中国が否定、米国防総省ネットワークへの不正侵入
2007.09.05
Web posted at: 16:05 JST
- CNN
北京(CNN) 英経済紙フィナンシャル・タイムズ(電子版)が3日、中国が今年6月、米国防総省のコンピューターネットワークへの不法侵入に「成功」していたと報じた問題で、中国外務省報道官は4日、「根拠のない情報」とこれを否定する談話を発表した。国営・新華社通信が伝えた。
報道官は、中国政府はハッキングを含むインターネット利用の犯罪には常に反対の立場を示してきたと指摘。報道は「冷戦時代の思考の表れでもある」と述べた。ハッキングについては、中国も被害国の一つであるとも語った。
同紙によると、米国防総省への不正侵入は今年6月で、ゲーツ長官の利用も含まれるネットワークが攻撃された。データの漏えいなど詳しい被害規模は調査中だが、流出した情報の多くは機密扱い以外のものだったとしている。
国防総省当局者は侵入の事実は認めたものの、仕掛けた人物、組織などには触れなかった。前職、現職の政府高官は、国防総省の調査で、侵入は中国の人民解放軍からと突き止められたと指摘、この特定には相当の自信を持っているとしている。
同紙によると、人民解放軍の関連部局は定期的に米軍のコンピューターネットワークを攻撃、国防総省もこれに対抗、中国のネットワークを精査する状態が続いている。
ただ、6月の侵入は中国側の新たな技術習得や能力を示すものとして同省内で危機感が強まったという。有事の際、国防総省のネットワークが麻痺する恐れも出ている。
6月の侵入では、発信地が中国の多数の場所となっており、国防総省のネットワーク防衛を突破するまで数カ月かけていたという。攻撃を受ける間、ネットワークは1週間閉鎖された。
中国対日工作の実態