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ハイネの森

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2009.03.08
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海外で食事にリキを入れることは少なくなったが、
香港では何度か張り切ったことがある。

九龍サイドのビクトリアハーバー沿いのリージェントホテル(今はインターコンチネンタルになっている)の『プリューム』というレストランに行った時、ピアノの生演奏があった。
ピアノ教室で育ったものだから、〈食事のときに生演奏〉というのはあまり好きではないのだが、眼前に広がる香港の夜景とエレガントな雰囲気にピアノの音色がマッチして、忘れられないディナーの思い出になっている。
『さくらさくら』や『上を向いて歩こう』なども弾いてくれていたが、なんといっても香港といえば『慕情』。
音符Love is a many splendored thingだ。
香港島の夜景を見ながらの『慕情』の生演奏は、その時映画を見たことがなかったのに何故だかウルウルした。
ピアノを弾いているおっちゃんの演奏が上手だったせいもあるかもしれない。

1949年の香港を舞台にした『慕情』。
英国人と中国人のハーフの女医ハン・スーイン(ジェニファー・ジョーンズ)とアメリカ人記者マーク・エリオット(ウィリアム・ホールデン)の悲恋物語。
物語の冒頭から、あの音楽で当時の香港を空撮で映し出す。
ハーフとして両方の血の間で揺れ動くハン・スーインを演じるジェニファー・ジョーンズは知的な感じがする女性で、理性で妻ある男性との恋にストップをかけようとしているのに、自分の気持ちを偽ることはできず彼と人生を共にする道を選ぶのだが、知的な女性のイメージが強ければ強いほど、その選択をした情熱に心を打たれる。
彼女の顔を見て、

ハーフというより4/5以上は西洋人?

と感じるのはおいて置いて、彼女が見につけるチャイナドレスの数々もとても素敵。
モロ西洋人顔のジェニファー・ジョーンズが身に着けているのも、逆の意味でエキゾチックで魅力的だ。

最後には大悲恋が待ち受けているメロドラマ。

あの音楽にのって展開される典型的メロドラマは、ぼーっと見ていてもほろっ涙ぽろりとさせられる。

占領下の香港の話だから占領している側の英国人社交界も少し描かれるが、
その場に登場する貴婦人は、マイフェアレディなどに出てくる英国貴婦人そのもの。
身のこなしは上品ながら尊大で権威主義的なレディ。
な~んか、ヤなおばさんなのだ。

支配する側と支配される側、そのギャップもほんの少しだが感じ取ることができる。

(1955年 アメリカ)






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Last updated  2009.03.08 19:43:31
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