監督 : ムスタファ・アッカド
出演 : アンソニー・クイン、イレーネ・パパス、マイケル・アンサラ、ジョニー・セッカ、
ユアン・ソロン
イスラム教の開祖マホメットの生涯を描いた歴史伝記映画。
主人公はマホメットですが、彼がまともに画面に姿を現すことはなく、周囲の人々の目線な
どで綴られていきます(かつてキリストの生涯を描いた映画の多くもこの手法が用いられてい
たとの事)。
堂々たる風格、スケール豊かな戦闘シーンなど、大作の醍醐味を満喫できます。
公開時は米ワシントンで宗教的理由から上映反対運動が起きるなど物議を醸したそうですが、
イスラム教のことを知る糸口として一見の価値は大いにあります。
迫力ある戦闘シーンは、リビア軍の協力で撮影されたそうです。
当時のアラビアの生活様式や、宗教観など、めったに見られない映像にくぎ付けになってしま
いました。映画の冒頭に下記のような字幕が出ていました。
「イスラム教の識者 歴史家 アルアズハル大学 シーア派の首脳部はこの映画が史実に忠実
と承認している
なお 映画の制作にあたってはマホメットの映像を禁じるイスラム教の教義を尊重した
従ってマホメットの姿は画面に登場しない」
1976年 リビア アメリカ制作
<ストーリー>
7世紀前半、唯一絶対の神アラーの啓示を受けたマホメットは、メッカの支配階級の弾圧に
遭うも、信徒達とメディナに移って聖堂を作り、ついにはメッカに凱旋する。