ポーランド総選挙、保守派と財界派の争いに
2007.10.21
Web posted at: 18:07 JST
- CNN/AP
ワルシャワ──ポーランドでは21日午前6時、2年前倒しされた総選挙の投票が始まった。保守政党「法と正義」と財界派の最大野党「市民プラットフォーム」の争いになっている。
法と正義党首のヤロスワフ・カチンスキ首相は、欧州連合(EU)でポーランドを大国として扱うよう要求しているほか、イラクへの同国部隊派遣を継続する意向にあり、国内外で支持を失っている。
一方、市民プラットフォームのトゥスク党首は同国部隊のイラク撤退を実現し、米国の地対空ミサイル基地を受け入れることで、より大きな見返りを求めている。トゥスク党首はまた、米国への渡航ビザ免除などを実現していないとして、カチンスキ首相を批判。12日に行われたテレビ討論会では「対米関係で大きな恩恵があったというが、具体的に何も挙げていない」と首相を論破した。
先日の世論調査で市民プラットフォームの支持率は、法と正義との差を広げつつあることが明らかになった。親EU派のポーランド農民党と連立した場合、市民プラットフォームは過半数の議席を獲得する見通し。ただ、カチンスキ首相と双子の兄弟関係にあるレフ・カチンスキ大統領の任期は2010年まで残っており、仮にトゥスク党首が政権指導者になった場合、通過した法案に拒否権を発動する恐れがある。
欧州連合の舞台裏楽天ブックス