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大相撲力士の死亡に労災は適用されるのか？

もう１０月になり、今年も残すところ３ヶ月を切ってしまった。仕事の方も、今年中に目指すべき目標に向けて、あと３ヶ月間頑張らないと・・・ところで今、大相撲が大きく揺れている。それも、土俵の上ではなく、土俵の外でだ。横綱朝青龍問題から、いまは１７歳の力士死亡事件が連日騒がれている。特に、今回の力士死亡事件は深刻だ。名古屋場所巡業先でのけいこ中の死ということで、家族がその死を不信に思い司法解剖した結果、事件性が生じて相撲協会までもを揺らすほどの大きな問題になってきている。今後どう進展するかは注目したいが、単なる“事故”と言うより“事件”としての様相を呈してきているだけに、その真相を明らかにし、２度とこのような“事件”がおきないようにしてほしいものだ。ほかのプロスポーツもそうだが、大相撲は多くの少年に夢を与え、多くの国民に感動と希望を与えるものだからだ。だから、大相撲に携わる人たちにはそういう自覚を持って携わって欲しいものである。ところで今回の力士の死亡は、労働災害にあたるのだろうか。つまり、力士として“弟子入り”するということは、学校に入ることとは違うし、明らかに“雇用”契約を結ぶことと思うのだが・・・。ただし、弟子入りしたばかりの力士に支払われる“給与”のようなものはないらしく、日本相撲協会から各相撲部屋に対し一力士あたり約200万円が支払われ、幕の内に昇格するとそれなりの給与が支払われるらしい。これによって、相撲部屋を運営して力士を“養成”しているということなのか。どうもこのあたりがよくわからないところである。そこで、労災保険の適用事業細目に相撲があるのか調べてみた。そしたら、「劇場、遊戯場その他の娯楽の事業」の中に、「相撲興行場」という分類がなされていた。相撲協会の規約でも「力士は有給とする」となっており、やはり労働者性が強く認められるような感じだ。その点では、プロ野球選手やプロサッカー選手など他のプロスポーツ選手とは異なっているように思う。そうであれば、今回の力士の死亡は「けいこ」という労働時間中に相撲という“業務”を行っている最中におきたことであり、「業務起因性」も「業務遂行性」も認められることになる。とすれば、業務上災害として認められ、労災の適用になり遺族に対して災害補償義務が生じることになる。労働基準法では、業務上死亡した場合にその第７９条で「平均賃金の1000日分の遺族補償」を、第８０条で「平均賃金の60日分の葬祭料」の支払いを義務付けている。今回、果たしてこのとおりに補償をしたのだろうか。もっとも、労働基準監督署などが立ち入ったという報道がないので、やはり労働災害ではないのかな～？ちなみに労働基準法第５条では、「使用者は、暴行、強迫、監禁その他精神又は身体の自由を不当に拘束する手段によって、労働者の意思に反して労働を強制してはならない」とし、これに違反した場合には、「１年以上１０年以下の懲役又は２０万円以上３００万円以下の罰金に処す」（同法１１７条）としている。もし「雇用契約」ということであれば、この規定も適用になる可能性だってあると思うのだがいかがだろうか？少しでもためになったと思った方はポチッとお願いします。　　　

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