イラン最高指導者、米政策を非難 オバマ氏演説意識し
(CNN) イランの最高指導者ハメネイ師は21日、米国との関係に触れ、「同国は平和と友情について語りながらも、同時に陰謀と扇動を謀っている」と批判した。オバマ米大統領が前日、イラン暦の正月(ノウルーズ)に合わせて発表、「イランは自ら孤立の道を選んだが、対話を求める米国の方針に変わりはない」と述べたビデオ演説を意識した発言とみられる。
新年を迎えて北東部マシャドで行った演説で表明したもので、対米関係の修復は急がないとの姿勢を示したものとみられる。米国とイランは核開発問題で厳しく対立している。
国営テレビによると、同師は演説で、「米国は友好的な提案を示すが、政策を見れば意図は別の所にあるのが分かる」と主張。昨年6月のイラン大統領後に起きた改革派候補支持者らによる抗議デモに言及し、「米大統領は暴動参加者を公民権活動家と呼んだ」と非難した。
抗議デモはイラン当局の弾圧で封じ込められたが、改革派はその後も宗教行事などに合わせて集会を開き、当局と衝突している。米政府は一連の規制を批判している。
オバマ大統領は昨年1月の就任後、イランに外交対話に応じるよう呼び掛けている。ただ、イランは核兵器開発にも結びつくウラン濃縮を継続、米国内にはオバマ氏の柔軟路線が成果を挙げていないとの批判も出ている。米国はイランとの核交渉の停滞を受け、新たな制裁発動に傾斜している。
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