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テーマ:DVD映画鑑賞(13603)
カテゴリ:映画☆観劇☆スポーツ観戦
モディリアーニ関連で。
画家アメデオ・モディリアーニの伝記的映画。 冒頭、「この物語は事実に基づくが史実通りではない」 と但し書きが入る。 1910年代のパリのモンパルナス、朝から酒びたりの 不遇の画家モリディアーニ(ジェラール・フィリップ)は、 画学生のジャンヌ(アヌーク・エーメ)と恋に落ち、 今までのすさんだ生活を立て直したいと思い始め、 愛人ベアトリス(リリー・パルマー)との関係を清算し、 ジャンヌとの幸せをつかもうとするが・・・ モディリアーニが「幸せにする」というセリフを言うたび、 エレベーターがガクン!と下がるように不幸へ向かうのが なんとも切ない。 ジェラール・フィリップはたまらなく美男子。 「イケメン」なんてイマ風の言い方は彼にはあわなくて、 漢字で「美男子」と書かなければいけない。 アル中で綺麗な服を着ていない役をしても、美しい人は美しい。 品があり、もの憂げで文学的たたずまいとでもいうか。 美しいといえば、女優陣がまた綺麗~ アヌーク・エーメの吸い込まれそうな美しさも凄いが、リリー・パルマーの姐さん的美しさも魅力的。 タバコを吸っている唇の色っぽさには女の私でも参ってしまった。 あの時代の映画俳優はたまらなく綺麗だわ。 モディリアーニが死ぬのを待ち続けている画商のモレル(リノ・ヴァンチュラ)が恐ろしいほどの存在感。モレルはモディリアーニの才能に気がついているが、彼が死んでからしか作品を手に入れる気がない。モディリアーニの個展会場で、モディリアーニの友人ズボロウスキーと口論になり、帰り際モレルが言う「では墓場で」のセリフにはゾっとする凄みがあった。 天才は不器用な生き方しかできない、という結末。 生きている時には、5フランのスケッチさえ売れなかったのに、今じゃ何億という価格で取引されているというのも、複雑な気分にさせられる。 映画には描かれていなかったが、モディリアーニの死んだ翌日(翌々日?)ジャンヌは身を投げて死ぬ。 彼女のお腹には二人目の子供が宿っていたということは、すでに一人子供がいたということ。 残された子供のことを考えてしまうのは凡人だということかしら。 (1958年 フランス) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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