イラク首相、トルコに越境軍事行動の回避求める
2007.10.16
Web posted at: 12:34 JST
- CNN
バグダッド(CNN) イラクのマリキ首相は15日、トルコ政府に対し、クルド人独立国家を目指す武装組織「クルド労働者党」(PKK)を標的とした越境軍事行動を回避するよう呼びかけた。
トルコ与党・公正発展党(AKP)は、イラク北部を拠点とするPKKへの越境攻撃を承認するよう、トルコ議会に請求している。これを受けてイラクのマリキ首相は、問題解決と両国関係の調整に向けて、トルコ政府高官との緊急対話に応じる用意があると述べた。
マリキ首相は16日の閣議で、対応を緊急協議する予定。また、ハシミ副大統領はトルコの首都アンカラを訪問し、トルコ当局者らと協議する。
PKKは米国と欧州連合(EU)からテロ組織に指定されており、イラク政府は先月下旬に取り締まりで合意した。しかしトルコは、PKKが先日イラク北部からトルコ南東部への越境攻撃を行い、トルコ兵や市民など30人が死亡した、と主張している。
トルコ軍は先週末にイラク北部を砲撃し、クルド人の農地などが炎上した。けが人は報告されていないものの、イラクの現地当局者は3万人が避難を余儀なくされたと述べ、こうした事態が続くことを望まない考えを明言した。当局者はまた、PKKがイラク国内にに攻撃拠点を設けているとの見方を否定した。
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