ホシミスト3013の天体撮影記

2015/04/20(月)01:09

おとめ座銀河団 M61 (銀河の撮影方法に感じたこと)

銀河(198)

 こんな雨の週末、ブログの大作でも書こうかと思っていましたが、  何かと忙しくなってしまい、そこまで行きつけませんでした。  とりあえず、普段通りの写真のアップにとどめておきます。  4/17の夜は、雲が多く、また足早に移動するので、  撮影には大変に苦労しましたが、  星空が撮影できそうな晴れた夜は、4月に入ってから初めて  といっても過言ではありませんし、  その時点での予報では、4月中にはこんな晴れ間は来ないんじゃないか?  と思えました。  ただし、最終的な撮影目標を、最近撮影できていない散光星雲  (昨日アップした北アメリカ星雲のことです)  と決めていましたので、  最初からCLS フィルターを装着したうえでの撮影でした。 M61 2015.04/17(IMG_2622) posted by (C)ホシミスト_3013 Takahashi SKY90(D90f407RD) Astronomik CLS CCD EOS Clip Canon EOS Kiss X4(Ir) ISO1600 60秒×60Fr Takahashi EM100(改) Celestron NexGuide + Takahashi FC60(D60f500) オートガイド 2015/04/17 自宅庭より DSS (L60 D37 F60 DF60 B32) 3xDrizzle mode Average Stack Adobe PSE NeatImage  この1ヶ月間にわたって、おとめ座銀河団を追いかけまわしましたが、  ようやくその中のメシエ天体を一通り全部撮影でき、  昨年初めておとめ座銀河団にカメラを向けて、1年がかりになるのではありますが  ようやくそれらの位置関係が頭の中に入ってきました。  こういうものって、実際に自分の目で探していくまでは、  何を読んでも、また、オートガイドに頼っても、ちっとも頭に入ってこない、という私は  本当に要領が悪い、というか、頭の中で構築できない、というか、  独りよがり、というか・・・  さて、そんな私の言うことですから、話半分に読んでくださいね。  これまで銀河なんて長焦点のでっかい望遠鏡でないと無理!  と、端からあきらめムードでした。  ところが400mmであっても、そこそこ銀河も楽しめる、ということが分かりました。  ただし、DeepSkyStackerのDrizzle modeあってこそ、のことです。  Drizzle mode は、焦点距離を2~3倍に伸ばしたような効果が得られますから  400mmでの撮影であっても、800mmや1200mmでの撮影に匹敵する大きさの画像  を作れるわけですね。  そこで感じた問題点が、なんといってもフォーカスとノイズです。  ○フォーカスに関しては、鏡筒を外気になじませて90分は待つこと!  ○バーティノフマスクなどで、できる限り追いこむこと  この二つが、拡大処理を行う上で、通常以上に気をつけなければならないこと、  と思いました。  次に、ノイズですが、  ○2xDrizzleのノイズはNeatImageが有効ですが、3xDrizzleにはあまり有効でない  ○各フレーム間のずれは、そのまま斜めノイズにつながるので、オートガイドは必須  と思えました。  要するに、今回は400mmで撮影したわけですが、600mm~800mmくらいの鏡筒で  今と同じクオリティのガイドが得られたら、もっと画質はよくなるだろう  ということです。  ただ焦点距離を伸ばせば、ガイド精度を維持して行くのは難しくなりますね。  光害カットフィルターについても、  銀河の光は星雲と違ってHαやO3ではなく、可視光線すべて(要するに太陽光と同じ)  なわけですから、  光害カットフィルターを装着すれば光害と同じレベルまで減光されてしまって、  結果的に露光不足を招くわけですね。  よほど、銀河の中のHα領域を撮りたい、という事情でもなければ  光害カットフィルターはない方がいい、と思いました。  今回のM61は露光不足ですね。  画像処理で銀河の光を持ち上げると、ノイズも持ち上がるわけです。  さらに、露光時間の延長とともにダークノイズは飛躍的に増えますが  銀河の光は一定の割合でしかセンサーに届かないわけですから  短時間で露光を済ませたいことになります  結論としては、今メンテナンスに出しているMT160を使いこなせるようになりたい  ということに落ち着きます(笑)

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