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水族館の水槽の中だけなのか、海でもこのような行動を取るのかは分らないけれど死んだふりをする魚がいる。
そのお魚の名前は「コクテンフグ」 身体全体が濃い目のグレーで黒い斑点がポチポチと付いていて、唇がマンガの泥棒さんのように黒く、前歯がちょっと出っ歯ぎみと、可愛らしさはないけれど愛嬌のある顔をしている。 作業が終わって結果を確認するために観客席側から水槽を眺めていた。するとこのコクテンフグが水面に浮いていてムレハタタテダイが3匹程身体をついばんでいた。浮いている姿が頭は横向きで尻尾が垂れて下向きになっていたので、てっきり死んで「く」の字に浮いているのだと思った。 ムレハタタテダイに齧られるととても痛く、他の魚も齧られると水槽内を逃げ回っている。それなのにこのコクテンフグはじっとしていて動かない。外からはエラも動いているようには見えなかった。 これはてっきり死んで浮いているのだと思って、バックヤードに戻ってちょうど餌を与えていた飼育係の方に「コクテンフグが死んでいるみたいなんですけれど。浮いちゃってムレハタタテに齧られています。」と報告したら、チラッとコクテンフグを見て「大丈夫、ちゃんと生きていますね。死んだフリをしているだけですよ。」と仰るのです。 水槽の上からしっかり見てもエラは動いていないし、私には死んだようにしか見えなかった。 でも、翌日水槽の前に行くと3匹のコクテンフグが仲良く「今日も1日元気に行こう!」とばかりに水槽中を泳ぎ回っている。 聞くところによると、理由は分らないけれどたまにボ~ッと浮いている事があるんだそうだ。 やっぱり水槽の中のお魚には変わったヤツが多いのだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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