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「君のボス、サイキに要職を悉く奪われ、次の左遷候補№ワンと陰口叩かれていたけれど」
と僕の椅子にふんぞり返っている女ボスに声かけた。女ボスは鼻先でせせら笑った。 「サイキが椅子を狙っているとか」 「あらそう・・」 彼女は冷淡に答える。 「六本木のCIA情報はユルユルに弛んでいるのね」 「勿論、僕は信用していない。蔡奇の椅子をお宅のボスが狙っていると分析している」 「まだ益しな分析ね」 「君が失脚しないかと冷や冷やしているんだ」 「私の様な下から数えた方が早い下級公務員は、風が通り過ぎるのを首を竦めてやり過ごしているだけよ」 「その割に鼻が高い世に感じる」 「此処に居るからよ。ここに下っ端が一人居るだけだから」 下級官僚が小型ジェット機を乗り回せる身分だとは思っていないかったが、抗弁する事にしてみた。 「皇后陛下、習近平閣下夫人の取り巻きの独りと聴いたぞ」 「噂、妬み」 明らかにこちらを弄っている雰囲気だった。 「来年、皇帝陛下は皇后陛下を役員にして次に政治局常務委員にする心算だと言われている」 「そして最終的には国家主席、自分の後継者にする」 と彼女は後を引き取り、 「本当だとしたら私は何処かの、国務院のお偉方にはなれそうね」 と言って鈴の音の様な笑い声でコロコロ嗤った。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023.12.17 21:08:50
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