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テーマ:中国&台湾(3304)
カテゴリ:中国ビジネス
中国でビジネスを始めて痛感しているのが、自社と取引先との「距離」です。 弊社の場合、活動の範囲を広東省に限定していますが、実際には深セン周辺がほとんどで、時々広州近郊に出張するという程度です。 自社とサプライヤーの距離が大きいと、移動時間が無駄になり、お客様の要求を細かく伝えにくくなり、また問題が発生した場合の確認なども手間取ってしまうため、一年単位で見ても受注回数が数回減ってしまいます。 中国の場合、問題はたまに発生するのではなく、ほとんど毎回発生します。 事前打合せや出荷前検品などでも、相当な時間が必要になるため、時間をコストとして計算しないわけにはいきません。 距離が近いと、自然に会って話す回数も多くなり、これは中国において非常に重要なポイントだと考えています。 物理的な距離とともに、感情的な距離も近い方が、中国(特に地方)ではビジネスが断然有利に進みます。 友人として認められれば、少々の無理は聞いてくれますし、こちらの要望も伝えやすくなります。 少しずつ相手の内情も分かるので、お客様から問合せがあっても、回答に要する時間が短くなり、商談のテンポを上げることが可能ですね。 弊社では、中国国内を市場としていませんから当てはまらないのですが、顧客との距離も近ければ近いほど良いと思います。 会社員の方は理解していないかも知れませんが、実際に会社に利益を生み出すのは、顧客と会っている時しかなく、一所懸命に移動しても、社内資料を整理しても、入ってくる情報や注文書は、顧客に会っているときより多くなることはあり得ませんね。 移動で疲れて「今日は良い仕事をした!」と満足してしまわないよう、注意が必要だと思います。 中国は広大で、市場が無尽蔵にあると考える方がありますが、それは正しくもあり、間違いでもあります。 人口的に見れば、一つの街で何百万人という数字が出て来ますし、富裕層と限定すれば、割合的には減っても人数で言えば、日本と比較しても相当な数です。 また、地域産業の特質を理解した上で、その地域に役立つ情報や技術を売り込めば、将来的な利益も大きく膨らむ可能性があります。 まずは地域を絞って、目立つ存在になるのが良いと考えます。 小さな会社が「何でもやる、どことでも取引をする」というやり方を採ってしまうと、体力の消耗が激しく、利益を残すことが難しくなるように感じます。 中国の楽しいお話はこちら! 中国自動車業界の無料レポートはこちら! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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