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カテゴリ:国外
平和島にある業務スーパーへ行ってきました。目的はkomenuma嫁の野望でもあった外国産米です。
自宅に持ち帰った商品を見て、「よしよし、留学生の実力を見せてもらおう」とゴキゲンです。 郊外だと道路沿いで見かけるイメージのある業務スーパー、実は生活圏の東京の城南地区には、大田区に3店と品川区・目黒区に1点ずつあるだけで店舗数は多くありません。 そして、業務スーパーの不思議なところとして、店舗ごとに品揃えが結構異なることがあります。 かつて平和島店で見かけたオーストラリア米、他の店舗にないか見てみましたがありません。近場だけでなく、昔住んでて今もたまに行く機会のある横浜の鶴見店も覗きましたがありません。ただし、平和島店にはなかった台湾米がありました。 (平和島店は、今回はカリフォルニア米のカルローズもありました) 実は、チャリで根性出していくのでなければ、平和島店は行きやすい場所にはありません。 平和島駅ではなく平和島競艇場の向かいにあるため、JR大森駅か京急平和島駅から競艇場の送迎バスで行くくらいしか方法がないのですが、他店では見かけない以上、次男を連行してそれで行ってきました。子供向けイベントとかが丁度あればよかったんですけどね。 オーストラリアの稲作 何年か前、「穣の一粒」というお米がありました。日本国内で販売されたオーストラリア米に付けられた商品名ですが、オーストラリアでのジャポニカ米の普及にはある日本人が関わっています。 高須賀穣(たかすか・ゆずる。英語名 Jo Takasuka)さん。明治時代の方です。 愛媛県出身で慶応義塾大学に進学した後米国に留学し、33歳となる1898(明治31)年には愛媛県選出の衆議院議員になり、2期の議員生活ののち、1905(明治38年)にオーストラリア・ビクトリア州(州都:メルボルン)へと移民した人物です。輸入商を営む傍ら、輸入米が市場に出回っているオーストラリアの穀物事情に目をつけ、「技術があれば米は自給可能であり、他の農業用途で使えないような湿地でも栽培できる。ぜひ自分にやらせてほしい」という嘆願をビクトリア州首相と国土大臣に行います。 嘆願が認められ、ビクトリア州の最果てともいえるニューサウスウェールズ州との州境にある町、Swan Hillの洪水に悩まされる湿地を、格安で5年間借り受けます。 最初の年は洪水でダメになり、その後5年かけて農地を守る堤防を作り、オーストラリアで最初の米を実らせたと言われています。 生産地Swan Hillの場所は、オーストラリアの米生産事業者、Sun Rice社さんのサイトに地図があります。ニューサウスウェールズ州とビクトリア州の境界付近、マレー川沿いにあります。この川は、高校地理を学んだことがある方なら、「マレー・ダーリング川」や「スノーウィーマウンテン計画(灌漑計画の名前)」として、暗記させられた人もいるかと思います。 (なお、Sun Rice社は、日本語HPも持っているのですが、トップページが閉鎖されているため、リンクは貼りません。内容が読みたい方は、「高須賀穣」とGoogle検索をして最上段にくるものになります。) 参考文献:Museums Australia Collection、および閉鎖中のSunRice社ホームページ シェルパの特徴 系譜等は文献としてはわかりませんでした。なお、2011年に開発された比較的新しい品種だということは、Ricegrower's Association of Australia(「オーストラリア育苗者協会」でいいのかな?)のホームページより読み取れました。 味についての特徴は言及されているものがありませんが、商品表面の文面はこんな感じです。 「あっさりとした味と香りが特徴のオーストラリア米。白米そのままでも美味しくお召し上がりいただけますが、炒飯、カレー、ピラフなどの料理にも合います」とあります。 購入した商品を色々見ていきます まず、パッケージから。 ちょっと派手な色使い一目見ただけで、外国米だとわかる見た目です。 同じシリーズにカルローズ(米国カリフォルニア米)がありますが、こちらは赤基調のパッケージでした。 精米はこんな感じです。 粒サイズが、小さいものもあれば大きいものもありました。 もう少し、短かったり長かったりするのかなとも思いましたが、外見では日本産ジャポニカだよと言われれば納得するかなと思います。 それでは、いただきます 炊飯の時点で、小学生の上の子にはいつもと違うお米だとバレました。 「このお米、いつもより黄色くない?」、そうなんです、艶やてかりがあまりないんです。 茶碗に入れてしまうと気にならない程度なのですが、バックが黒い炊飯器の中では目立ちます。 口にしてみます。 ファミレスで出てくるような、温かければ食べられるお米に近いかなと思いながら、この感想をkomenuma嫁に伝えてみます。 彼女の反応は、同意しつつももう少し視点の違うものでした。 「このお米、似たような味をどこかで食べたことがある。多分、キッチンカーだ」と。 嫁が言うには、ステーキ丼を出すキッチンカーがあり、その店舗で使われているお米によく似ていると。 キッチンカーも確かに温かいお弁当が出ます。具をのせるどんぶり飯のため、こういう米の食感に近いものがあってもおかしくありません。 ちなみに、嫁職場のビルの下には、日替わりでキッチンカーが来るそうで、そのうち1日がそのステーキ丼屋さんだとのこと。他の日に、「青森県産まっしぐら使用」を看板に掲げているキッチンカーがいるという話は聞いていたので、話を振ってみました。 「まっしぐらとどっちが美味しい?」 「まっしぐら」 だそうです。 とはいえ、見た目は全く敵いませんが、同じくらいの食味だったお米としては、「こしいぶき」があります。そして、味としては依然購入してみた埼玉県産の未検査米よりは上かなという感触もあります。 そうすると、業務用米としては合格点ではないでしょうか。 なお、ここまで「ファミレスの業務用米」と言い切っていいのか心配だったので、久しぶりに職場近くのガストに行ってライスを注文してきました。 だいたい、食味は同じ方向性だと感じましたが、もちもち度はこちらの方が上ですね。こちらのが美味しいかも知れません。 ちなみに、ガストの業務用米は栃木県産ですが普段はこしひかりではない品種を使用しているようです(全農のHPより)。 さて、シェルパに戻ります。 開封初日に一緒に戴いたのは釜揚げシラスで、ごはんのおいしさを引き立てる素材にあたるこちらとの相性はあまり良くなかったです。同じように、朝食で明太子と一緒に試してみましたがこちらも難しい。 朝食の付け合わせでは、卵かけご飯が絶妙にうまくいきました。 「そんなものと合わせるなよ。。。」と言われそうですが真空パックうなぎとの相性も良くありませんでした。タレかけご飯だから上手くいくかと淡い期待をしたのですが。。。 鰻は好物なのでよく頂きますが、私の好みとしてはこしひかりのあっさり目のもの(西日本の産地のやつなど)との組み合わせが好きですし、一流のうなぎ業界的には米に張りのある「新之助」や「にこまる」との相性がいいという話があるようです。そのどちらとも、食味チャートの象限が大幅に異なるシェルパでの挑戦は、鰻とお米のどちらにも可哀想なことをしてしまいました。 一方で、同じ汁かけでも、牛丼との相性は良かったです。つゆだくにするとよく合います。ラーメン屋さんのサイドメニューにある「チャーシュー丼」等もあうんじゃないかなと思います。 あとは、味付きごはんとして、我が家の定番カレーピラフはきれいにハマってくれました。 業務用米というか、冷凍食品などの加工用米としていいのかもしれません。 ごちそうさまでした 購入はこちらから わざわざ、取扱いのある業務スーパーへ行ったことを書きましたが、実は2袋であれば販売元の千田みずほさんの楽天市場店から購入できます。楽天だけでなく、yahoo、amazon、ヨドバシでも取り扱いがあります。 2袋単位で購入して、1袋フードドライブへ持ち込むことも考えたのですが、生活応援米と違って扱いに困ったら申し訳ないと思い、やめておきました。 夏祭りなどのイベントや料理教室で大量のカレーやパエリアや炒飯を作る予定があるとかであれば、最適解として使い切れるんでしょうが、個人での消費はなかなか難しいかもしれません。 今書いている記事が、消費中のお米に追いついたので、来週の記事ネタがまだありません。 何か他のネタで記事を作ろうかなと思っています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2024.06.08 10:00:14
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