飲食店の「トランス脂肪酸」使用禁止を検討 NY市
2006.10.02
Web posted at: 20:42 JST
- AP
ニューヨーク(AP) ニューヨーク市衛生当局はこのほど、同市内の飲食業者を対象に、心臓病などのリスクを高めるとして問題視されている「トランス脂肪酸」の使用を禁じる措置を検討していることを明らかにした。業界側は「受け入れられない」として、強い反発を示している。
トランス脂肪酸はマーガリン、ショートニングなどの加工油脂やフライドポテトなどの揚げ物に含まれ、血液中のいわゆる「悪玉コレステロール」を増やすと言われる。米食品医薬品局(FDA)は今年1月から、食品に含まれるトランス脂肪酸量の表示を義務付けている。
ニューヨーク市で提案されたのは、市内2万4600軒の飲食店すべてに、トランス脂肪酸を少しでも含む食材の使用を禁止する措置。立ち入り検査で店内にこうした食材が見つかれば、罰金の対象となる。ただし、牛肉や乳製品に含まれる天然のトランス脂肪酸は除外される。市衛生委員会による承認は12月以降になる見通しだ。
これに対し、ニューヨーク州飲食店組合の同市支部は「一般の台所で使われている合法的な材料を禁止しようとするのは行き過ぎ」と反論。「どの店も従来の調理法を変え、棚の食品をすべて調べなければならない。混乱を招くことは必至だ」と訴える。
一方、同市のトーマス・フリーデン衛生局長は「トランス脂肪は危険かつ不必要な成分。なくなっても嘆く人はいない」とした上で、「より健康的な油に切り替えることは簡単にできるはずだ」と主張する。
同様の規制はすでにシカゴでも提案されている。やはり「行き過ぎ」との批判を浴び、現在、年間収入2000万ドル以上の大手チェーンのみを対象とする案で検討が進められている。
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Last updated
2006.10.03 00:37:11
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