2008/10/14(火)00:00
レアル・マドリーはなぜか特別で・・
今シーズン開幕前、世界を大いに騒がせた我がユナイテッド所属のロナウド移籍騒動。
本心は定かとして、今回はファーガソンの説得によってひとまずは残留を果たした。それでもレアル・マドリーはまだまだロナウドのことを諦めてはいないようだ。例えばニステルローイは「いつかはロナウドはレアルにやってくるだろう」と楽観しており、また両クラブの間にはニステルローイだけでなくベッカム、エインセの移籍も成立しており、レアル側に「今回も・・」という思いがあっても不思議ではない。
それを踏まえてか、レアルのシュスター監督もこの件に関しこのようなコメントを残している。
「ロナウドは移籍したい気持ちがとても強い。
ユナイテッドも彼を引き止められないだろう。
来年には一緒に仕事が出来るといいね」
以前にも触れたが、カンナバーロは依然として故郷であるナポリでのプレーを考えている。そして今シーズンでレアルとの契約が切れることから、その決断の時期がいよいよ近づいてきているようである。これに関してのシュスターはこうコメントしている。
「カンナバーロは失いたくない。
次のシーズンもここにいて欲しい」
シュスターの思惑としては、ラシンにローン移籍しているガライが来シーズンから復帰することになってはいるが、新たなラインの構築には時間が必要であり、もう1シーズンカンナバーロに残留してもらうことでその流れをスムースに行いたいのである。
シュスターの言葉は全て真実である。
だがそれは本心であって本心ではない。
ロナウドの件では彼の心をくすぐりながらも、直接的な表現を用いないことでユナイテッドに批判の言葉を出しづらくさせている。シュスターは憶測や希望を述べているだけであって、サッカー界では日常茶飯事で行われているものである。一方カンナバーロの件では、ナポリへの思いを尊重することが前提にはあるだろうが、あえてガライの名前を出さず必要性を表現することでカンナバーロのプライドをくすぐり、自らのペースで交渉をスムースに進めようという思惑が見える。
全てはクラブ強化のために。
ビッグクラブゆえ言葉の裏に隠された思惑が詮索され、常に批判を浴び続けるが、これがレアルではなく規模の小さなクラブであればどうだろう。どれほどの批判が浴びせられるだろうか。もしくはこれがバルセロナならどうだろう。
レアルは“白い巨人”と言われている。
人はより大きく、より強くありたいと常に願うが、それはそれで困ったものなのかもしれない。
ほな、また。