見えないものが見える旅立ち
人は肉体的にあるいは精神的に苦しんで死んでゆくという このことは避けられない事実ですでもその時を静かに穏やかに苦しまずに逝きたいと人は願っています別れが来ることを自覚した人は黄泉の国に旅立つ備えをしますこの世から少しずつ自分を切り離し孤独になる一気にすべてを失うのは辛すぎるからです仕事を忘れ、友人を忘れついには家族までも忘れます私の家族のことです息をするのもつらそうな母に苦しいの?と妹が母に尋ねたことがあった遠くを見つめながらおかあちゃんが見えると言いながら静かにほほ笑みを浮かべ目を閉じたもちろん母の母親のおかあちゃんはすでに亡くなっているいにしえの人です見えないものに見える不思議さを感じたすでにこの世にいない大事な人があなたに見え手を添えているのです家族や友人に見守れ三途の川を渡れる幸せと昔から言われていたが本当は違うと私たち兄弟は実際に体験した母との別れでしたそれは 『 幸福な死 』 という命の花を散らす旅立ちだったのです (-_-;) ” 言はれれば いつより聞かぬ 虫の声 ”