ロックの部屋

2006/04/25(火)00:10

EASYBEATS(イージービーツ)『THE DEFINITIVE ANTHOLOGY』

音楽日記クラシックロック(米国/豪州)(73)

【イージービーツ】というバンドの事を初めて知ったのは、1988年にレーザーディスク株式会社から発売された、『BEAT-CLUB British Invasion 1』というブリティッシュ・ビートの映像集であるLDソフトに、彼らの曲「FRIDAY ON MY MIND」が収録されていたからでした。 このソフトには他にも【スペンサー・デイヴィス・グループ】【アニマルズ】【ホリーズ】【フー】【キンクス】【ジョン・メイオール】【ビージーズ】など貴重な映像が入っていました。60年代のロックの歴史を知る上でも貴重な映像集なのである。私にとっては宝物のようなディスクです。 イージービーツはオーストラリア出身のバンドで、メンバーは5人で全員がイギリス生まれ。つまり家族共々にオーストラリアに移住した移民です。前記の「FRIDAY ON MY MIND」はイギリスで録音された彼らの最大のヒット曲でオーストラリアでNo.1ヒットにもなり、イギリス、アメリカでもTOP20ヒットになったそうです。邦題は「我が心の金曜日」と言います。さすがにこの時期私も現役で聴いていないので、日本でヒットしたのかどうなのかは知りません。 ↑日系人ぼい人が二人います。 「FRIDAY ON MY MIND」ですが、初めて聴いた時の印象は、どこか懐かしい音がして、嬉しくなってしまいました。そうなんです、ブリティッシュ・ビートと言うよりは、日本のGS(グループ・サウンズ)の音に似ていたのです。具体的に言うと、ギターはペナペナした薄っぺらな響きで、ビートも軽くてまるで重量感がない。ヴォーカルは軽くエコーがかかっている感じで、コーラスワークもとってつけたように♪ナナナナナ♪とか♪ラララララ♪とか♪トゥトゥトゥトゥ♪とか軽すぎてGSぽかった。音が似ているのは、音響的に(PA・楽器等)遅れていたからではないかなと思ったりもします。 60年代に派生したブリティッシュ・ビートは世界中にフォロワーを生んだ。日本ではGSとして、【ゴールデン・カップス】、【カーナビーツ】、【モップス】【スパイダース】を生んだ。そしてオーストラリアではビージーズとイージービーツが代表的なバンドなようです。スウェーデンには“北欧のビートルズ”と言われた【TAGES】(トーゲス)というバンドがいたそうな。 これらブリティッシュ・ビート・バンドの影響を受けた、世界のビート・バンドを総称して“トランス・ワールド・ビート”と言うそうですよ。 実は1988年に買って見ていた『BEAT-CLUB British Invasion 1』以来、イージービーツの事はすっかり忘れていたのですが、リンク先のニャーゴさんが数ヶ月前に書いていたので、思い出してまた聴きたくなってしまい、アルバム買ってしまいました。『THE DEFINITIVE ANTHOLOGY』というやつなのですが、これが凄いのです。何がって曲数が半端じゃない。2枚組で56曲も入っています。しかも2000円で超お買い得の買い物でした。 それに音もリマスターされているようで鮮明です。さすがにペナペナした音は無くなっていないし、歪んで潰れたベース音も愛嬌で楽しめます。(笑) けっこう名曲揃いなのも嬉しかった。「FRIDAY ON MY MIND」もカッコイイのだけど「HELLO HOW ARE YOU」も名曲ですね。泣いてしまうくらい、ストリングスが絶品です。黒っぽい「YOU GOT IT OFF ME」なんかもギターソロのテクニシャン振りが確認出来て聴き応えがあります。ヴォーカルが明るくて軽やかなのも私好み。 “トランス・ワールド・ビート”面白そうです。これも掘り下げて聴いてみる価値ありだな。 さあ次は“北欧のビートルズ”と言われたトーゲス聴くぞ!皆さんもご一緒に。。。ぜひー。 (数週間前カーナビーツのアイ高野さんが亡くなられたというニュースを聞きました。残念です。♪好きさ好きさ好きさお前のすべてを!♪あの絶唱は忘れられません。) 人気音楽blogランキングを見てみる?

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