SiCKO シッコ
空くの待ってた甲斐あって半分くらいの客入り。ボウリング・フォー・コロンバイン、華氏911で銃問題を追求したマイケル・ムーア監督。今度は医療費問題にスポットをあてます。以下、ネタバレ注意。アメリカでは医療保険が民営なので会社の利益が最優先。保険に加入するだけでも超大変。厳しい審査を潜り抜けなければ入れません。既往症があれば当然加入できず、痩せすぎもデブも門前払い。運良く保険に加入できても自己負担額は高いし、とにかく保険が適用されるのが奇跡的。予告編でも流れてた「救急車を利用するなら、事前に保険会社の許可が必要。なければ全額自己負担」がマジなところが凄い。保険会社にいちいち申請して許可が降りるの待てるくらいなら救急じゃなかろう。全ての医療行為が保険が適用されるか先に保険会社と保険会社の審査医にお伺いをたてて認められた治療以外は全額自己負担。それも半端なく高い。100万円単位なら安いくらい。審査医は治療を却下すればするほど給料がアップする。そして運良く一旦は保険が給付されることになっても油断は禁物。既往症の申告漏れということで給付を拒否され保険を解約されてしまうのだ。果たして無事に満足する医療給付を受けられる国民はいるんだろうか?と他国ながら心配になる。いつものようにカナダや他の国でも取材を行い比較しつつ、奇異さを追求していきます。毎度のことながらよく暗殺されないなーと感心します。恐るべしマイケル・ムーア。