粉ミルクで乳児が腎臓結石と、当局が調査へ 中国
腎臓結石の乳児で込み合う甘粛省の病院北京――新華社電によると、中国衛生当局は12日、特定メーカーの粉ミルクを飲んだ乳児に腎臓結石が多発していることを受け、全国的な調査を開始すると発表した。責任者には「厳重な処罰」を科す方針だという。
問題の粉ミルクは、同国の乳製品メーカー最大手、三鹿集団の製品。同社はこのほど、化学物質メラミンの混入が認められたとして、粉ミルク700トンの回収を決定した。メラミンはプラスチック製品などの原料となる有機化合物で、摂取を続けると腎臓結石の原因となることが知られている。窒素を多く含み、食品のタンパク質含有量の測定値を高く見せることができるため、昨年、中国の業者が米国に輸出したペットフードに添加していたことが発覚、厳しい批判の的となった。
当局によると、この粉ミルクを飲んでいた乳児のうち、14人が腎臓結石を発症し、1人が死亡したことが、調査の引き金となったという。英字紙チャイナー・デイリーによれば、北西部甘粛省のある地域では、過去2年間ゼロだった乳幼児の腎臓結石が、今年に入って計59例確認され、患者の多くは三鹿の粉ミルクで育てられていたことが判明している。
衛生当局は、同社の工場に検査要員を派遣するとともに、他社で製造された粉ミルクについても調査を実施する方針。また地方当局に対し、同じ原因とみられる症例の報告と、緊急治療の手配を指示した。
中国では04年、必要な栄養素を含まない偽ミルクが出回り、乳児少なくとも12人が死亡、200人が栄養失調に陥る事件があった。偽ミルクを製造したメーカーは40社に上り、47人が逮捕されている。
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