人間椅子
あっき〜2002さんの楽天エンタメナビでの映画「人間椅子」の作品評価は5点(5点満点)です!映画「人間椅子」■出演者清水美砂/國村隼/山路和弘/温水洋一/光浦靖子作品レビュー「原作のイメージに忠実」を楽天エンタメナビで見るあらすじ水谷俊之が、江戸川乱歩の同名短編を自ら脚本化し描いた官能ロマン潔癖症の女流作家・篠崎佳子のもとにある日手紙が届く。手紙の主は、椅子の中に潜み、今現在も革を隔てて彼女の肉体を感じていることを告げる。やがて佳子は、人間椅子と化したその男に倒錯した感情を抱き始める……。人間椅子という短編を原作として、江戸川乱歩の世界観を丁寧にねっとりとフェティッシュに原作に対する愛や、作品に対する情熱すら感じてしまうぐらい出来の良い映画でした。原作の小説では、本一冊の中に数ページだけの短編なんで、映画にするには少し短すぎる話、上手にラストを締め括ってました。おそらく、人間椅子を原作にして今後映画が作られても、これを超えるのは、かなり難しいでしょう。ちなみに、その後の人間椅子・・だったら良かったのに↓”盲獣”浅草歌劇の踊り子である水木蘭子は、ある日恋人の使いと偽る自動車によってかどわかされ、見知らぬ地下室へと連れ込まれる。その薄暗い地下室で見たのは奇矯なオブジェの林であった。オブジェは女性のありとあらゆる部位をかたどり、色彩は奇妙なだが手触りに於いては様々な器材を使った巧妙なもの、腕なら腕、唇なら唇とまめて無数に並べられている。その地下室の主は水木の前に度々現れる「盲目の男」生まれながらの全盲である彼はそのなぐさみとして「触覚」の世界を見い出し、父の莫大な遺産を使ってそれを満足させる芸術を造らせ続けているという。やがてこの触覚の世界に没頭し、彼と共にこの地下室で暮らすようになる蘭子。しかし、蘭子に飽き飽きし始めた男はその本性を現し始める。以前に駄作の方のレビューは書きましたがhttp://plaza.rakuten.co.jp/acakirafr55/diary/201503300002/男優がまた・・ヒロインの清水美砂を相手に、国村隼(初老ぐらい)・・それは見たくない・・というところに、エロシーンの相手は山路和弘という俳優さんに入れ替わってて、まぁ、それなら・・という気もしたんですが基本的に、文学作品ベースであり、映画になっても、文学作品であるという事を前に出して、乱歩の世界観というものをビジュアルで作り上げて、実際には、ただのフェチによる変態行為であっても、それが、高級な包み紙に包まれた芸術であるかのように、音楽や色彩、セット、プロの役者による演技と台詞回しなんかで、やたら洋風の日本っぽく無さが強調されてたりで、僕とかは、小学生ぐらいから乱歩漬けなので、洋館とか、ベッドで寝るとか、完全に、明治大正以降の洋風文化漬けなんですよね。ですから、ちょっとでも和風のテイストが出てしまうと、もう見る気が失せてたかなと思うところを、ちゃんと最後までテンション保って描ききったのと、登場人物の病的で体温の無い無機質さみたいなのが出ていて、エロスにだけ熱くなるような獣じみたところが、一層と浮き彫りになっていたりしてよかったです。僕的には、コテコテの大阪とか、必要以上のアピールに見えて冷めてみてしまう所が有り、何か臭すぎて刃物で切り落としたくなるような感覚に襲われます何が嫌だったか?っていうと、子供の頃から乱歩読んで育ったりとか、変態でキモいんだけど、土着の泥臭い臭いがしないこれが、乱歩系の骨針にあるんじゃないかと思います。ホラーというもの全般についてそうですが、生き残りそうな奴というのは、法律だとか、上っ面の理論を越えたところに有る何かというものを持っていて、それは、神である作者のみぞ知るような要素や条件サバイバルなんだけど、酷いところで言うと、神様の言うとおりあとは、バトル・ロワイヤルにしても、13金シリーズにしても、甲賀忍法帖にしても、あの薬師寺天膳すら死にますからそこに言いたいことや訴えたいことが含まれてる気がしますこの映像化クオリティで、乱歩のシリーズで見たくて仕方ないと言うと、一寸法師が見たいんですが・・ホラーでグロの原点的なアレを、規制考えずに作って欲しい”踊る一寸法師”あるサーカス団には、緑さんと呼ばれる一寸法師がいた。彼はいつもみんなからいじめられていた。ある時、緑さんをいつもいじめている紫繻子の男が、緑さんに隠し芸を見せるようにと提案した。緑さんは美人獄門の魔術、と呼ばれる奇術をすることになった。箱の中に女性を入れ、その箱に外から剣を突き刺す、という奇術であった。奇術の被験者に、美しい玉乗りのお花が選ばれた。一寸法師は奇術の仕上げとしてお花の首を切り取り、成功裏に終わったかに見えた。ところが、終わった後暫く経ってもお花の姿が見えない。その時、サーカスのテント内に煙が充満したので、記述者である「わたし」はテントの外に出る。そして、「わたし」は、テントの上で、一寸法師が手に何かが滴り落ちている物体を持って踊っているのを見たのだった…。ちっちゃくて馬鹿にされてる気持ち悪い奴が、殺人をする事でヒーローになった気分になってますが実は、現実社会でも今そんな話になっていて、子供の首切断して校門に乗せた事件犯人は少年法と人権派の弁護士に守られて、死刑にもならずに調子に乗って出てきた上本を出して印税で金持ちになろうと画策した上、ホームページで気味悪い作品を陳列し出す始末しかし、本を出したところで、再び誰かを殺して生首を掲げない限りは、誰も彼の事を見ようなんてしません、しかも、二番煎じなんてインパクトありません。やるなら、連続殺人しておいて、別々の人体をくっつけて一つの人型を作って、そこに悪魔の魂を呼び込む儀式を行おうとしたぐらいで警察に逮捕されるぐらいじゃないとね。↑石井輝男監督の遺作となった「盲獣」「一寸法師」と「踊る一寸法師」をブレンドした映画