|
カテゴリ:カテゴリ未分類
シリンダー内圧が、クランクケース内圧よりも高いときに、シリンダー内からクランクケース内に吹き抜けるガスのこと。
ガスには、ガソリンが噴霧された生ガス、燃焼直後の排ガス、エンジンオイルの飛沫が含まれる。 サージタンクが負圧の場合 ブローバイガスは、運転席側カムカバー内からPCVバルブを通じてサージタンクに吸い込まれる。PCVバルブは基本ワンウェイバルブだが、ただのワンウェイバルブよりは複雑な制御をするらしい。サージタンク負圧があまりにも大きいときは、気体の通りを狭めるらしい。 助手席側カムカバーと運転席側カムカバーとは、ブローバイホースで繫がれているので、助手席側カムカバーに入ったブローバイガスは、同ホースで、運転席側カムカバーに入り、サージタンクに吸い込まれる。また、カムカバー内(クランクケース内)の空気が足りなくならないように(新気で薄めるため?、新気でクリーニングするため?)、サクションパイプと助手席側カムカバーも、ブローバイホースで繫がれていて、エアエレメント、エアフロを通過した吸気がカムカバー内に送られる仕組みになっている。 サージタンクが正圧の場合 サージタンクが正圧のときでも、サクションパイプは負圧である(タービンで吸い込んでいる)。運転席側カムカバー内のブローバイガスは、助手席側カムカバー内に送られ、助手席側カムカバー内のブローバイガスと一緒になって、サクションパイプに吸い込まれる。 整備要領書によると、エンジンには、後部左右2箇所にブローバイ通路があるらしい。この通路があることで、クランクケース内とカムカバー内は、内圧が同じになるように、又、気体が循環するように、設計されているらしい。そして、カムカバー内は、サクションパイプに繋がっているので、クランクケースは、なるべく大気圧を維持するよう設計されているのか。 サージタンクが正圧のときは、カムカバー内及びクランクケース内は、負圧、真空になっていくのか。サクションパイプにブローバイガスが吸われるときに、新気が入ってくるルートはないのか。 サクションパイプでブローバイガスを吸うだけの還元装置をシールドタイプというらしい。シールドタイプは、PCVバルブを通じてサージタンクにブローバイガスを吸わせることはせず、従って、サクションパイプから新気を積極的に導入して換気するシステムではない。これに対し、クローズドタイプは、サージタンクにブローバイガスを吸わせ、サクションパイプから積極的に新気を導入して換気するシステムである。 ER34はクローズドタイプで、キャブ車のような旧車でない限り?、大半の車はこのタイプのようである。そして、NA車なら上記理解で足りるが、問題はターボ車である。ターボ車の場合、サージタンクが正圧になることがある。クローズドタイプのターボ車の場合、サージタンクが正圧になると、ブローバイガスをシールドタイプと同様に還元する方法に切り替えることになる。 では、シールドタイプの還元方式の場合、クランクケース内に新気が導入されないから、どんどん負圧が大きくなり、終いには真空になるのかというと、そうゆうことにはならないらしい。サクションパイプの負圧は、直前に大気圧の大気を沢山吸い込めるエアクリーナー口があるから、それほど大きくはならないらしい。サクションパイプの負圧よりも、クランクケース内の負圧の方が、大きくなれば、結局、サクションパイプと繋がるブローバイホースから、新気がクランクケース内に導入されるとのこと。すなわち、シールドタイプの場合、サクションパイプから新気を全く吸わないわけではなく、消極的には吸っていることになる。 クランクケース内はある程度負圧のほうが、エンジンは回転しやすいらしい。シールドタイプの場合、クランクケース内は大気圧よりも僅かに負圧で維持されるようだ。クローズドタイプのターボ車で、ブーストが掛かっているときも同様といえる。 ブローバイホースの内径が、13mmとか14mmとか太いのは、ブローバイガスや新気が行き来しやすいようにする目的か。 RBエンジンはブローバイガスが多い? タイミングチェーンのSRエンジンは、チェーンを通す大きな通路でヘッドとクランクが繋がっているのでブローバイガスは少ないが、RB26エンジンはタイミングベルトなので大きな通路がなく、オイルリターン口からヘッドにブローバイガスが上がろうとするので、オイルもヘッドに吹き戻されるとのこと。後部左右2箇所のブローバイ通路は、RB26にもあるっぽいが、これでは狭いのだろうか。 仮に狭くて足りないとしても、ブローバイガスがクランクケース内に吹き抜ける原因は、シリンダー内とクランクケース内との内圧差なのだから、狭くて足りないであれば、クランクケース内の内圧は上るはず。従って、クランクケース内に吹き抜けるブローバイガスの量は少なくなるはず。圧縮圧力、点火燃焼膨張圧力とは、比べるまでもないので、誤差レベルの減少に過ぎないだろうが。 RB26でブローバイガスが多いという話しは、上記3つのガスのうち、エンジンオイルの飛沫のことを指しているのだろうか。もっとも、ここで言うエンジンオイルの飛沫は、カムカバー内にあるオイルの飛沫であって、クランクケース内に吹き抜けた(ピストン下部に吹き付けられた)オイルの飛沫ではない。 東名パワードのオイルギャラリーオリフィス、ジュラテックのブローバイホース位置変更機能部品、オートスタッフのオイルリターンブロックというように、RB26の場合、カムカバー内にオイルが溜まることを対策する商品が多い。RB26はインナーシムで、ラッシュアジャスターと違い、そもそもカムカバー内にオイルはそれほど必要ないらしい。RB25No6のアウターシムの場合はどうなのだろうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024.03.21 03:05:04
コメント(0) | コメントを書く |