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カテゴリ:映画☆観劇☆スポーツ観戦
グランパレで<マリー・アントワネット展>を
見学してきたこともあり、 『マリー・アントワネット』をレンタルして見た。 オープニングの音楽からポップな雰囲気で、 ちょっと予想外。 美しい衣装の数々、色の洪水。 全編『ラデュレ』の色とりどりのマカロンの売り場を 見ているような色彩感。 見ている途中から、 これは「歴史もの」ではなく「女性もの」だということに気づいた。 セリフを少なくして、ポップなBGMに乗ってマリー・アントワネットと彼女を取り巻くヴェルサイユの貴族の日常が描かれる。 美しい衣装とは対照的な猥雑で堕落した貴族の生活。 マリーを演じたキルスティン・ダンストという女優さんはなかなか魅力的な女性で、 頭の上にお船をのっけるようなキテレツな髪型をしても、決してデュ・バリー夫人やポリニャック伯夫人のように下品にならない。 生まれながらの王族の気品を保ったまま、それでいて小悪魔的な表情をみせることができていた。 夫のルイに対してさみしそうに微笑むのだが、その微笑のなかにほんの少しルイへの愛情(同志への愛のようなもの)があるように見えるので、ルイとヴェルサイユに残る決意に説得力があり、 ようやく感情移入ができたのだが、 そこでいきなり終わってしまった。 有名人じゃなかったらあの終わり方でもいいかもしれないが、 その後パリに連れて行かれ、ヴァレンヌに逃亡し、タンプルの塔に幽閉され、コンシェルジュリーに送られた後ギロチンで処刑される。 と誰でも知っているストーリーがあるので、あの終わり方はなんとも物足りない。 誰でも結末を知っているからこその終わり方だったのかもしれないが、 何もギロチンまでいかなくても、もう少し大人になったマリーを描いて欲しかった。 もし映画館で鑑賞していてあの終わり方をされたら、 「なんでやねん!」 と突っ込みをいれてしまったかもしれない。 2006年 アメリカ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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