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2021.03.07
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演奏表現でいつも気になっていることを書いてみます。

複数の異なった音程が重なることによって生じるものがハーモニーですね。

それらの異なった音程で重なる音はそれぞれの旋律となっていて、複数の旋律が重なることによってハーモニーが緊張したり、リラックスしたりしているのもクラシック音楽を聴く人なら誰しもが自然に感じることだと思います。

ピアニストは、それぞれの旋律に異なった抑揚をつけ表現しています。

表現者により、この抑揚感のつけ方、もしくは聴こえ方が大きく違い、それぞれの旋律の横の線が独立した抑揚感で表現されていると、響き全体が3次元的(遠近感と明暗の違いが現れ)に聴こえてきます。

私はショパンのピアノ曲の場合特に、あたかも女性と男性が語っているかのように、その抑揚の付け方から感じることがしばしばあります。

また、ある楽曲では過去意識をしていなかった”言葉” を感じることもあります。

まるで、オペラの重唱を聴いているような錯覚を受けるパフォーマンスに出会う時にです。

F. Chopin 時代 Pleyel Action 前面



現代のピアノよりも音量の小さい19世紀前半のピアノで演奏されてもそれは感じられますので、ピアノの場合、これらは音量とは全く別の次元の話です。

ピアノの場合、多種多様な楽器が集まるオーケストラとは異なり、楽器は一台です。

しかしやっていることはオーケストラと同じことをやっていますね。
ピアニストは奏者でありながら自らの演奏に対して指揮者をしています。

ここの絶妙な旋律と響きのコントラストを聴き手は味わいたいです。
ロマン派の楽曲なら私には絶対条件です。


ピアノは種類や製作者によって、遠近感と明暗の違いの現れ方が、音量や弾き方によって大きく異なります。

パフォーマンスをするピアニストは頭の中に表現に対するヴィジョンを持つでしょう。

そのヴィジョンを実現しやすいピアノを演奏会では提供されるべきでしょうし、また、レッスンでは表現のアイデアが生まれやすいピアノに触れると練習も楽しいと思います。

J. Brahms 時代の C. Bechstein Action 前面 (ショパン時代のプレイエルと概ね同じ構造)


ピアノは複数の音が重なりますので、このような事を何も考えずに演奏しても、弾けている感ができてしまいます。

でも、そこをゴールにしてしまうは、とてももったいなく、いろんな音作りの可能性があるのに。。と、残念な気持ちになってしまいます。

今コロナで基本外出を控えていますので、家で音楽を聴くことが普段以上に多くなりました。

多くの作品を改ためて反復視聴しながらパソコンに向かうことも多く、奏者の思想に新たに気付かされ、人の叡智に改めて感動しています。










最終更新日  2021.03.07 16:05:59
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