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ハイネの森

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2008.08.26
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モディリアーニ関連で。

画家アメデオ・モディリアーニの伝記的映画。

冒頭、「この物語は事実に基づくが史実通りではない」
と但し書きが入る。

1910年代のパリのモンパルナス、朝から酒びたりの
不遇の画家モリディアーニ(ジェラール・フィリップ)は、
画学生のジャンヌ(アヌーク・エーメ)と恋に落ち、
今までのすさんだ生活を立て直したいと思い始め、
愛人ベアトリス(リリー・パルマー)との関係を清算し、
ジャンヌとの幸せをつかもうとするが・・・

モディリアーニが「幸せにする」というセリフを言うたび、
エレベーターがガクン!と下がるように不幸へ向かうのが
なんとも切ない。
ジェラール・フィリップはたまらなく美男子。
「イケメン」なんてイマ風の言い方は彼にはあわなくて、
漢字で「美男子」と書かなければいけない。
アル中で綺麗な服を着ていない役をしても、美しい人は美しい。
品があり、もの憂げで文学的たたずまいとでもいうか。
美しいといえば、女優陣がまた綺麗~
アヌーク・エーメの吸い込まれそうな美しさも凄いが、リリー・パルマーの姐さん的美しさも魅力的。
タバコを吸っている唇の色っぽさには女の私でも参ってしまった。
あの時代の映画俳優はたまらなく綺麗だわ。

モディリアーニが死ぬのを待ち続けている画商のモレル(リノ・ヴァンチュラ)が恐ろしいほどの存在感。モレルはモディリアーニの才能に気がついているが、彼が死んでからしか作品を手に入れる気がない。モディリアーニの個展会場で、モディリアーニの友人ズボロウスキーと口論になり、帰り際モレルが言う「では墓場で」のセリフにはゾっとする凄みがあった。

天才は不器用な生き方しかできない、という結末。
生きている時には、5フランのスケッチさえ売れなかったのに、今じゃ何億という価格で取引されているというのも、複雑な気分にさせられる。

映画には描かれていなかったが、モディリアーニの死んだ翌日(翌々日?)ジャンヌは身を投げて死ぬ。
彼女のお腹には二人目の子供が宿っていたということは、すでに一人子供がいたということ。
残された子供のことを考えてしまうのは凡人だということかしら。

(1958年 フランス)





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Last updated  2008.08.26 01:12:59
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