|
テーマ:癌(3547)
朝食を食べているところだった。
ママが突然、涙を流して言った… 「家に帰って来ても、何もできない…せめて腰痛がなければ、少しは家事もできるのに、これじゃあ、みんなに迷惑をかけてるだけ。入院してる方がよかったかも」 私はびっくりした。迷惑だなんて全く思ってないし、家事なんて最初からしてもらうつもりもなかった。だって、これは退院ではなく、抗癌剤治療の休薬期間で一時的に家に帰って来ているのだから。ゆっくり休んで、たくさん食べて、元気をたくわえてもらえればいいのだ。 でも働き者だったママが「何の役にもたっていない」と実感するのは堪え難いものがあるのだろう。 だから全ての家事を私がやってしまわずに、ママが心くるしく感じないように、簡単なことはママに任せることにした。 それにしてもずっと家に閉じこもっていては、英気を養うどころかどんどん体の機能が落ちてしまう。 しかも化粧もせず、寝間着のままで家にいては、どんどんダルダル星人になってしまうではないか。 そこで、私はママに提案した。 1.いつも私が行っている接骨院に一緒に行って、治療を受けてみよう! 2.今日のランチはどこか外へ食べに行こう! 3.百合がきれいだという千種公園に行ってみよう! 最初はしぶっていたママだったが、私の説得で実行してみることになった。 接骨院ではマッサージ、牽引、電気刺激をやってもらった。 按摩士の人たちはママが癌患者で今、まさに闘病中ということを知って、すごく驚いていた。「とてもそんな風には見えないです」と… ランチは近所のレストランに行き、本で見た百合の名所、千種公園へ出かけた。 千種公園は本当に普通の、しかもそんなに大きくない市民公園だ。(失礼かな?) でも花の名所となる公園を目指して、昭和61年から百合が植えられたという。 今では名古屋の百合といえば、『千種公園』なんだそうだ。 ずっと名古屋に住んでいたのに、全然知らなかった。 道路の近くのスペースにも百合が6種類ほど植えてあり、今まさに満開だった。 でも看板には「ゆり園は公園南にあります」と書いてあったので、南の方へ… え~どこにあるの????と思ったら、少し下がった(窪んだ)スペースにたくさんの百合が植えられていたのだ!窪んでいるところなので道路からあまり見えなかったのだ。 何でも1万株の色とりどりの百合が植えられているそうである。 赤、ピンク、橙、黄色、白、紫… 大輪の百合の花は競うように咲き誇っている。 こんなところが名古屋にもあったのだなぁ。。。。。。 ぐるぐる回って、ママは疲れたのか、家につくとすぐ昼寝をし始めた。 少しずつ体力を戻して、自信をつけてほしい。 次の2クール目の抗癌剤治療、その後の治療にも耐えることができるようにするためにも… ************************************* ※千種公園の百合です。たまたま今日の夕方のニュースでもこのゆり園の話題を放送してました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005/06/10 11:27:13 PM
|