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カテゴリ:投資
今の時代、何も60歳過ぎて定年退職した人だけが「投資」に関心を持つわけではない。 それどころか、状況を考えたら、「今」という時代は、全ての人がその人の年齢と環境と将来の計画に沿って、「投資」と真剣に向き合うことを求められている。 それは「お定まりのコース」に乗っていれば老後まで安心、という戦後のごく「短い」期間にのみ通用した、そしてそれ以外では人類史上、存在したことがなかった「独特の期間」の終焉を意味している。 つまり、これが「普通」なのだ、とう意識を持つ必要もある、ということだろう。 私も「お定まりのコース」に乗っていたつもりが、急にその「コース」を外れる羽目になり、急遽、というか、その場になって初めて「投資」というものを考え出した人間の一人である。 つまり、「お定まりのコース」が存在する、ということ自体が、歴史的に見たら稀なことなのだ、ということを遅まきながら認識した、というわけだ。 ということで、「投資」というものを考え始めてからたったの2年と少し、いまだに自分の「投資哲学」や「投資戦略」などと言えるものは出来上がっているわけではない。 だから、今はまさに「勉強中」、と言っても過言ではない。 今読んでいる本は、野尻哲史著、自分の頭で考える、資産運用トレーニング「投資力」↓ である。 この本のいいところは、著者が自分の体験としていろいろな「経験」をして、それが公私に渡る「困難」を著者に与えたことから、この本が「リスク」というものを中心に書かれている、という点だろうか。 文章がこなれていない、というか、推敲が不十分ではないか、と感じる箇所もあったりして、必要以上にわかりにくい箇所も無きにしも非ずだが、「投資」をいうものに向き合う自分なりのスタンスを考える上ではいい本ではないか、と思う。 少なくとも、金融商品の選択だとか、それ以上に株式の銘柄選択だとかを考える前に、自分なりの「投資のスタンス」をある程度確認することが「投資」を始める際には最も重要ではないか、と考える私の考えとは一致している。 もう一ついいことは、私が初心者だからかもしれないが、いろいろなデータが掲載されていて、そのデータをどう読むか、という点にかなりのページ数が割かれている点だろうか。 発効は2002年なので、動きの早い「経済」に関しての本としては、こういったデータも、その時期とタイミングを考慮しながら見ないといけないが、こういったデータを元に、著者がどういう関連性を見出し、どういう分析を行っているか、ということは、一度見ておくと非常にためになりそうである。 データそのものは、今の時代、最新データがいくらでも手に入る。 本に出てくる一つ一つのデータに関する分析を踏まえて、では最新データにそれを当てはめたらどういうことが言えるだろうか、と考えることは、自分自身の課題である。 経済の本は、それが「本」という形になった時点ではすでにかなり時間が経っているはずだ。 そして、そのちょっとした「時間」が下手をすると180度、視点を変えざるを得ないかもしれない変化をもたらしている可能性もある。 だから、こういった本の読み方としては、データを分析した「結果」ではなく、著者がそのデータをどういう手順で解釈していったのか、その方法を、あるいは視点を学ぶことこそが重要ではないか、と思う。 そういう意味では、初心者の私にとっては意外と(?)、新しい「視点」を提供してくれる本ではありました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.07.06 07:51:57
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