババ、冷たさが体の芯まで移ったって騒いでいた。そのせいか？」 「そうかも。食べたものが強すぎたかな、年齢のせいかな」 原因はわからずじまいで、ババは朝食抜きで寝ていた。この日は昼ごはんから食べだしたけれど、一日落ち込んでいた。   

ババは天然

 『きょうのわんこ』やら『マイドッグ・スキッピー』やら引き続き借りてくるDVDは犬もの。  ババ「このごろのテレビ、犬がよく出てくるだね」「え!?　テレビじゃなくてビデオだよ。借りてきて私が交換しているところ見たでしょう？」「気が付かなかった」「しっかり見てたじゃん」「見たかもしれないけどわからなかった」  正確にはDVDだが、ビデオと言えばわかりやすいので。巻き戻しや早送り、言語選択もやったのでてっきりDVDを見ていることをわかっているのかとばかり。  午後のテレビで再放送のサスペンス劇場を見ていた犯人が一人を殺すだけでなく、二人目を殺す 「どうして世の中殺人事件ばっかり起こるんだろうね」「だって、ババがこういうの好きで見てるんだもの」「それもそうだね。ハハハ」（自分で受けて笑っている）「タレントがずらりと並んでトークするようなの見ればどう？殺人は起きないよ」「ああいうのは嫌い」「でしょ」       

グループホーム

 グループホームに入っている叔父を午前中訪ねた。グループホームは自分の家と同じ叔父さんは甘いものが好きお茶菓子にババと私の分も含めて和菓子屋さんで桜餅を買っていった。 「生ものの持ち込みは禁止です。菓子等ご持参の方はスタッフまで云々」と入り口に張り紙がある。 あらあ？？　ダメかな？ドアを開けていただく。お聞きしたらお餅はのどにつかえる可能性があるのでそもそも×とのこと。 考えが足りなかった。季節の香りのするものがいいねなんて考えたのだけれど。 叔父さんは顔色もよく元気そうだった。施設は南向きで暖かい。大きな液晶テレビのある食堂（兼リビング？）にはこたつもあり6，7人の利用者さんがおられた。個室も見せていただいたが広くて太陽がさんさん。個室には大きな木の表札もかかっている。 私たちはこたつのあるところに座らせていただいた。腰の曲がったババには椅子を出してくださった。 お茶も出してくださって。 おじさん「お茶菓子もなくて悪い」「何にもできなくなっちゃって……」「一人暮らしはほんとにダメだ」 話す内容は施設に入る前と同じ耳が一層遠くなったかなあ 一人で昔風の大きな家で暮らすより暖かい、安全、手ぬらさずでご飯いただける。しかも栄養的にバランスのある。 でも、入居者同士のコミュニケーションはまったくないのかしら。みなさん、離れて座って静かにしておられる。談笑するようなことはないみたい。時折、トイレに連れて行くらしく順番に立って、また手を引かれて戻ってくる。 他の時間には（たとえば午後のレクレーションの時間とか？）きっと笑顔も見られるのだろう。 趣味でも持っていなくては。集団の中にあっても孤独かも……  大学の授業でグループホームの話を聞いたとき、そんな分野に私も――なんてちらっと思ったことがあったが 桜餅は、結局、スタッフの皆さんでと置いてきた。 

くちづけ

 笑っちゃうったらありゃしない最近ババが時代劇チャンネルをよく見ている私がかたづけ物をしていたら、ババ『仕置き人梅安』とかいうのを見ていた。ババったら「あれ、いいもんらしくもないことをしている」って言うので何が？と聞いたら、「くちづけ」って。プッ！　思わず噴き出してしまった。「えらく激しく」って。 梅安がなじみの女性に迫って激しくキスしたらしいババの頭の中には、正義の味方の出るドラマにはそういうキスがあってはいけないのだ 見ていないのでなんとも言えないが制作者側は、仕置き人という仕事柄思わず刹那的にという心情を描こうとした？？  

お手製封筒

 ババ、私たちがドッグランに行く前から挑戦していて帰ってきてもまだつくっていたお手製封筒が出来上がった 所定の位置に所定のものがないが配達してもらえるか  86歳のババが91歳の自分の叔母を季節のもので喜ばせようと素敵な紙があったのでつくりたいと数日来言っていた封筒 「叔母さん、なんて言うかなあ？」「また自分の机の上に置いてためつすがめつしてくれるよね」 二人は短歌という共通の趣味を持つ同志会えば誰よりも話が弾み楽しそう二人は恋人のようといわれている  1枚の封筒づくりに2時間以上もかけ根を詰めたらしいババ「最近埒があかないだよ」疲れたと言って夜は早く寝たが、朝もまだ起きてこない。  寿命が延びたんだか縮んだんだか  

駅弁ランチ

 近くのスーパーマーケットの一軒が「駅弁祭り」をやると今朝のチラシにあったので昼ごはんは駅弁にしようと11時ごろ買いにいったら肉系は完全に売り切れていて、残っていたのは海の幸風のが20個ばかり。そっか、早く行かなきゃだめなんだ。 いくら弁当、味噌焼きホタテ弁をかわりばんこに食べた。ババ「いくら弁当、いくらしたの？」思わず知らず言っちゃったみたい。笑えた。 しばらくしてお腹いっぱいになったババ「いくら弁当はもういくらすすめられても食べられないわな」これは完全に受け狙い。「ユーモアのセンスあるじゃん！」並んで食べていたので背中を一発軽くたたいた。自分でもしてやったり顔、肩をすくめてクックと笑っている。 笑えよ、特に年寄は笑えよ（あ、がん患者もだ）笑えるのはここだけだぞ（最近この漫才コンビお会いしてない。この正月もお会いしなかったと言っても私たちの見てないとき出たかも） 

朗読の時間

 ババ大好き ババが芥川賞とか直木賞とかを取った本を読みたいというので、何冊かネットで注文した。まだ大学生になる前だから、6年ぐらい前のことだと思う 洗濯ものをたたんでいるババ。 文庫『マークスの山』が埃をかぶった平積みの本の中にある。取り出して「読んだ、ババ？」「読んでない」「じゃあ、読んであげるね」「 うん。聞くわ」 たしか、私は読んだはずだが、どんな話だったかうろ覚え 最初の出だしでは、飯場に暮らす岩田という男が登山者を殺したような感じ。でも、ちょっと読み進むと、岩田が殺したことにしたい誰かが仕組んだように思われてきた。 「ババ、どう思う？　岩田という人は犯人じゃない雰囲気になってきたね」「わからない」「読んでるの、聞いていた？」「聞いてたよ、こういう話好きだから」 そうなんだ、ババはTV番組の刑事もの、サスペンスもの、殺人ものが大好きだ。だが、だいたい、犯人がわからなくなってしまう。私があとで、「犯人はだれだった？」と聞いても「わからない」。  「横で解説してくれないとわからない」という。好きなくせに、わからなくなってしまう。わからなくなってしまっても、やっぱり好きみたい。 夏休み中は「朗読会」続けようかな。    

8月1日はお墓参りの日

 8月1日はお墓参り。これが当地の習慣。お盆（8月の月遅れの）にも、もちろんお墓参りする。当地は桃の里。自家用ひと箱1500円。8月1日の朝、日の上がらないうちから、一族総出でお墓の掃除をする。今年、ジジは初めて出不足を払わせていただき休ませていただいた。 10時。きれいになったお墓へ、線香や花、水、おまんじゅうなどを持ってお参りした。これも今年初めて、私が一人で行った。（正確には、一人と一頭） 11時半。一人暮らしの叔父で、腸閉そくで入院していたが、退院になって、ショートステイに一昨日より入所中。ジジの弟。ジジと二人で見舞う。ちょうどランチということで、食堂に座っていた。食事が実際に出る30分も前に座らされていたけど、これってどうかなあ。 ジジと叔父と二人で話すように椅子を近づけたりしてあげたのだが、叔父は耳が遠い。話が通じず、結局、5分もしないでジジと叔父はそれぞれ勝手な方を向いて、会話成立せず。 食事が運ばれてきたので、ジジと私は、叔父の部屋で待機することに。いくらショートステイといっても叔父はなんの荷物も持ってきてないみたい。殺風景な部屋。いとこ（叔父の子どもたち）はどう考えているのかな？施設に入れたいが、手ごろな料金のところが空いていないって言っていた。 ジジは座っているのが苦しくて、叔父のベッドに横になった。叔父はなかなか戻って来ない。 しびれをきらして迎えに行ったら、食事はとうに終わっていたらしくテーブルは片づけられていた。叔父前と同じ席で、前と同じ顔触れで、テレビの方をぼおっと見ている。私たちのことは忘れていたみたい。それとも、叔父の部屋で待っているという話が通じていなかったかも。 「ジジが待っているから」と叔父の手を引き部屋まで戻った。自分のベッドで寝ているジジを見て「ここで二人で寝るだかいや？」 「いやいや、おじさん、借りていただけ。ジジも疲れっぽくて」「じゃあ、疲れたから寝るわ。お前とうはまだ帰らないだず？」 帰りますって。私、試験勉強しなくちゃ。ジジと交代にベッドへもぐる。 以前、病院へ見舞ったとき、「ゆっくり温泉に入って行ってくれや」と言ったとか。また、どこかの温泉に来ていると思っているのかな。   とにかく、病院に見舞ったときより、元気そうでなにより。はげ頭も、お風呂に入れてもらって洗ったせいか、ピッカピカだった。 さて、いよいよ母性勉強するぞ。って、もう15時だよ。   

カエルの歌が

 聞こえてくるよクヮックヮックヮッ　ゲゲゲゲ　ゲゲゲゲ　クヮックヮックヮッ温泉の帰り　車の中で「すごいね，カエルの声が」ババ　「聞こえない」ジジ　無言 窓を開けるババ　「聞こえたよ。田んぼに水が入ったら，とたんだね。」ジジ　無言ババ　「寒い。窓閉めてくれや」  「 すごい大合唱だったね！」ババ　「この広い大自然の中，誰が指揮取ってるんだろうね」大笑いジジ　無言……　 ジジには受けなかった……      

日本一幸せな犬

 「おらち（俺の家）に来るからには，日本一幸せな犬にしてやるからね」これが，川上村からRiverを連れてくるときババが言ったセリフだった。 ババがこたつの中に入ったRiverに足を甘噛みされて「痛っ。もう蹴っ飛ばすよ！」 「ねえババ，Riverを膝に乗せて川上村から帰ってくるとき，日本一幸せな犬にしてやるからなって言ってたじゃん。蹴っ飛ばすよなんてあんまりじゃないの？」 「ええ!? そんなこと言った？」「言った。私にはとてもできそうにないこと言うんでびっくりした。だからよく覚えてる」「そんないい台詞言ったかいや？」「言った」「覚えてない……」 「私はせいぜい日本で百番目ぐらいにしか幸せにしてやれないと思ってたから，ババの言葉にはびっくりしたんだ。だからよおく覚えてるよ」「そうかいなあ……それにしても名言だね」「ババは短歌やってらっしゃるからね。お言葉が名言だ。」「お前だって百番なんて言わないで日本一って言ってやればいいに」「だって，私の一番目はジジババ，二番目が自分，三番目がRiverだから，どうしたって日本で百番目ぐらいになるでないかい？」「ジジババが一番って。うまいこと言うね。名言だね」 ということで，ババの頭脳は非常に活性化していることがわかりました。 一方，ジジはというと，胸痛がひどくて鎮痛剤も効果薄く，夕食も口数少なく，食後は即ベッド。土曜日に私も含めて担当ドクターからお話を聞く予定になっている。本来はドクターのいらっしゃる日ではないが，「家族の人と来てください」ということで，家族（キーパーソン私）の都合のいい日に予約を入れてくださった。何が話されるかとっても心配。        

生理用品

 談話室のテーブルの上に生理用のナプキンが置いてある。我が家には今現在これを必要とする人間はいない。妙齢女性が忘れでもした？  居間へそのパッケージを持っていって「こんなのがあるけど，どうしたんだろね」 ジジ曰く先日，自転車に乗って畑にまく種を買いにコメリへ行った。鼻水が出るので花っ紙を買おうと思って店で聞いたらティッシュペーパーの普通の箱を出されたのでもっと小さい箱でいいと言ったら隣の西友にならあるかもしれないと言われそちらへ行って買ったのがこれ だって。  店の外で包みを開けて鼻をかもうとしたが，これじゃ噛みにくくて って，鼻噛んだの？生理用ナプキンで？ ババ：これは女の人が生理になったときお股へおっつけるやつだよ ジジ：　だって，おら知らねもの。 ッッッ！！！！！　 

寝んね，寝んね

家人です ババはRiverを抱くとすぐに子守唄を歌いだし「寝んね寝んね」と言う。「そんな。眠くないのに，寝んねなんて言ったって寝ないよ」と言うんだけど。 きょうもその話になって，試しにババに向かって，「寝んね」と言ってみた。ババ名演技披露。催眠術にかかった人のようにコクン。そして一言，「眠くないときは，ダメだね」 あまりに名演技だったので，面白くてその後何度も「寝んね」とババに対して言ってみた。その都度，反応してくれるババ。こんなにユーモアの感度いいんだから，絶対長生きしてくれるはず。 ジジは，Riverに足を噛まれたといっては「痛てて！　シッ，シッ」と不愉快そうな声を出す。してはいけないことに対しては，「ノー！」で統一しようと取り決めた。だめ，やめなさい，いけない，など，日本語だとバリエーションありすぎるので，「ノー！」を強く低く言うようにと，犬の気持ちを教えてくれる雑誌で学んだことを実践していこうと。ジジが，「リバ，のー，のー」という この声が，Riverにとっては，飼い主が喜んでいるというふうに聞こえるらしく一層じゃれつかれている。        

死ぬ前にぜひ

 以前よりババに頼まれていた。「死ぬ前にぜひ一度大学の350円の学食を食べてみたい」いいよ。連れて行ってあげるよ。だけど，学生でさえ席探すのに苦労するような混んでいるときに，学外者が車椅子でウロウロしたら迷惑だし。ジジから車を取り上げてしまったので，送迎可のときでないと。 たまたまきょうは授業が午後のみだったので，ジジも一緒に，急きょ決行となった。混む前にと食堂が始まる11時半に学校に着いた。2年生の授業は午後からなので，クラスメートは誰もいないと思いきや，結構，食事前のテーブルを勉強机に皆勉強しているではありませんか！疾病論の発表授業用のマインドマップ製作中グループあり，保健統計のレポートについて話し合いのグループあり，看護過程論グループワークの話合い中のグループあり。 南側のテーブルのほうが，明るくて暖かくていいと思ってそちらの方に行ったら，クラスメートのKちゃんが椅子をどけてくれたりして車椅子が入りやすいように手伝ってくれた。ありがとうKちゃん。 きょうの定食はハンバーグ。N先生にお会いしたので，「先生，私はきょうは3人分です。お腹が空いて空いて。じゃなくて，ジジババが来てるんです，ババが死ぬ前に一度学食で食べたいって」ハンバーグ２つとラーメン１つの3人分を順番に運ぼうとしていたら，N先生が「手伝いましょうね」と，お茶を準備してくださったり，運んでくださったり。ありがとうございました。  ババはラーメンが好き。味見させてもらったら，おいしいじゃん。大学の学食でラーメンを頼んだのは初めてのような気がする。ジジババの昼用弁当つくるついでに自分のお弁当もつくってランチ持参が多い。学食のものを食べるときは，同じ350円なら定食の方が栄養バランスがいいかなとそちらばかりだった。残念がらきょうはジジの好きそうな定食ではではなかったが，全部きれいに食べてくれた。食堂を出るとき，ジジがパン屋さんの前で買いたげにしている。甘いパンが好きだからね。大学食堂利用記念に複数個購入。 帰途，「ババもう死んでもいいね」と言ったら「そうだに。死んでもいいに」「でも，ババ，古民家保存に協力している旅館の金券が4000円分あるけど」「あ，そう。じゃあ，まだ，死ねない。泊まりに行こうね」 って……。      

絵手紙　お汁粉

家人です。ババが絵手紙を書いてくれた。きょうはジジババ2人ともデイケアに行ってきた。いつもは帰ったらゆっくりお茶飲みながらどんなことがあったか話を聞くのだがきょうは聞いてあげられなかったので。   「ゼザート」というのは，デザートのことですね。  ババ「今年はうちでもお正月は1回しかお汁粉食べなかったね」。冗談じゃないよ。「５，6回は食べてます！」「えっ，1回しか食べてないよ」「あんこの缶詰を3個買ったので3回，その前にパックのあんこも買って，２，３回，合計５，6回はして差し上げましたよ!!!」「そうだかいや。あんこの缶詰は便利だね，また買ってね」と涼しい顔。 お汁粉は2人とも，特にジジが好きなので，お雑煮や揚げ餅や，きな粉，甘醤油より数多くやりましたって。 

♪　スーザン・ボイル

家人です。 2010年，明けましておめでとうございます!! もう３：００AM過ぎ。遅くまで起きていると翌日調子悪いので2010年からは12時ミッドナイトをタイムリミットにしようとなんとなく決めていたのに。あ，いいのか。セーフなの？　1月1日の夜から実行すればいいのだ。  キュートなスーザン出典：CD『Susan　Boyle，I Dreamed A Dream』 SONY　Music Entertainment　UK　Ltd. (許可なく転載。お許しください） なんて可愛いスーザン！　 待ちに待たれたCD，大学のK先生が購入していらして「聞く？」「聞きたい」とお借りしたまま，年を越してしまった。NAVIにダウンロードした。 もう知らない人はいないスーザン・ボイル。Britain's got talent　で見せた腰振りダンス（腰回しダンス？），げじげじ眉毛，「47歳という年齢は私の一部でしかない」，審査員・観客からの冷たい視線。その後聞かせてくれた素晴らしい歌声。そのギャップ！ 数日まえ日本に着いたというニュースをテレビかネットの動画かで目にし，紅白に出るらしいということを耳にし，聞きたいと思った。ババがきょうは終わりまで紅白を見るというので，「イギリス人のスーザン・ボイルとう女性が出てきたらぜひ見たいので声かけてね」と別室に行った。この部屋にもTVはあるのだが，することがあったのでつけなかった。 だいぶ経ってからババがこちらの部屋に来たので，「イギリス人の女性出るの？」と聞いたら，「まだ出ない」これからかなあと期待。こちらの部屋のTVをつけた。 ババが拍手をしたりする歌手がいる。「何？　ファンになったの？」「一生懸命歌っているから」「全員一生懸命だよ」「そうだけど」 心が揺さぶられたり，意気に感じたり，共感したりすると，「ほら，態度で示そうよ」となるババは，さいわいである。心に活気があるということ。感情が豊かということ。ありがたいと思う。スーザンが最後まで出てこなかった。あれ？　 番組の最後，全員の歌っているところをフラッシュでパッパッと見せた中にスーザンがいた。歌ってるじゃん。 向こうの部屋でジジと見ていたババ。きっと，ジジがしばらくの間，格闘技にチャンネル替えたんだね。ああ，がっかり……。          

マイケル・ジャクソン

家人です。22時，ババが階下から「寝るよ，ストーブ見て」というので階下に行った。明日の朝起きたら暖かくなっているようにセットした。20時半ぐらいまで一緒に見てた『マイケル・ジャクソン　愛と哀しみの真実』を一人でずっと見てたんだって。ジジは寝た。「マイコー・ジャクソン可哀そうだね」って。「『相棒』がある日なのにマイコー見てたの？」「ずっと見ちゃったよ」「ファンになった？」「なったよ」「前は好きでなかったのに?」「前は知らなかったから好きでも嫌いでもなかった」ババは自分が知らない世界のことでも関心を持つ。ジジは「おらに直接関係ねえ話だ」と寝てしまう。ジジにいわせると「おれはただくそ真面目っきり。面白味がない」ババは優柔無碍。「マイコー・ジャクソンなんて，若いね，ババ」「まあ，見ても忘れちゃうけど」

年寄り笑うな行く道じゃ

家人です。歯磨きの味がおかしい！と思った瞬間，間違えたことに気が付く。ペッペッペッ！う～む，まずい！　もう一杯（これはない！）以前，ジジが洗顔クリームで歯を磨いてしまったとき大笑いし，かつ「一目見てわかるじゃん」とジジを責めた家人であった。ジジ「似たようなやつを並べておくな！」今度は自分が同じ間違いを。ショック！「子どもを笑うな来た道じゃ　年寄り笑うな行く道じゃ」――先日お亡くなりになった高名な老師のお言葉「笑えばいいに。お前もそうなるんだから」――我が家のババの（お）言葉

冬支度

家人ですこたつで『笑点』我が家は椅子式こたつ。電気こたつ。春夏秋は椅子とテーブルで使って冬に布団をかけて電気こたつにする。ジジが午後中かかってリビングの掃除をしこたつをつくってくれた（いかに掃除が必要だったか）。車のタイヤもきのう販社でスタッドレスに替えてもらったしとりあえず，いつ冬将軍が来てもOK。きょうは（きょうも）ジジが汗かくほど働いてくれた。一番風呂にどうぞ。「出たら，肌の感想予防にパンツはく前に乳液つけてね」「おれはこのクリニカでいいだよな」クリニカはお口クチュクチュ。「それは歯。こっちの乳液」「ああ，そうだったか」忘れた，どれだっけ？って聞くのが沽券にかけさわるのかなあ。今までもお風呂からあがってから「乳液ちゃんとつけた？」と聞くと「つけた」と答えていたけど，あやしいなあ……。冬になると肌が乾わいてとても痒いらしい。「痒い痒い」と言っている。家人は，ジジのためを思っていいことを提案しているのだからちゃんとつけようよぉ。「パンツはく前に」（ここが大事。ちょっとでもぐずぐずしていると入浴前より乾燥する。と『試してガッテン』でも言っていたし，別の番組でも言っていた）全身に保水化粧水や乳液をつければ大丈夫だと思うんだけどなあ。

石油をこぼす

ジジです。朝燃えるごみをまとめて一袋出す。朝食後農協へ行く。帰ってからは新聞に頼る。午後，石油を小出しにするもやり方が悪くだいぶこぼす。その始末が大変で時間を要し手間をかけてしまう。その後はテレビ大相撲観戦となる。

手紙

家人です。ジジババに対してカッカしてたら，大学ではクラスメートWNちゃんに「仲直りしました？」と言われ――ブログの新しいお友だちからは「樋口了一さんの手紙という歌を聞いてみてください」とコメントをいただいた。そうなんだよね，怒っちゃいけないんだよ。思い出させてくれてありがとうございます。年老いた私が　ある日　今までの私とちがっていたとしても……どうかそのまま私のことを理解してほしい……食べ物をこぼしても　靴ひも結び忘れても　見守ってほしい……楽しいひとときに下着を濡らしてしまっても……お風呂に入るのを嫌がっても……  歌詞はこちら。

年寄り

家人です。危険なヒヤリハットが続いている。 きのうのこと。ババがはずしたメガネを灯油ストーブの上に置いて溶かしてしまった。ストーブはてっきり消えていると思ったって。ストーブの後ろ側からメガネを置いたのだが，置いたときにも熱さは感じなかったんだそう。でも，燃えていたってことだ。 きょう，ジジが，灯油を風除室にこぼした。毎年，２，３回はこういうことをする。リフォームしたときペレットストーブと石油ファンヒーターだけの生活にしようと思ったのに，リフォームの翌々年からジジが以前使っていた灯油ストーブも持ちだしてきて使い始めた。小出しの灯油缶からストーブの石油タンクに入れるときこぼす。満杯になったら給油が自動的に止まってピーピー鳴ってお知らせするのを使っているのにこぼす。ストーブに石油タンクを戻そうとして，蓋をきっちり締めてなかったため，こぼす。家人は頭の中が怒りと苛立ちでいっぱい。夕御飯も一緒に食べなかった。顔を見たくない。見ると文句を言いそうだ。    

ジャムたっぷり

家人です。食パンを手で割ったババのパンにジャムを塗ってやった。 胚芽パン＋マーマレード　 「白いところも塗って」とババ。パンを割ったら出てきたトーストされていない部分にも塗れって。これまでジャムをたっぷり塗るのはジジだったのにどういうわけか，最近ババもジャムたっぷりになりました。   

何!?

家人です。授業の真っ最中、学事課のＹさんからメモを渡された。「ご家族の方が……」ギョ！　いよいよ来た！　やっぱり来た！一体どちらが倒れた？  びっくりしたぁ。倒れたのではなかった。 授業をやってくださっている先生に会釈して教室を出させていただき、走ってロビーに行くと、大学で見かけるには不似合いなジジの顔が見えた。元気そうじゃん。駆け寄ろうとすると、クラクションが鳴ったのでそちらを見ると、なんと、お隣の奥様。お隣に頼んでここまで乗せてきてもらったんだ。「申し訳ありません！」学事課にも「申し訳ありません！」 っつたく！！！！！カギを渡して、授業に戻った。 帰宅したら、ジジが「きょうは迎えの車がいつもより早く来たので、あわてて忘れちまった」。面白いことがあったとでもいうようにニコニコして話す！　わかったわかった、いいよいいよ。ドキドキワクワクすることもたまにはなきゃね。長生きするよ。長生きしてよね！   

足のむくみ

家人です。ババの足のむくみ取れていた。きのうの運動効果、温泉効果だ!?指と指にすきまができていた。ババ｢階段登るのは泣きたいほどつらかったけど、むくみ、取れたんなあ」。でも、楽なほうへ楽なほうへ行きたいよね。わかるよ、それは。母上様を毎日温泉に連れていくのは無理。かといって家で運動を毎日、も無理。どうしたら？むくみなんかほっとけばいい？午後１時半に美容院に予約している。昨日の運動で疲れたから、それまで寝ているって。朝ごはん食べた後、寝てしまった。ババ「寝るが一番」家人「そのうち、いやでも永遠に寝ることになるで」ババ「そうだいなあ。でも、今は寝るわ」カーテン閉めて、部屋を暗くして寝とります。

ジジの一週間

ジジです。5月25日（月）晴9時半ごろ、家人の車で送ってもらってＳさんの葬儀に行く。家人の学校へ行く時間が来てしまい待っていてもらえずタクシーとなるかと思ったが、10時からのお焼香だが葬儀場に着いた時にはすでに始まっていて家人の車で10時半には帰宅できた。きょうはババが出かけておらず、ひとりで一日テレビに頼った。5月26日　（火）曇家人の学校が午後からとのことで遅い朝食だった。皿洗いと洗濯物干しとを終えたら11時近くとなる。ヨガがある日なのでジムに行く。車の運転を止められているので自転車で行く。帰宅後、畠へ野菜の生育状況を見に行く。茄子、トマト、胡瓜等、葉先がどういうわけか枯れて残念に感じる。5月27日（水）晴一か月にいっぺんの埋め立てゴミを出す。内容は釜めしの釜が10個余あって重いのでふた袋に分けて出した。朝食後畠の遅れた植付野菜を補充しようと自転車で苗を買いに行く。2時間余かけて帰る。苗を畠の草陰に置き、午後植直しをする。併せて馬鈴薯や根木などの所の除草をする。大変疲れた。5月28日（木）曇朝自転車で歯医者へ行く。10時の予約に9時半ごろ家を出るも1時間余待たされた。きょうは30分近く治療にかかった。昼食後、農協に行く。帰宅してジムへ行き、水中歩行をして帰った。5月２９日（金）曇Ｄサービスへ行く。ババが具合が悪く行かないというのでひとりで行く。5時頃帰宅。直ちに洗濯物の取り込みとその纏めをする。5月30日（土）曇／時々晴昨夜通じが良くなるようにと通じ薬を3袋服用したせいか、朝7時過ぎもよおして来、排便をする。大量の便が出て気分が良かった。その後、再三排便のもよおしがあって少量の排便をする。午前中に4回の排便で排便疲れがした。昼食を軽く食べ、直後洗濯物を干し、夕方取り込み後纏めた。この間にテレビでババと一緒に外国物の放映を2時間程見る。家人の註通じ薬＝漢方の「センナ」粉末剤外国物の放映＝ＤＶＤ『チャングムの誓い』。ババはチャングムなら連続して5時間（ひょっとすると６、７時間）見ることができる。

最近のジジ

家人です。ジジが床屋に行った。えらく清々した頭になって戻ってきた。禿げているので、家人など、「いっそぼうずにしたら？」と勧めていた。が、坊主頭はいやだ絶対いやだ、とあんなに言ってたのに？「できるだけ短くしてとお店の人に頼んだら、角刈りですか、といわれたので、そうですと答えて、気がついたらこうなっていた」。角刈りってどこが？と思うのだが。床屋さん、冗談きつすぎ。デイケアには、恥ずかしいからと毛糸の帽子（この季節に？？）をかぶっていき、一日中とらなかったそう。今、車の運転は控えてもらっている。車のキーは家人が隠してしまった。というのは、先日ジジが、アクセルとブレーキを踏み間違えて、もう少しでババを轢きそうになった。玄関の外は大きく庇が張り出して、ベンチが置いてある。ババはベンチに座っていた。ジジがどこかから帰宅して車を庭、ベンチの前あたりに停めようとして、ババの方に突っ込んできたのだそうだ。たまたま、庇を支える柱があったのでその柱にぶつかって止まった。家人が大学から帰ってきたら、ババが「すぐ来て」という。ただならぬ雰囲気。ジジはいなかったが、ババに話を聞いたら、ババはあまりの恐さに大泣きをしたそうだ。さすがにジジも青くなっていたそう。こんな重大なできごとがあったにも関わらず、その日のジジの日記はいつものように「きょうのゴミ出しは」で始まって、この件についての記載がない。……　ふーむ。

ジジの一週間

ジジです。●月曜日　晴れ朝生ゴミを一袋出す。終日家の周囲の片付けとゴミの片づけをする。午後農協へ用事に行く。●火曜日　晴れ燃えるゴミを一袋出す。遅い朝食。朝食後庭の整理をする。昼食後ジムへ行き、ヨガを1時間やり、水中歩行を1時間やる。4時頃帰宅。以後テレビと付き合う●水曜日　晴れ今朝は雑誌雑紙を出す。集積所へ行ってみれば乱雑なまとめ方をしているものもあり、もっと丁寧な包装で出すべきだと思った。午後は庭の手入れをやって枯葉等を一袋作る。庭の手入れもらちがあかず困ったものだと感じる。●木曜日　晴れ朝食後ババと診療所へ行く。ジジは診察問診だけだったがババは採血や心電図などかなり時間がかかった。帰途、遠くの畑に回った。ホーレン草、多少はげた分もあったが肥料が効いて真っ青に育っていて張り合いよく思って帰ってきた。午後は庭の整理を2時間ほどやる。その後はテレビ観覧で過ごす。●金曜日　晴れ今朝はプラスチックのゴミの日なれど少ないので次回と合わせてと思い保留とした。朝食後、デイサービスに行く。ババは具合がよくないと休む。ババが休むと必ず誰かから「奥さんはどうした？」と聞かれるのでいやだ。できれば一緒に行きたい。いつものコースなれど、午後は競技の余興はなく、珍しく桜団子つくりとなった。一生懸命こねて、丸める。終わったら3時過ぎとなっていた。それをふかして午後のお茶請けとなって一人二串ずついただいた。自分がつくったものだが美味かった。お茶が済んだら4時過ぎとなっていて帰宅は5時過ぎとなった。●土曜日　晴れ遅い朝食で皿洗いを終えたら10時過ぎとなる。家人がいないので昼食はコンビニで弁当を買ってきて食べる。その後、地区の郵便局主催のマレットゴルフ大会のため隣の村の神社へ行った。少し早めに行って練習をしてみたが今年初めてのせいでもあるし、又年齢も重なってきたせいもあってか、以前のようにはボールが思うように飛ばない。競技が終わって成績発表と表彰式が行われてみたら、ジジは飛び賞のいただける20位だった。その後公民館で懇親会に参加した。最年長ということで万歳の温度をとらされ、また終りのあいさつも仰せつかって二度も発声せざるをえなく、少々大変だなあと思ってやってきた。

老眼

ババです。　　

玄関の鍵忘れ

ジジです。Dサービスへ行き帰宅したのが16時ごろ。きょうは家人が夕方外出予定があると言っていたので玄関の鍵を行ったつもりだったが、玄関と字の書いてあるキーホルダーを持って出たが本物の鍵はついていない、ホルダーだけだった。帰宅後20分ほど家の周りを２、3回まわってなんとかならないかと思ったがどこも窓に鍵がかかっていて駄目だった。裏のお宅からきりを借りようとしてが留守だった。そこへ家人が帰ってきて家に入ることができた。全く困って仕舞い、今度からは充分注意をしようと思った。

窓に穴を開ける？

家人です。5時ごろ買い物から帰ると、デイケアから帰ってお茶を飲んでいるはずのジジババのうちババが、玄関外のベンチにポツンと腰をかけている。「どうしたの？」と聞くと「ジジがカギを持って行かなかった」という。「えっ～！　出る時、鍵持った？って聞いたじゃん」「玄関と書いているキーホルダーだけ持って鍵がついていなかった」「信じられない。で、ジジはどこ？」「裏のお宅に行った」裏のお宅に向かう。ちょうど裏のお宅の敷地から出てくるジジを見かけて「どうしたの？」「キリを借りようと思って」「キリ？」「窓にキリで穴を開けて錠をはずそうかと思って」その発想、いろんな意味で恐いよ。たまたま裏のお宅は留守だったので手ぶらで出てきたのだという。

介護保険認定結果

家人です。今朝，地域包括センターのケアマネさんから電話があり，先日来調査していた介護保険の認定結果が出た。ケアマネさんが自宅に来て本人から話を聞き，家族からも話を聞き，担当医の意見書を元に下された結果はジジ：要「支援」1級 → 要「介護」1級ババ：要「支援」2級 変わらずババは認定度変わらなかったがジジはこれまで要「支援」1級という一番低い認定度だったのが今年度認定度が一挙に2階級も進んで，ババよりも介護度が高くなったことにショックを受けている様子。腰が曲がって腰痛ありの身体的に大変なババよりも股関節にチタンが入り大腸がんの手術を受けても歩ける，立っていられるジジのほうが，これまでは認定度が低かった。物忘れや，感情の起伏がババよりもひどくなっているのだと思う。本人はそれほどとは思っていなさそう，自分はしっかりしていると思っている。あれも忘れる，これも忘れる。主治医の「お母様はいつ亡くなられましたか？」の質問に「そうでやすなあ，10年ぐらい前かなあ」と答える。両親が結婚した時点では，すでに亡くなっていたのに。思い出せないことを体裁繕って即答しようしている？「これこれこんなことが何回もあったよね」と言っても，忘れていることを納得せず「そんなことなかった」と強くいう。つい先日も，石油ストーブの空タンクを満タンにしてきたのはいいがふたがきちんと締まっていなかったため，ストーブの側まで持ってきたタンクから灯油をリビングの床にザアッーとこぼしてしまった。過去に給油の際，何度もこぼしているのでストーブの石油タンクが満杯になると，ピーピー音を出して自然に給油を停止するポンプを買ったのだった。今まで何回もこぼしたことがあるとの指摘には一度もこぼしたことなどないと答える。先日は，百人も人のいるお葬式後の会食の席で大きな声で親戚の者と言い合い？をしてきた。「ごが入れてごが入れて――我慢ならなかった」といっていた。（※「ごが入れる」というのは，腹が立つ頭に来るの意の方言）この件ではジジだけでなく先方にも別々に話を聞いた。双方とも，決して自分が悪いとは思っていない相手が悪いと思っている。その場に居合わせていないので言った言わない，やったやらない，は結局家人にはよくわからなかった。先方は，「今まであんな義兄さんじゃなかった」という。我慢強い性格だからか，何事もないような顔をして聞いていたのが，突然，怒鳴りだすことがある。エキサイトすると「死んで欲しいと思っているんだな」と来る。「そんなこと言ってないじゃない」「だって，そうとしか取れないじゃないか」。こうなったら，何を言っても，意見を変えるということはない。 思い込んだら強弁。悲しい，こういうやり取りは……

灯油こぼす

ジジです。今朝の起床は7時過ぎとなる。今朝は出すゴミ無し。夕方，室内ストーブの灯油がなくなったのでタンクに給油しストーブに戻そうとしたら，タンクの口がストーブの角にあたり，口金がはずれて灯油を床とストーブの内外にこぼしてしまった。そこらじゅうを大分汚して仕舞いふき取りに大変な思いをした。

チャングムの誓い

家人です。『チャングムの誓い』をNHK衛星でやり始めた頃からのファンのババと家人だ。たしか夜11時ぐらいからスタートしたと思うが，8時9時には寝てしまうババがチャングムのある日は11時まで起きていて見ていた。その後，NHKの地上で再放送したときも再度見た。今，ケーブルテレビでまた放映している。「やってるよ」というとちゃんと見る。 いつもはよろよろとひ弱そうなババだが，『チャングムの誓い』となると，すごい集中力を出す。友人からお借りしたDVD，３話1本のDVDを3本，すなわち，９話ぶっ続けで見ることができる。解説係として最初隣で見ている家人がつい寝入ってしまっても，ちゃんと最期まで「目をあけて」見ている。 家人も大ファンでよく見ていた。しかしながら，最近は，チョッとチョッとと言いたい場面多々ありで，前ほど熱が入らない。 なぜ，チンピラの言を入れて信じて，チャングムの言うことが信じてもらえないのか。吐くまで痛めつけろという役人のセリフ。etc.    

コタツ番

ジジです。昨夜のYさんの死亡につき、義妹夫婦の車に乗せてもらって今朝9時ごろおくやみに伺った。都合でコタツ番をしていたら昼食が出てそれをいただいて1時過ぎ帰宅する。義妹夫婦、義弟夫婦ともに我が家に集まり葬儀、御辞儀、花輪等の打ち合わせをした。それぞれが帰ったあと、一人暮らしの弟が訪ねてきた。香典を持って行ってくれという。デイケア初日の弟にろくな説明もせず出てしまったので申し訳ないと思って、昨夜家人に事情説明の電話をしてもらっていた。ババの母親が亡くなったと聞き違えて、弟が来た次第だった。ババの母親はもう十何年も前に亡くなっているし、たしかその葬儀には弟も出てくれていた。ババの従兄弟なので関係からいって弟は葬儀に出なくてもよい。家人が電話した理由をもう一回話したら、「そんな遠い関係なら電話くれなくてもよかったに」というので、「おめえに説明もしないでデイケアを昼ごろ出てきてしまったので何事ずら？と思うといけないと思ってさあ」「そうかい。じゃあ、おれが思い込んだんだなあ」「忘れっぽくなったし、耳は遠くなって必ずなに？と聞き返さなきゃあなんねえし、年はとりたくねえなあ。おらもう、あした死んでもいいと思っているだ。だけどそういうわけにはいかねえなあ」会うたびに聞くせりふをいうので、聞くたびに返すせりふ「おらとの前ならいいけど、そんなことそんねに人に言うない」と言った。家人が出したコーヒーを飲み終わって香典袋を持って帰っていった。

毛がないので

ジジです。夕方、談話室でテレビを見ながらババと二人で洗濯物畳みをやった。畳み終えたタオルなどを抱えて、ルームファンをまたごうとしたら足が引っかかって前のめりに倒れてしまった。側頭部右を食器棚の角に強打した。その瞬間はものすごく痛かった。ガシーンと大きな音がしたので、隣の部屋にいた家人が「何、何」とすっ飛んできた。すぐアイスノンをタオルに包んで持ってきてくれたのでずっと当てていたが、長時間、夕食後まで痛みが続いた。年をとったせい、足腰が弱くなったせいと思い、今後は動きに注意するよう再確認した。＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝家人です。ジジと並んで座っていたババは、向こう側に倒れるジジの上着だかズボンだかをとっさにつかんで倒れないよう手助けしたと言っている。ジジに「その効果あった？」と聞いたら「気が付かなかった」と。ババは「助けた。ババのおかげでその程度で済んだだよ」と言っている。ジジの傷は、冷やし続けた当日は目立たなかったが、翌日に、赤い傷跡。出血こそなかったが 毛がないので、怪我するともろなので。以前にも途中まで下がったシャッターで頭を切って帰宅したことがありましたっけ。だいたいチタン入りの足で床から50センチ近くあるストーブをまたごうなんてことが間違い。スイミングプールで見ていても、腰湯への出入り、正規の出入り口から出ないで、柵（30センチぐらい）をまたいで出入りしているので、以前注意したことがあった。我が家のジジは、叔父の言によると「年寄り慣れしていない」。冬の温泉で、内湯で体を暖めもせず、露天に行き、凍った床にすべって気を失い、宿から救急車で病院に運ばれ一泊したこともあった。こういう無神経さというか、不注意といおうか頭にくるのだ！頭にきたついでに言うと、ジジは自分には「入れ歯はない」と言い張っていた。だが、はずして置きっぱなしになっていた（1年前の手術以来？）入れ歯を見つけ、「ジジのでしょ！」と見せてやったら「あれ？ おれのだな」だって。一番奥歯の入れ歯なので、はずしていても気が付かなかったらしい。家人は、1年前、手術の際ははずすようにと看護師さんに言われ、はずして、入院していた病室の洗面所に置いていたのを覚えていた。「あれも忘れている、これも忘れている」とジジを責めないでくれ「どんどん自信なくすから」とババに頼まれているのだが、ついつい、強く言ってしまう。反省……。

腰が痛い

ジジです。今朝のゴミはペットボトル。定期預金のことで郵便局へ行くと、預金の利率がだいぶ上がったので、預金を書き換えた方がよいとのこと。こんな小額でも書き換えた方がいいのか。結局、何もしなかった。午後は遠くの畠に行き、野菜の管理に回る。ババがほーれんそうを一ざるも取る。宿題にしておいたほーれんそうの春用分の蒔きつけをする。一時間ほどかがんで種まきをしたら、だいぶ腰にきいてきた。体力が減退してきたのだなあとつくづく感じた。早めに帰宅した。

弱る足腰

ババです。洗濯物を取り込むジジのお手伝いをしようと1年ぶりぐらいに2階に上がってみました。苦労です。一年前より一段と足腰が弱りました。「何か運動しなきゃ」と家族からいわれるのですがやる気が起きません。このまま自然にまかせて老いていけばいいと思うのですが家族に迷惑をかけることになるかもしれません。それでもやる気がおきません。

時の記念日＝叔父の命日

ババです。時の記念日は、同い年の叔父の亡くなった日です。58年前のきょう、叔父が25歳で亡くなりました。今朝は仏壇にお線香を手向けました。叔父さんは東京の獣医学校に学んでいて胸を病みました。東京から帰省するときにはしゃれたおみやげなどを買って来てくれました。かんざし、香りのよい石鹸、……。葬儀の朝は雨でしたが夕方止みました。兄、弟二人、別の叔父で棺おけをかついでお墓に向かいました。その後ろをババ、妹たちが歩いてついていきました。もっとたくさんの人たちが来ていたはずですが、そのほかの人たちの記憶がありません。25歳、まだまだ先があったのにあのような病を得て先に逝ってしまうとは。いうにいえない悲しい夕暮れでした。毎年、六月のこの時期になると思い出されます。この話をすると家族に笑われるのですが、修道院に入りたいと思っていました。ジジのところへお嫁に来たのはそれから3年後。無我夢中で生きてきて、今、後期高齢者です。

使わない灯りは消しましょう

リビング隣接のバスルーム入口 便器は洗面と洗濯機の間 家人です。リビングに続いているバスルーム。ジジもババもしょっちゅう灯りを消し忘れる。寝る前にトイレに入ったババが消さずにコタツの方へ歩いてくる。「ババ、デンキ、デンキ！」と言ったら「元気だよ！ 元気だよ！」って消す気がない。「ババ、デ・ン・キ」「ああ、そうかい。元気かどうか聞かれているのかと思った」こんなタイミングを捕まえて、元気がどうかお聞きなどしませんよ。

フランケンシュタイン

キャッスルカンパニーで売っている 13200円 家人です。 自分の仕事に戻る前に新聞のテレビ欄を見て「ババ、きょうは面白いテレビないみたいね。NHK衛星で『フランケンシュタイン』ってのがあるよ」 「エッ！ 見てみたい！」フランケンシュタイは名作なので、新聞かなにかで読むべきとか見るべきとかの記事でも読んだんだろうか。 ジジに向かって、「夜9時からフランシタイが見れるんだって」何！？「ババ、腐乱死体じゃないよ、フランケンシュタインって映画だよ」 「腐乱死体じゃないの？ 見たことないからテレビならジジと二人で怖くないから見てみたいと思った」。 腐乱死体を見たがる80代のおば～～あさん……。そっちのが怖い。    

愉快な会話

家人です。ババとの会話 その１：健康番組で、やはり歩くことが一番健康の元です、たとえ少しでも遅くても自分のペースで歩くことですと言っている。家人がいくら歩こうよと言っても、もうあまり効き目ないみたいなのでメディアから流れたときは、ババに迫ることにしている家人です。「ババさあ、ここのところトイレに行く以外歩いてないじゃん。いっつもコタツ（我が家は椅子式コタツです）で読み書きか、そうじゃなきゃお昼寝だよね。やっぱりね、ババ。歩かなくっちゃダメなんだよ」ババの返事。「知ってます。ババの体には運動はプログラムされておりません」むむ！！「 プログラムされているなんて言葉、84歳のおばあさま、どこでお覚えになったので？」聞いてもすまし込んでいる。こう言えばああ言う、ああ言えばこう言う。お口のエクササイズはしっかりしてること。ババとの会話 その２：昨日、一緒にユニクロへ行った。カートを押せばババの足の運動になるし、何かちょっとしたものを買ってもセコロジー。ババ、カートを押しながら小さくプッ。「止めてよ、ババ、こんなところで」「お尻の春風。臭わない」ったく。ババ用に購入したのはXLの下着のシャツとサングラス！昨日は完全に春の陽気で太陽もまぶしかったためふざけてババにサングラスをかけてもらったら。「軽くて、まぶしくなくていいじゃないの」と。で、買いました。ババ用サングラス。1000円。一応UV紫外線はシャットアウトするとあったし。帰途午後4時ごろ、さっそくかけてみて「やっぱり道具だね」とご満悦。軽快に疾走する（ウソです。ヨタヨタ運転）青いホンダバモスに乗るグラサンガール二人組。外から見てきっとかっこよかったに違いない。年齢なんかわかりゃしないんだから。

悲しい会話

家人です。きょう、ジジババは地区のお年寄りのためのお昼の食事会に招かれていた。送迎車付きの敬老会（役員さんの自家用車）。楽しかったといって帰ってきた。ジジの話。いろいろな料理や折り詰めが出たが、ジジたち男性陣の席（6人ぐらい？）にモリ蕎麦が一つ足らなかった。途中まで誰も気づかず、ジジが気づいて自分のをその方に「これまだ手をつけてないから」と回したらしい。それを見ていた誰かが、ジジに新しい蕎麦を持ってきてくれた。新しく持ってこられた蕎麦は水からあげたばかりの瑞々しい蕎麦だった。さっきのは乾いていたと。この話を聞いて家人、すぐ「それはジジの応対がまずかったんだわ。一番スマートな方法は自分のひっからびたのを回すんではなく、給仕をしてくれている役員さんに、こちらの方に蕎麦が来てないよと言ってあげることだったと思うよ。自分からはなかなか俺のところに何が来てないとは言いにくいから。そんなひっからびたのを回されても、ねえ」ババも「そうだいなあ。子どもの頃、ババのおばあさんなんかも乾くと水をかけていたぐらいだから。給仕するときも、さあ乾かないうちに召し上がってくんなんしって言ってた」これを聞いたジジ「自分としては、きょうはいいことをしたと思って話したのにそんな言い込められるようなことを言われるのならもう、外であったことは話さない」家人、カチンと来て、「どうして？ジジにもっとカッコイイ男になって欲しいからいいアドバイスしてあげてんじゃない」「いいよ。もうなるべく話さないようにするから」「ジジのことをやり込める気なんかサラサラないよ。次回はもっとスマートにやって欲しいから言ってんじゃんよ。ジジの反応にはほんとがっかり。……。悲しいよ」「ジジも悲しいよ」だって。家人は完全にもう話す気が失せた。最近、ジジには、ときどきこんな反応がある。一体、これは何？

ババは天然

家人です。ババと家人の会話１．嘘つきは泥棒の始まり今朝の朝食後、いつものように新聞を読もうと家人が「ババ、きょうの新聞取って」「きょうは休刊日」「え、そうだった？ ジジ、きょう新聞休みなの？」洗面所にいたジジに大声で聞くと、違うという。「あ、ありました。はい、どうぞ」「ひどいじゃん、ウソ言って」「すぐ見つからなかったから休刊日だと思った」「ウソつきは泥棒の始まりだからね！」「足が遅いので、泥棒にはなれませぬ」２．下方修正TVニュースでで殺人事件を報道した。その次のニュースは経済のニュースで画面下に「下方修正」という文字が出た。ババが突然「犯人の名前？」「え、なに？」「シタカタシュウセイ」「違うよ、ババ。経済がよくなくてカホウシュウセイだって」「そうかい。変な名前だと思った」３．スローモーションビデオテレビのスポーツ専門チャンネルで体操のワールドカップ2007をやっていた。女子の跳馬を見ていて、ババ「あ、こんだの方がいいに」「ババ、スローで見せてるだけ。その前のと同じだよ。」「ずっときれいに跳んでいるように見えたけど」「……」４．もっともだジジに、ババが泥棒にはなれないと言った話を面白おかしく話して聞かせた。ところが、家人、笑いが取れない。「なに、ジジ、この話で笑わないの？」「ババの言い分もっともだ」ジジから笑いを取るのは難しい。

自分史

家人です。遠い親戚のおじさんKさんが我が家を訪ねてくれた。80ページほどの自分史を書かれてそれをジジババに持って来てくれたのだ。年齢は80歳。母の母（家人の祖母）の実家の長男の奥さんがKさんのお姉さんという関係。家人はお茶とお茶請けの用意をして引っ込んだ。ジジババとも久しぶりだったようで談話室にてつもる話など2時間ほどして帰られた。その自分史が非常に面白い。夕食後あっという間に読み終わった。ずっと農業をしてきたのだが、若くしてリウマチになった。リウマチとの闘いが人生のすべてに影響を与えた。自分史の3分の2がリウマチとの闘いに関することだ。あちらの病院こちらの先生、西洋医学から鍼灸まで十以上の治療法をわらにもすがる思いで試したという。一番効果があったのが九州大分県で2か月ほど入院、経験した療法。ご興味ある方いますか。それから膝関節全置換術。ジジが受けた股関節全置換術の膝版。同時に両足の膝を人工関節に換える手術を受けた。リウマチの会で同じ悩みを持つ患者のために大活躍。農業では米だけでなく、野菜、果物などいろいろにトライ。農機具を誰よりも早く購入し機械化。リウマチがあったため、その必要もあったという。ジジババと同年配なので、家人はジジババの人生に重ねて読んだ。新しいことにチャレンジ決めたら一生懸命取り組む自分だけでなく地域のため他人のためにも生きる勉強熱心で県の老人大学にも入学された自分史を書くお手伝いします、という出版社の広告自分史を書くための市民講座とか、見聞きはしていたが、読んだのは初めて。久しぶりに読書で感動。