Mulholland Drive 2001 USA
デヴィット・リンチ監督
デヴィット・リンチ製作総指揮
出演:ナオミ・ワッツ ローラ・ハリング
恥ずかしいのですが私「イレイザー・ヘッド」「ツイン・ピークス」系のデヴィット・リンチ作品大好きなんです、軽率ですみません。これにより何が証明されるかというと、「マルホランド・ドライブ」あちゃー大変楽しく激しく堪能してしまいましたのだー。昨夜スカパーで観て、ダンナは激昂・わたしゃニンマリ、果てには馬鹿馬鹿しい口ケンカまでしてしまうほどの意見の相違、ははは。リンチさん私の家庭を壊さないでください・・・いや壊れた家庭の人間関係とそれぞれの心のエグイ深層というのもオツなものかもしれませんが・・・いかんいかんリンチワールドに思考が傾倒しかけてます、ワクワク・ゾクゾク。ストーリーは陳腐なまでに単純な恋愛モノ。ただしご注意めされよ、全編これ「ワナ」と「キー」の大放出ゆえ、迷子ちゃんや溺死体にならぬようココロして見るべし。なんか居心地が悪くなるような、血管がゾワゾワするような、微妙な不快感、早まる動悸、恐怖心、好奇心、怖いもの観たさ、ワタシの平常心を返せ!というお決まりの「構図・色彩・サブリミナル効果・残像・音楽・効果音・台詞・俳優・展開」が大全開。でも結局Loveなのよーという陳腐さが愛おしい。「イレイザー・ヘッド」のセントラルヒーターの隙間から展開するミニ舞台でオタフク少女が切々と歌いあげる曲(In heaven everything is fine)と光景は、半分夢心地で過ごした中学時代の教室での幻覚とオーバーラップ。「ツイン・ピークス」の赤いカーテンの部屋のやんちゃな秘密結社サロンへの入り口はいつでもすぐそこにあるのだという、現実に適応できなかったプー太郎時代の確信。私的体験とのリンクがうれしいリンチ作品。ま少なくとも「ツイン・ピークス」好きは気に入ること間違いないです。観ている間はストーリーを追うな!観終わった後に組み立てよう。事前に解釈モノを読むのは厳禁。解釈は見た人の数だけあるのだ。そして映画とは娯楽であり学問ではなーい。
全ては大した意味を持たずしかし知らずと関係性を結びそして全てのものには必ず意味がある。