オーストラリアCSL社、鳥インフルワクチンを開発
2007.01.31
Web posted at: 13:16 JST
- CNN/REUTERS
キャンベラ──世界有数の血しょうメーカーであるオーストラリアの製薬会社CSLは1月31日、高病原性鳥インフルエンザのH5N1型ウイルスに対応したワクチンの臨床試験に成功し、同ワクチンを薬品行政当局に登録すると発表した。
ワクチンは政府の支援で開発された。CSLはインドネシアとベトナムでの感染確認が域内の問題であるとして、半年以内にオーストラリア国民2000万人余りへのワクチン接種に対応する方針。アジア向け供給・備蓄も予定している。
臨床試験は30ミリグラムのワクチンを3週間間隔で18─65歳の被験者に2回接種する方法で実施され、その結果H5N1ウイルスに対する強い免疫応答があった。乳幼児や高齢者を被験者とした試験の結果は、年内に取りまとめられる。
薬品行政当局は鳥インフルエンザが脅威となる可能性を踏まえ、ワクチン審査を加速する方針を明言した。
万が一感染拡大が現実化した場合、試験に使用したウイルスが変異する可能性があるため、集団接種の具体的予定は今のところない。ただ、CSLは、ワクチンの大量生産は短期間で可能だとしている。
鳥インフルエンザワクチンについては、英系大手グラクソ・スミスクラインが今週、欧州で自社製品を登録する意向を表明済み。
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