新型インフルエンザと空気清浄機
空気清浄機はタバコ臭いホテルには有効かもしれないが、インフルエンザ対策としてはあまりお勧めできない。一般家庭では密閉度が低いため、外気の流入により空気清浄機から発生するウイルス不活化物質(活性酸素等)が希釈されてしまう。空気清浄機は機械の周囲1mくらいの範囲で空気が循環しているだけで密閉度の低い部屋全体の空気を清浄化できるものではない。問題なのは空気清浄機から発生するオゾン等の悪性物質である。オゾンの毒性はWebで調べてもらえば分かる。ビタミンCやビタミンEなどの酸化防止剤を日々接種していたとしても、肺から入ってくる酸化物質の影響を完全に防げるかは未知である。空気清浄機メーカーの資料に、ウイルス感染を完全に防ぐことはできない旨の記載があるのはまだ良心的かもしれないが、ヒトへの安全性について調査したデータの記載がないのは残念である。カーボン(活性炭)フィルタで除去するとしてもフィルタ寿命が1ヶ月程度しかないことを知る消費者は少ないはず。一般家庭ならむしろ室内換気をするほうがいいと思う。一般家庭でも発症者が出たならマスクによる飛沫感染対策、可能であれば換気扇のある部屋もしくはその近くの陰圧エリアへ発症者を移動、その他に手袋、接触箇所の消毒、手洗い等で接触感染対策をとるのが良いと思う。